お部屋探しの豆知識

ペット飼育可能な物件の特徴や注意点って何だろう?

2023.10.19

ペットと一緒に暮らしている方が年々増加しているのに伴い、ペットと暮らせる賃貸物件の需要も以前より増加しています。

現代の生活スタイルの中で、ペットとの共同生活は多くの喜びをもたらしますが、賃貸物件でのペット飼育にはさまざまな課題や注意点が存在します。

そこで今回はペット飼育可能な物件の選び方や契約時のルール、近隣との関係性など、ペットとの快適な生活を実現するためのポイントについて、本記事で詳しく解説します。

ペットと暮らせる賃貸物件を検索すると、「ペット可」や「ペット相談可」、「ペット共生型物件」という条件が掲げられているのを見かけます。これらの物件はすべてペットと暮らせる物件ですが、ペット飼育前提の物件だったり、そうでなかったりとペットと一緒に暮らせる賃貸物件には種類があり、名前だけでは判別が難しいです。

それぞれどのような違いがあり、その特徴とは何かを詳しく解説します。

「ペット相談可」物件とは、入居希望者がペットの飼育を希望する場合、オーナーや管理会社が飼育許可を都度判断するタイプの物件のことです。

「ペット相談可」物件には、元々ペットの飼育を想定していなかった物件を、空室対策や特定の入居希望者をターゲットにするために、後から「ペット相談可」という条件を追加するケースもあります。そのため、「いくつかの制限や注意点が存在することが多いです。

「ペット相談可」物件では、入居にあたりペット飼育の許可が出る際に、ペットの種類や大きさなどの制限を受ける場合があります。
例えば、猫は犬に比べて壁を引っ掻いて傷つけることが多く、猫の行動範囲は高所にまで及ぶため、傷の範囲も広がりやすいとされています。そのため、「小型犬はOK、猫はNG」という制限を設ける物件も見受けられます。

また、「ペット相談可」物件の場合、入居の途中からペット飼育の許可が下りない場合があるため注意が必要です。入居途中からペット飼育を希望する場合は一度オーナーや管理会社に相談をしてみましょう。「ペット相談可」物件だからといって勝手に飼育を開始すると契約違反で退去を迫られたり、追加費用を求められる場合があるので、必ずオーナーや管理会社に相談を行ってください。

「ペット相談可」物件の賃料は、一般的な物件と比較してやや高めに設定されていることが多いです。

また、ペット飼育による部屋の劣化を考慮して、礼金や敷金が他の部屋よりも高く設定されているケースも少なくありません。具体的には、賃料は3,000円~5,000円程、敷金や礼金は通常時よりも1〜2か月分増額することが多いです。敷金や礼金の代わりに退去時に敷金の返却がない「敷引」を定める場合もあります。

「ペット相談可」物件では、ペットを飼っていない人も多く入居していることがほとんどです。

また、物件もペット飼育前提の物件ではないため、ペットの鳴き声や足音について注意が必要です。トラブルにならないためにも、「ペット相談可」物件でペットと暮らす際は、周囲の住民に事前に挨拶をしてペットがいることを伝えておく、足音が響かないようにマットを敷くなど他の住民との関係を良好に保つための配慮を心がけましょう。

「ペット相談可」物件は、ペットの飼育を希望する場合にオーナーや管理会社に相談し、都度ペットの種類や大きさなどを総合的に判断して、飼育の許可を得るタイプの物件です。

賃料や敷金が通常時よりも高めに設定されることが多く、ペットを飼育していない住民も多い物件のため、周囲の住民に対する配慮を心がけて生活していくことが大切です。

「ペット可」物件とは、オーナーがペットの飼育を許可している物件のことです。

現在、日本全国での「ペット可」物件の割合は約30%と言われており、地域によってはこの数字がさらに低くなる傾向もあり、ペット大国といわれる日本でもまだまだ「ペット可」物件の数は少ないです。「ペット可」物件にもいくつかの制限があります。

「ペット可」物件の制限

「ペット可」物件でも、ペットの種類や大きさ、頭数に制限があることがほとんどです。例えば、飼育可能な可能なペットは小型犬や猫のみで大型犬は不可だったり、飼育頭数は2匹までだったりという制限が設けられていることがあります。

このような制限は、物件の構造や広さ、隣接する住民とのトラブルを避けるために設定されており、「ペット可」物件だったとしても、すべてのペット飼育が可能なわけではないため、注意が必要です。途中からペットの飼育をする際は必ずオーナーや管理会社に連絡し、許可を得るようにしましょう。

