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賃貸物件でエキゾチックアニマルを飼育することはできる?飼育する際のポイントと注意点を解説!

2024.09.28

ペット飼育ブームにより、ペットを飼育する人が増えている昨今、ペットの種類も多様化し、犬や猫以外のエキゾチックアニマルを呼ばれるペットたちを飼う人が増えています。賃貸物件でもペット飼育可能な物件が増えるなど、ペット飼育ブームの影響を受けていますが、犬猫以外のエキゾチックアニマルと呼ばれるペットは賃貸物件で飼育できるのでしょうか?

今回はエキゾチックアニマルの特徴、賃貸物件で飼育する際のポイントや注意点をわかりやすく解説していきます。

エキゾチックアニマルとは一般的に家庭で飼われる犬や猫とは異なるペットを指します。

具体的には、ハムスター、ウサギ、フェレット、チンチラ、ハリネズミといった小動物、トカゲやイモリなどの爬虫類・両生類、インコやオウムといった鳥類が含まれます。

ペットとしては一般的ではないエキゾチックアニマルですが、SNSの普及でエキゾチックアニマルの動画や画像が増えたことで人気になり、飼育する人が増えています。

エキゾチックアニマルの飼育には特別な知識や設備が必要となる場合が多く、犬や猫とは異なるケアが求められます。

また、法律や自治体の規制により輸入規制や特定の動物の飼育許可が必要なケースもあります。例えば、日本では特定外来生物の飼育が禁止されており、ワシントン条約(CITES)で規制されている動物の飼育や輸入には厳しい条件が課されています。さらに自治体ごとに飼育が許可されていない動物や、飼育時に届出が必要な場合があります。

飼育方法だけでなく、法的な手続きや規制も事前に確認し、適切に対応することで、安心してエキゾチックアニマルと一緒に生活することができます。

人気が高まっているエキゾチックアニマルですが、賃貸物件で飼育することはできるのでしょうか?

そのため、オーナーや管理会社に確認することが大切です。

一般的にペット可とされている物件は犬や猫の飼育を想定しているため、想定外の動物を飼育する場合はオーナーの許可が必要です。

そもそもエキゾチックアニマルの飼育は特別な知識や設備が必要となる場合が多く、犬や猫の飼育よりも難しいことがあります。そのため、賃貸物件での飼育自体難しいことも少なくありません。

まずはエキゾチックアニマルの飼育方法自体を確認してから賃貸物件で飼育ができるかどうかを確認しましょう。

物件によっては「魚、小動物、小鳥の飼育可」などの文言が契約書や住宅説明事項に記載されている場合があり、エキゾチックアニマルの飼育が問題なくできるように思えます。

しかし、オーナーが想定していたペットと、飼育予定のペットの乖離があるとトラブルに発展することがあります。そのため、エキゾチックアニマルの飼育を希望する場合は、飼育する予定のエキゾチックアニマルの種類をオーナーに伝え、飼育許可をもらうようにしましょう。賃貸物件は集合住宅であり、他の人も居住しており「魚、小動物、小鳥の飼育可」で想定しているペットは近隣住民の負担にならないペットを想定しているためです。

事前に飼育予定のエキゾチックアニマルを伝え、許可をもらうことで入居後のトラブルを未然に防ぎ、安心してペットとの生活を楽しむことができます。

また、ペット不可物件であっても、オーナーに相談することでエキゾチックアニマルの飼育が許可される場合があります。鳴き声が比較的静かで小さく、外に出ない、匂いが少ない、物件を傷つけないといった特徴を持つエキゾチックアニマルなら、許可が得られる可能性があります。

エキゾチックアニマルにはさまざまな種類が存在し、「各種哺乳類」、「鳥類」、「爬虫類」、「両生類」、「魚類」などに分けられます。それぞれに特性や適した飼育方法があります。

各種の特性や飼育方法を理解することで、賃貸物件ですごすエキゾチックアニマルとの生活をより充実させることができます。

哺乳類のエキゾチックアニマルには、齧歯類(げっしるい)、ウサギ、イタチ科、ハリネズミといった種類が含まれます。

齧歯類は小型の哺乳類で、ハムスター、モルモット、チンチラ、デグーなどが代表的です。

齧歯類は歯が生涯伸び続けるため、齧り木などを提供して、歯を削ることが重要です。また、齧歯類恒温動物ですが、原産地に合わせた温度でないと体調を崩すことがあるため、適切な温度管理が必要です。走る習性や木登りをする習性など運動量が多い種もいるため、運動できるように広めのケージや活動スペースの確保が求められます。

