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賃貸物件のキャンセル事情まとめ!賃貸物件の申込みはキャンセルできる?キャンセルする場合は費用は発生するの?
2024.05.22
新たに賃貸物件を契約して引っ越しを検討している場合でも、予期せぬ理由からお申込みしていた物件を諦めなければならない状況が生じることもあります。
一度お申込みをした物件はキャンセルできるのでしょうか?また、キャンセルができる場合はどのような手続きが必要なのでしょうか?
今回は賃貸借契約のキャンセルについて記事を作成しました。これから賃貸物件を契約しようとしている方は本記事を読んで万が一に備えておきましょう。
目次
入居までの流れについて
賃貸借契約をキャンセルできるかどうかについての前に、そもそも、どの時点で契約が成立するのでしょうか?
賃貸物件に入居するまでの一般的な流れは、部屋探しから内見、申込、契約、入居となっており、部屋探しから実際に入居するまでに1ヵ月~2ヵ月ほど時間がかかることがほとんどです。
具体的には、希望条件に合った物件を不動産ポータルサイトや不動産会社で探し、興味のある物件が見つかったら、内見をします。内見後、気に入った物件に申込み、入居審査が行われます。
審査完了後、不動産会社から契約に関する重要事項(契約期間、支払条件、解約条件など)の説明を受け、問題がなければ賃貸借契約を結び、初期費用を支払います。一般的にはこの時点で契約成立となります。
その他にも入居までの間に家賃保証会社や家財保険会社の利用契約を行います。入居日になったら店舗で鍵を受け取り、新しい部屋での生活が始まります。
賃貸借契約のキャンセルはできる?
賃貸借契約は、基本的にキャンセル可能ですが、キャンセルを申し出るタイミングで手続きが異なってきます。
申込直後や入居審査中など、賃貸借契約の締結前の段階であれば、契約成立前の状態であるため、申込キャンセルが可能です。この時点でキャンセルを行う場合、キャンセル料などの費用は掛かりません。申し込み時に支払った申込金や預かり金もキャンセル後に返金されます。
一方で、契約を締結した後にキャンセルを希望する場合、これは「キャンセル」ではなく、「解約」とみなされます。
契約締結後は、契約が成立しているため、たとえ物件に実際に入居していない場合でも、「解約」とみなされ、解約にあたり既に支払っている費用は返金されないことがほとんどです。それどころか物件の契約内容によっては短期解約違約金などの費用が発生することがあります。
物件をキャンセルする場合は、賃貸借契約を締結しているかどうかが重要になってきます。
賃貸借契約の締結前は契約成立前のため、キャンセルは可能で費用も基本的には不要、賃貸借契約の締結後は契約成立後のため、キャンセルではなく、解約とみなされ、初期費用は返金されないor支払う必要があります。
ただし、ごく稀に賃貸借契約書への署名や捺印をする前にキャンセルを申し出た場合でも、違約金などの費用が発生するケースがあります。これは、口頭の合意のみでも法的に契約が成立する「諾成(だくせい)契約」の効力のせいです。
しかし、実際の賃貸借契約では、使用制限や解約条件などを詳細に定めた契約書の記名押印による契約成立が一般的です。また、賃貸借契約では宅地建物取引士による重要事項の説明及び書面の交付が法律で義務付けられています。そのため、現在の賃貸借契約においては、契約書の署名や捺印前に契約が成立することはほとんどありません。
ここで述べたキャンセル可否の内容は一般的な内容に過ぎず、実際のキャンセル可否や費用などは契約の内容や不動産会社によって異なる場合があります。そのため、実際にキャンセルが必要になった場合はすぐに直接不動産会社に確認をしましょう。
キャンセル手続きと連絡のタイミング
物件キャンセルをする場合は、できるだけ早く不動産会社に連絡することが重要です。
先述したように契約成立前であればキャンセル可能ですが、オーナーや管理会社、不動産会社は入居に備えた申込処理や入居審査、部屋の清掃などの準備をすすめています。そのため、連絡が遅くなればなるほど、オーナーや管理会社、不動産会社の損害が大きくなってしまう上、自身も違約金等の費用を支払わなければならいない可能性が出てきます。
一番損害の少ない「重要事項説明が終了する前」にキャンセルの連絡を行うことで、双方の負担を最小限に抑えることができます。
また、キャンセルの連絡をする場合は、誠実に行いましょう。電話でキャンセルの連絡と謝罪を行い、電話の後にメールを入れておく方法が最適です。電話をすることで迅速にキャンセルができ、メールを入れることで伝達ミスを避けることができます。
電話が困難な場合はメールでも可能ですが、メールだと先方が気付くのが遅れてしまい、入居手続きが進んでしまう恐れがあるため、注意が必要です。
さらに、キャンセルの連絡をする場合は、理由を明確に伝え、謝罪し、今後必要な手続きについて確認しましょう。申込状況の進行度に応じて違約金が増額する可能性があるため、早めの対応が重要です。
キャンセル及び解約時に発生する費用について
物件キャンセルを行った場合、初期費用として支払った費用は返金されると先述しましたが、どのような費用が初期費用として発生し、キャンセル時に返金されるのでしょうか?