「ペット可」物件の費用面

「ペット可」物件の家賃は、一般的な物件と比較して平均約1.2倍高く設定されることが多いです。敷金や礼金も「ペット相談可」物件と同じようにペットの飼育による劣化を考慮して上乗せされることが一般的です。

具体的には、敷金が通常1ヶ月分であるところを、ペット可物件では2〜3ヶ月分とする場合が多いです。その他にも退去時に退去時クリーニング費用の支払いが必須な場合があるため、契約時にペット飼育をする際は確認をしておきましょう。

「ペット可」物件の注意点

「ペット可」物件であったとしても、基本的には普通の物件と同じ構造の物件がほとんどですので、「ペット相談可」物件と同様、「鳴き声」や「足音」について配慮するようにしましょう。

ただ、中にはペットのための設備を備えている物件もあるので、「ペット可」物件を探す際にどのような設備があるのかを確認しておくと良いでしょう。

例えば、ペット専用の出入り口や専用庭が設けられている等です。ペットとの生活を快適にするためには、物件の設備や環境も重要になってきますので、部屋探しの際は設備や周辺環境も気にかけておくと良いでしょう。

「ペット可」物件のまとめ

「ペット可」物件はペットの飼育に関してオーナーの許可が出ている物件ですが、ペットの種類や大きさ、頭数などの飼育制限があります。

また、初期費用や家賃は普通の物件よりも高めに設定されていることが多いため、「ペット可」物件に入居する際は賃料や物件の設備、周辺環境など、ペットとの快適な生活を実現するためにも事前のリサーチと比較検討が欠かせません。

「ペット共生型」物件とは、ペットとその飼い主の生活を最優先に考えて設計された特別な物件です。そのため、「ペット共生型」物件はペットの習性や飼い主のニーズを把握した構造や設備を備えた物件が多く、ペットとの生活をより快適に楽しむことができます。

まだまだ「ペット相談可」物件や「ペット可」物件に比べると数は少ないですが、ペット飼育数の増加に伴い、「ペット共生型」物件の需要も増加しており、都市部を中心に年々物件数が増加しています。やはり、「ペット共生型」物件にしかない「ペットのための」特別な設備に需要があるようです。

特別な設備とは具体的には下記の通りです。

1.ペット用の足洗い場

散歩から帰った後、建物の入口付近でペットの足を洗える設備です。これにより、汚れた足で建物内に入ることなく、清潔に保つことができます。

2.グルーミングルーム

犬や猫の被毛のケアができる専用の部屋です。自宅でのケアよりも、専用の設備が整っているため、効率的にケアを行うことができます。

3.ペット乗車サイン付エレベーター

「ペット乗車サイン付エレベーター」とは、ペットを連れている利用者のためにペットとの共乗を許可するサインが表示されているエレベーターのことです。

4.ドッグランや庭

敷地内や屋上に設置されたドッグランや庭で、ペットを自由に遊ばせることができます。また、飼い主同士の交流の場としても利用されています。

5.キャットタワー

キャットタワーは、猫が遊ぶためや爪を研ぐためのアイテムで、多段になっていることが多く、猫が上ったり下りたりするのに適しています。また、キャットタワーにはハンモックやキャットベッド、爪とぎなどの機能が付いているものもあります。

5.室内のペット対応設備

•ドッグフェンスやゲート:玄関を開けた際のペットの飛び出しを防ぐための設備です。
•リードフック:玄関に設置され、一時的にリードを掛けてペットを固定できます。
•滑らない床:ペットの安全を考慮して、滑りにくく傷がつきにくい素材の床が使用されています。
•ペット用のくぐり戸:ペットなどが自由に部屋を行き来できるようになっています。

•空気清浄機能:ペットの臭いを防ぐための空気清浄機が設置されている物件もあります。

その他にも、トイレ置き場が用意されており、猫を放しても逃げないようにバルコニーには高い柵が設置されているなど、ペットとその飼い主が快適な生活を送ることができるように配慮された設備が導入されており、ペットを飼育している人に人気があります。

ただし、「ペット共生型」物件であっても上記のような設備が全部備わっているかどうかは物件によって異なります。「ペット共生型」物件を選ぶ際は、どのような設備が整っているかどうかを事前にチェックしましょう。

「ペット共生型」物件の制限

「ペット共生型」物件であってもペットのサイズや頭数などの制限を受ける場合があります。また、「ペット共生型」物件は犬や猫を前提とした物件であることが多く、エキゾチックアニマルなどの飼育は許可が下りない場合があります。