多くの齧歯類は夜行性であり、夜間の活動音が問題になることがあります。特に齧歯類が運動のために使う回し車の音は大きく、騒音問題に発展することがあるため、静音設計の製品を利用するなど騒音対策を行いましょう。

また、脱走した際、壁や電化製品のコードをかじってしまうリスクがあります。壁をかじられてしまうと、退去時清掃費が発生します。コードをかじることで電気回路がショートし、電化製品の故障や火災が発生することがあります。脱走してトラブルに発展しないよう、脱走対策を行いましょう。

賃貸物件で齧歯類を飼育する場合、オーナー側は夜間の活動音や壁の破損を気にすることが多いです。そのため、防音対策を講じることや基本的にケージ内で飼育することを伝え、物件や他の住民への影響を最小限に抑えるための配慮を行うことを伝えると良いでしょう。

ウサギは齧歯類と同様に歯が伸び続けるため、齧り木などの提供が必要です。運動が必要なため、歩いたり飛跳ねたりできる広いスペースの確保も必要です。繊細な胃腸を持つため、食事内容には細心の注意が求められます。また、環境の変化に敏感で、突然の大きな音によって強いストレスを感じることがあります。

ウサギは警戒心が強く、物音に非常に敏感で環境の変化によりストレスを強く感じる性質があります。ストレスや不満があると「ダンピング」と呼ばれる足で地面を踏みつける動作を行います。ウサギは脚力があるため、「ダンピング」は想像以上に大きい音で、階下や隣の部屋に響くことがあります。そのため、飼育スペースに吸音マットを用意するなど「ダンピング」による騒音対策が必要です。

また、ウサギは穴掘りや木を齧る習性があり、壁紙や床が傷つくことがあります。壁紙や床が傷つくと退去時に修繕費用を請求されてしまうため、床や壁にプラスチック段ボールやアクリル板を設置し、傷防止対策を行いましょう。

ウサギを賃貸物件で飼育する場合はケージ内での生活が主であり、床の穴掘りや壁紙をかじることがないよう細心の注意を払うようにして物件ダメージを与えないよう努めることをオーナーに説明しましょう。

また、ウサギの鳴き声は小さいですが、ダンピングという習性があること、ダンピングの音の大きさと騒音対策を行うことも伝え、オーナーに安心してもらうように努めましょう。

イタチ科の動物にはフェレットやミンクが含まれます。

長く細い体形と活発な性格が特徴です。また、他のエキゾチックアニマルに比べて体臭が強いため、定期的な清掃と換気が欠かせません。

イタチ科の動物は非常に好奇心が強く、ケージから脱走する場合があります。そのため、ケージの鍵や隙間に注意し、脱走対策を徹底しましょう。万が一脱走した場合に備えて家具や床を保護する保護シートの使用や配線ガードを用いるなどの対策をしておきましょう。

また、体臭や排泄物の臭いを防ぐためには、トイレトレーニングや吸水マット、定期的な清掃と換気を行いましょう。脱臭機を利用するのも有効です。

イタチ科の動物を飼育する際、脱走や家具・壁への損傷を防ぐため、ケージの強化や隙間の封鎖をしていることをオーナーに伝えましょう。

また、家具や配線を齧らない対策や、トイレトレーニング、吸水マット、定期的な清掃・換気で臭い対策も行っていることを説明し、物件への影響が少ないことをアピールすることが大切です。

ハリネズミはその名の通り背中に針を持つ特徴的な外見と見た目に反した穏やかな性格により、近年ペットとして人気がある動物です。

夜行性動物ですが、活動音が比較的静かなため賃貸物件でも飼育しやすいといえます。ただし、温度変化やストレスに敏感な動物のため、飼育環境の管理は重要です。

ハリネズミを飼育する際は温度管理が重要です。温度が適切でないと健康に悪影響が出ることがあるからです。飼育環境の温度や湿度を安定させる必要があるため、エアコンの付いた物件を選ぶようにしましょう。

賃貸物件でハリネズミを飼育する際、比較的静かなペットであることをオーナーに説明し、騒音の問題が少ないことを強調するとよいでしょう。基本的にケージ内で生活をする予定でいることや定期的にケージの清掃を行い、衛生管理を徹底する旨を伝え、オーナーの安心感を得るように努めましょう。