また、キャンセルに伴い発生する費用はあるのでしょうか?
ここでは、初期費用に掛かる費用やキャンセルに伴い発生する費用を簡潔に表にまとめています。ただし、実際には契約の内容によって費用が異なる場合がありますので、あくまでも一般的な費用としてご覧ください。
上記の初期費用は基本的に賃貸借契約締結前のキャンセルであれば、返金されます。
ただし、契約締結後は返金されないことが多いです。何度も言いますが、契約後は「解約」扱いになってしまうため、契約に必要な初期費用は契約完了後は返金されません。
例えば、仲介手数料は「オーナーと入居者都の賃貸借契約の仲介を行ったことに対する対価」として支払われるものであり、賃貸借契約締結後は、仲介業務が完了しているとみなされるため、契約締結後は返金されないことがほとんどです。
また、敷金は普通の解約でも基本的に全額返金されますが、退去時のクリーニング費を入居者が負担する旨の特約がある場合、その分の費用が差し引かれて返金されることがあります。
前家賃は契約開始後の家賃を先払いしているだけなので、返金される費用です。ただし、契約内容に解約は1ヵ月前申告が必要である旨が定められている場合、契約開始後にすぐに解約したとしても最低でも1ヵ月分の賃料は支払わなければならず、結局初期費用として支払った前家賃は返金されません。
契約締結後は解約することで、入居を取りやめることができます。解約では初期費用の返金はされません。また、契約内容によってはキャンセル料や短期解約違約金を追加で支払わないといけない可能性があります。解約に際して追加費用の支払いが発生しないか事前に確認しておきましょう。
また、入居日到来前で実際に入居していない場合、退去時の立ち会いが免除されることがあり、解約の意志と敷金返還先の情報を伝えるだけで手続きが完了することもあります。ただし、入居日到来後は退去時立会いが発生することが多いです。
そして契約締結後は初期費用は返金されないと書きましたが、契約内容や不動産会社によっては、契約締結後でも契約開始日(実際に入居できる日)前のキャンセルであれば、初期費用が返金される場合もあります。
実際にどうなるかはケースバイケースですので、不動産会社や担当者に直接確認してみましょう。
賃貸借契約とクーリングオフ制度について
クーリングオフ制度とは、契約しても、契約後から一定期間内であれば、契約をキャンセル(解除)できる法的な権利のことです。
しかし、賃貸借契約はクーリングオフ制度の対象外です。賃貸借契約は即時性が求められる取引であり、契約締結前の重要事項説明によって入居者を保護しています。このため、契約後の一方的な解除を許容するクーリングオフ制度の適用を排除し、双方の利益を保護しています。
今回は、賃貸物件のキャンセルおよび解約について説明しましたが、今回ご紹介した内容はキャンセルや解約の一般的な考え方です。不動産会社や契約によって、手順や費用が変わる可能性がございますので、キャンセルや解約をする場合はお申込みをしている不動産会社に確認しましょう。
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この記事を書いた人
リロの不動産 編集室
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『お住いをお探しの方』『不動産投資がハジメテの方』『賃貸経営をしている方』を対象に、「お部屋探しと不動産」にお役に立つ内容を中立的な視点でお伝えします。住む人も、貸す人も『遊ぶように暮らす』ライフスタイルが実現できるように活動しています。