「ペット共生型」物件だからと安心せず、契約前に必ずオーナーや管理会社に飼育可能なペットの種類や頭数などの条件を確認しましょう。

「ペット共生型」物件の費用面

「ペット共生型」物件は、一般的なペット飼育が可能な物件よりも高めに設定されていることが特徴です。

近隣の相場が8万円程度の部屋であれば、5000〜1万円程度上乗せされていることが一般的です。敷金礼金も通常よりも2か月~3カ月分程多く設定されていることが多く、費用面の負担は大きいです。

しかし、その価格に見合った快適な生活が実現できるため、多くのペット飼育者に支持されています。

「ペット共生型」物件の注意点

「ペット共生型」物件は、他の物件よりもペットを飼っている入居者が多いため、住民間での理解や協力が得られやすいのが大きなメリットです。ただし、「ペット共生型」物件はペットを飼育していない人にとっても魅力的な物件であることが多く、ペットを飼育してしない人も住んでいることがあるため、配慮が必要です。

また、ペット同士で喧嘩になってしまったりすることもあるため、共有部を利用する際は注意して利用しましょう。

「ペット共生型」物件のまとめ

「ペット共生型」物件は、賃料や初期費用が高額になりがちで費用面の負担が大きい物件ですが、ペットを第一に考えた設備を導入している物件のため、ペットと一緒に住む人々にとっては非常に魅力的な物件です。

しかし、「ペット共生型」物件だからといってすべてのペット飼育が可能なわけではないため、入居する前に、物件のルールや設備、家賃などをしっかりと確認して、自分たちのライフスタイルに合った物件を選ぶことが大切です。

「ペット可マンション」と「ペット共生型マンション」って違うの?
「ペット可マンション」と「ペット同居型(共生型)マンション」は似ているようで違います。 「ペット可マンション」はペットの飼育が許可されているマンションです。 それに対し「ペット同居型(共生型)マンション」はペットとの共生を前提に建設・分譲されているマンションで、ペット専用の設備やサービスが提供されることが特徴となります。

先ほども「ペット相談可」物件、「ペット可」物件、「ペット共生型」物件のそれぞれの注意点についてご紹介しましたが、ここではペット飼育可能な物件に共通する注意点についてご紹介致します。

ペットを飼育する際、退去時の原状回復費用に注意が必要です。

ペットによる傷や汚れがある場合、原状回復費用を請求されることがあります。また、ペット飼育によるにおいが部屋に染みついていた場合、消臭費用を請求されることもあるため注意が必要です。におい対策としては、定期的な掃除や換気、消臭スプレーの使用など臭いが染みつかないように対策するのが有効です。

退去時にトラブルにならないためにも、ペット飼育時の原状回復費用について、事前に物件のオーナーや管理会社との間でしっかりと確認しておくことが大切です。

ペットを飼育する際は近隣の住民とトラブルにならないように事前対策も重要です。

具体的には、ペットの鳴き声や足音などの騒音対策、においの対策、ペットの散歩時のマナーなどがトラブルの原因としてよく挙げられるため、これらの対策をしっかりと行いましょう。

対策を行って、近隣の住民との良好な関係を保ちつつ快適な生活を送りましょう。

ペットの種類によって物件の費用が変動することがあります。

例えば、犬や猫を飼う場合は、大型犬や特定の品種の猫の場合、追加の費用が発生することがあります。一方で、小型犬や一般的な猫の場合、追加費用が発生しない物件も多いです。

このように、ペットの種類や大きさによって費用が変わるため、事前に物件の条件を確認することが重要です。

退去時に敷金って返ってくるの?
敷金は、基本的に退去時に返還される費用なので、ペット飼育が可能な物件に入居した場合でも、原則として敷金は返還されます。しかし、ペットにより部屋に損傷が生じた場合、退去時の費用を請求されることがあります。このような場合、敷金から多額の費用が引かれ、全額返還されないどころか追加で費用を請求されることも考えられます。
また、ペット飼育可能な物件では敷金の1ヵ月分を償却する場合があり、その場合、償却された費用は実際の退去時費用に関係なく返還されないため、入居する物件の敷金について確認しましょう。

今回はペット飼育が可能な物件についてご紹介致しました。
ペットはただの動物ではなく、大切な家族の一員です。大切な家族と一緒に快適に過ごすためにも、ペット飼育可能な物件の特徴を把握し、快適に過ごせるよう物件を選びましょう。

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この記事を書いた人

リロの不動産 編集室

リロの不動産 編集室

『お住いをお探しの方』『不動産投資がハジメテの方』『賃貸経営をしている方』を対象に、「お部屋探しと不動産」にお役に立つ内容を中立的な視点でお伝えします。住む人も、貸す人も『遊ぶように暮らす』ライフスタイルが実現できるように活動しています。

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