ここまでは哺乳類のエキゾチックアニマルについてご紹介しました。次は哺乳類以外のエキゾチックアニマルに目を向けましょう。爬虫類や両生類、鳥類、そして魚類にも、それぞれに適した飼育方法が必要です。

爬虫類はカメ、ヘビ、トカゲ(イグアナ、カメレオンなど)などが代表的な例です。

爬虫類は苦手な人も一定数いますが、反対に一部の人たちからとても人気なペットでもあります。

爬虫類は変温動物であり、外部の温度によって体温が変化するため、飼育時は温度と湿度の管理が最重要です。テラリウムと呼ばれる専用ケージで飼育することが一般的で、ヒーターやライト、加湿器を用いて適切な温度、湿度、光の条件を整えることで、彼らの健康な生活を維持することができます。

爬虫類を賃貸物件で飼育する際の注意点として、ヒーターやライトの取り扱いがあげられます。

先述したように爬虫類の飼育は温度管理が重要なため、適切な温度を維持できるようにヒーターやライトを使用します。このヒーターやライトは高温になることが多く、近くに可燃性のものを置いておくと火災の原因になることがあります。そのため、ヒーターやライトを使用する際は火災に注意して取り扱いましょう。

使用するヒーターやライトによっては電力を大量に消費する場合があります。そのため、入居時に物件の電気プランを確認し、消費電力に耐えられるかを調べておきましょう。もし、消費電力に対して電気プランが低い場合は、電力会社に事前に連絡をして契約電気プランを変更しておきましょう。電気プランの変更をする際は管理会社やオーナーの許可が必要な場合があるため、こちらも併せて確認しましょう。電気プラン変更には数日かかる場合があるので、時間に余裕をもって電力会社に連絡することをおすすめいたします。

また、湿度管理をするために加湿器を用いることがありますが、加湿器が原因で部屋にカビが発生する場合があります。カビは人体に影響があるだけではなく、善管注意義務違反として退去時に清掃費を請求される可能性があるため、加湿器を用いるのはゲージの中だけにするなどカビの発生を抑える対策も行いましょう。

その他にも餌の問題があります。爬虫類は生餌を呼ばれる生きた虫やネズミを好む習性があります。場合によっては生餌にするために虫やネズミの飼育を行う場合があるかもしれませんが、虫やネズミは大量発生しやすく、大量発生すると悪臭や不衛生の原因になりえるため、餌の管理もしっかりと行いましょう。

爬虫類は好みが分かれるペットであり、オーナーや近隣住民が不快感を抱く可能性があります。そのため、ペットの爬虫類の習性や飼育環境を整えているため脱走リスクが低いことを伝え、他の住人に危害が及ぶことがないことを説明し、オーナーや近隣住民の理解を得ましょう。

また、飼育する際にヒーターやライトを使用するため電気プランを変更したい場合はオーナーにその旨を伝え、許可を得るようにしましょう。

両生類はカエルやイモリが代表的な水陸両用で生活できるペットです。

両生類は見た目が愛らしく、体が小さい動物が多いため、狭いスペースでも飼育できるという点が魅力で、近年人気が高まっているペットです。

両生類は爬虫類動揺、適切な湿度と温度の管理が重要です。

特に湿度が低いと健康に悪影響が出るため、定期的に霧吹きで水を与えるミスティングや加湿器で水槽内の湿度管理を行う必要があります。そのため、両生類の飼育時もカビの発生には注意しましょう。

また、両生類も生餌を食べることが多いです。爬虫類と同じく生餌の衛生管理が不十分だと問題が発生するため、悪臭対策や衛生管理をしっかりと行いましょう。

賃貸物件で両生類を飼育する際には、オーナーに飼育環境や特性を事前に説明することが重要です。

専用の水槽やテラリウムで飼育されるため、物件への直接的なダメージは少ないですが、湿度や水漏れの管理が不十分な場合にカビが発生してしまうことがリスクとしてあげられます。水漏れや衛生面に配慮した飼育環境を徹底していることを事前にオーナーへ説明することで、オーナーから両生類の飼育許可を得られるでしょう。

一般的に魚類はエキゾチックアニマルではなく観賞魚として分類されますが、特定の魚類は特別な飼育環境や高度な知識が必要なため、エキゾチックアニマルとして扱われることもあります。

