“人を活かす承継”という選択
リロパートナーズ×駅前不動産が
目指す未来の不動産経営
Interview
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駅前不動産ホールディングス代表取締役社長
嶋田 聖
プロフィール
1979年福岡県生まれ。
株式会社駅前不動産に営業として入社後、現場経験を積み、2008年に代表取締役社長に就任。
賃貸仲介・管理を軸に、売買、建築、リフォーム、買取再販まで事業領域を拡大し、地域密着型不動産グループとしての成長を牽引してきた。
現場視点を重視した経営と、人材育成を軸にした持続的な事業承継・組織づくりに取り組んでいる。
目次
M&Aで広がる経営の未来
駅前不動産ホールディングス
Management’s Future
“人を活かす承継”という選択──
リロパートナーズ×駅前不動産が描く、地域ブランドを守る経営のかたち
「変える」のではなく、「活かす」M&A。
地域に根ざし、長年にわたり“駅前不動産”という名で親しまれてきた同社は、2019年にリロパートナーズグループの一員となった。
それでも、看板の文字は変わらない。
地元に根付いたブランドを残す判断は、「社員と地域の誇りを守りたかった」という社長の強い想いからだった。
アルバイトからキャリアをスタートし、わずか2年で社長に就任。現場から経営を見つめ続けた社長は、将来的な経営リスクや資金調達の課題を見据え、持続的な成長のためにM&Aを決断した。
リログループの資金力と経営基盤を得たことで、買取再販や新規投資にも挑戦できる環境が整い、社員たちの可能性も広がった。
今回は、リロパートナーズとの出会い、社名を残すという決断の真意、そして文化を守りながら変化を遂げる経営のリアルを伺った。
M&Aを知らされたときの率直な気持ち
覚悟していたとはいえ、簡単な話ではなかった。ご想像の通り、正直な気持ちは「最悪」でした。創業者から経営のバトンを引き継いで、10年ほどが経った頃に会社の中で少しずつ、「この先の事業承継をどうするのか」という問題が現実味を帯びてきました。
創業者に後継者がいない以上、M&Aやバイアウトは、いずれ必ず向き合うテーマだという覚悟は、どこかでしていました。それでも、実際に話が進み始めたときの心理的な負担は、決して小さなものではありませんでした。
社名とブランドを残す──その判断が最重要だった理由
私たちは、賃貸・売買・建築と幅広く事業を展開しながら、地域に根ざした不動産会社として社名を育ててきました。だからこそ、M&Aの話が進む中で、最初にお伝えしたのが「このまま社名を使わせていただきたい」という意向でした。
正直に言えば、社内でも賛否はありました。社名を残すことへの不安や、グループ入り後の変化を懸念する声もあったと思います。それでも最終的には、私たちがこれまで積み上げてきたブランディングの軌跡を理解していただき、社名を継続するという判断に至りました。
「社名統一」から「個性尊重」へ
社名を継続する背景には、リログループ側の変化もありました。リログループがこれまで数多くのM&Aを経験する中で、「看板を与えればいい」「社名は統一したほうがいい」といった考え方が、必ずしも事業の成長につながらないケースも見てこられたのだと思います。
事業会社ごとの個性や歴史を尊重することの重要性。その価値観へと舵を切り始めた、まさに転換期だった。そのタイミングで駅前不動産の社名の継続利用を理解を示していただき、社名を残したままグループとして前に進む選択ができたことは、私たちにとって非常に大きな意味を持ちました。リログループの転換期と重なった決断だったと振り返ります。
事業承継を先延ばしにしなかったからこそ見えた未来
もともと後継者がいなかったため、事業承継の問題は「いつか必ず来る」と分かっていましたが、正直、驚きはありました。ただ、もしこの問題を10年、20年と先延ばしにしていたら、今のような会社の状態は、きっと維持できていなかったと思います。
M&Aがもたらした「新しい風」と「仲間」
リログループに入ったことで、私たちだけでは生み出せなかった新しい風 が会社に入りました。
グループ内には、多様な不動産会社が存在します。働き方も、考え方も、それぞれ違う。
その中で、個性を活かしながら新しい在り方を模索できる環境 があります。
「一緒に大きく会社をやっていこう」という仲間が増え、経営者として抱えていた悩みが軽くなる一方で、新しい視点や考え方が入り、会社は確実に良い方向へ進んでいると感じています。
「会社を良くしたい」という想いが揃うM&A だった
何より感じるのは、会社を良くしていこうという想いが、リログループ全体に強くあるということです。
M&Aは、ゴールではありません。会社を終わらせる選択でもありません。
私たちにとってこのM&A は、会社を次の世代へつなぐための、前向きな決断でした。
だからこそ、今は心からこう言えます。「このM&A は、我々にとって本当に良かった」
不動産会社の経営者へ
事業承継や将来に悩んだとき、「理念・社名・文化を尊重しながら、一緒に次の成長を考えてくれる相手」がいるかどうかは、M&Aを検討する上で非常に重要な視点です。その候補の一つとして、リロパートナーズを検討してみる価値は、十分にあると感じています。
あとがき
「M&Aはゴールではなく、可能性のスタート地点。」社名を変えず、文化を残し、人を活かす。
駅前不動産の社長が描くのは、地域の誇りを守りながら挑戦を続ける新しい経営の姿だ。
その選択が、地方不動産業の未来に“希望”という光を灯している。
後継者問題の解決を通じて、
地域の賃貸経営を次の時代へ