魚類を飼育する際は魚に合わせた適切な水質管理や設備が求められます。例えば海水魚であれば塩分濃度の調整が、熱帯魚であれば温度調節が必要です。

魚類の飼育する際は水槽を利用しますが、水槽の大きさが物件に入るか、水槽に水を入れた場合の重さがどれくらいになるかを確認しましょう。水槽を設置する場合、設置個所に常に一定の重さがかかってしまうため、重さによっては床が抜けたり歪んでしまったりするリスクがあります。水槽を設置する際は、床の耐荷重に合わせる必要があります。

水漏れにも注意が必要です。水槽から水漏れしてしまうと床が腐ったり、最悪の場合階下へ水漏れしたりする可能性があり、賠償責任問題に発展することがあります。水漏れがしないように管理するのはもちろんですが、最悪の場合に備えて床に防水マットを敷いておくことをおすすめします。

また、水質管理を行うフィルターシステムの利用による騒音にも注意が必要です。小型のフィルターであればそんなに音は大きくないですが、大型のフィルターの場合、音が大きく響きやすいです。水槽と壁を離し、その間に吸音マットを設置するなど近隣へ音漏れしないよう対策を行う必要があります。

賃貸物件で魚類を飼育する際には、水槽の大きさや設置場所、管理方法についてオーナーに事前に説明することが重要です。また、水漏れ対策や防音対策を講じていることを説明し、オーナーの理解を得ましょう。

鳥類は鮮やかな羽色や美しい声、知能の高さが特徴でエキゾチックアニマルの中でも知名度が高く、犬猫に次いで飼育されてきたペットです。

セキセイインコや文鳥などの小型種からオウムやフクロウなどの大型種までさまざまな種類が存在します。鳥類の飼育には適切なケージサイズや飛び回るスペースが必要です。社交的な性格を持つ鳥類は、人との交流が大好きな反面、鳴き声が大きい面が見られます。

鳥類は鳴き声が大きい個体が多いため、飼育する際は鳴き声対策が必須です。

体が大きくなればなるほど鳴き声は大きく、外まで響くこともしばしばあります。そのため、ケージの周りをアクリルケースで囲ったり、防音効果のあるカーテンを設置したりするなどの防音対策を行いましょう。

また、鳥類は嘴や爪が鋭利な種類もいて、床や壁が傷付いてしまう場合があるため注意が必要です。特にオウムなどの大型鳥類は力が強いうえ、賢いため、器用に壁紙や巾木を破壊してしまうことがあります。壁や床にプラスチック段ボールや剥がせるシールを設置して対策しましょう。

その他にも汚染対策は重要です。鳥類は飛び回る際にフンをする個体がいるため、部屋が汚れやすいです。そのような特徴のある子を飼育する場合はすぐに清掃を行うように心がけましょう。フンだけでなく脂粉を呼ばれる細かい粉を分泌する鳥類もいます。脂粉は毎日大量に分泌され、放置すると取れない汚れになったりアレルギーを発症したりするため毎日清掃を行いましょう。

賃貸物件で鳥類を飼育する際には、オーナーに飼育環境や鳥類の特性を事前に説明することが重要です。

鳥類は多種多様な種類が存在するため、自分が飼育する鳥類について詳しく説明しておくとより安心です。また、鳥類飼育の問題点として挙げられる騒音と破壊汚損については具体的にどのような対策を講じていくのかを伝えておきましょう。

今回は代表的なエキゾチックアニマルの飼育方法と賃貸物件で飼育する際の注意点についてご紹介しました。

どのエキゾチックアニマルを飼育するとしても、事前にオーナーや管理会社に飼育予定のエキゾチックアニマルの説明と、どのような対策を講じるのかを伝えておくことが重要です。

ペット不可の賃貸物件はもちろん、ペット可の賃貸物件でもオーナーや管理会社との十分な話し合いを行って、飼育許可を得るようにしましょう。

契約前に事前に説明を行い、オーナーに理解してもらって賃貸物件でエキゾチックアニマルと一緒に生活を始めましょう。

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この記事を書いた人

リロの不動産 編集室

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『お住いをお探しの方』『不動産投資がハジメテの方』『賃貸経営をしている方』を対象に、「お部屋探しと不動産」にお役に立つ内容を中立的な視点でお伝えします。住む人も、貸す人も『遊ぶように暮らす』ライフスタイルが実現できるように活動しています。

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