不動産賃貸業のM&Aと事業承継を解説!売却益・従業員・文化を守る成功ポイント

2026.06.19

不動産賃貸業は、収益物件を第三者に貸し出すことで安定した家賃収入を得るビジネスモデルです。近年は、地主や大家の高齢化と後継者不足、地方の人口減少といった影響で賃貸経営を断念せざるを得ないケースも少なくありません。

不動産賃貸業を事業承継する方法として、不動産賃貸業のM&Aが注目されています。M&Aでは単なる売却にとどまらず、人や地域とのつながりを未来へつなぐ事業承継として重要性が高まっているのです。

不動産賃貸業界では、後継者不足や市場環境の変化を背景に、M&Aが有力な事業承継・成長戦略として注目されています。本記事では、不動産賃貸業M&Aが増加している背景や市場動向を踏まえ、売り手・買い手双方のメリット、M&Aを成功へ導くための重要なポイントについて解説します。

なお、本記事では主に、複数の収益不動産を保有する法人の株式譲渡によるM&Aを対象としています。個人で不動産賃貸業を営んでいる場合は、物件売却や親族承継など、別の手法が適しているケースがあります。

▼この記事の内容

●不動産賃貸業は、収益物件を保有する個人や法人が入居希望者に賃貸して、家賃収入を得るビジネスモデル。

●大家や地主の高齢化、後継者不足によりM&Aの需要が高まっている。

●不動産賃貸業M&Aの売却側のメリットは、後継者が見つかり事業が継続する、経営基盤が強化される、売却益を獲得できる、従業員の雇用が確保される、個人保証・担保が解消される、既存のお客様にご迷惑がかからないなどが考えられる。

●不動産賃貸業M&Aの買収側のメリットは、収益不動産や地域ネットワークを引き継ぎ事業拡大を図れる、税制メリットを得られるなどが考えられる。

●不動産賃貸業のM&Aの成功ポイントは、資産価値を適正に評価する、リスクを洗い出す、地域社会への貢献の意識を持つ、信頼できる仲介会社(アドバイザー)に依頼するなどが考えられる。

不動産賃貸業とは

不動産賃貸業は不動産業の一種で、土地や建物を第三者に貸し出して家賃収入を得る事業です。ここでは、不動産業の種類とその特徴、不動産賃貸業のビジネスモデル、不動産賃貸業における将来の動向予測について確認していきます。

不動産業の4種類

不動産業を大別すると、不動産開発業、不動産仲介業(不動産流通業)、不動産管理業、不動産賃貸業の4種類です。各業種によって役割や収益構造が異なり、以下のように規制される法律も異なります。

業種役割収益構造規制される法律
不動産開発業(デベロッパー)用地取得・企画・開発・分譲・賃貸などを自ら手がける不動産の売却益、入居者様が支払う家賃宅地建物取引業法都市計画法国土利用計画法建築基準法 など
不動産仲介業(不動産流通業)不動産の売買や賃貸を仲介し、契約締結をサポートする売主・買主、貸主・借主が支払う仲介手数料宅地建物取引業法借地借家法消費者契約法 など
不動産管理業マンションやアパート、オフィスなどの管理を行う管理組合やオーナー様が支払う管理手数料マンション管理適正化法借地借家法賃貸住宅管理業法 など
不動産賃貸業個人・法人が所有する不動産を第三者に貸し出す入居者様が支払う家賃民法借地借家法 など

出典:国土交通省|日本における不動産取引に関連する法律

また、上記の4つの業種は、収益を得るタイミングにも違いがあります。

不動産開発業や不動産仲介業は、物件の売却や契約成立時に収益が発生します。一方、不動産管理業はオーナー様から継続的に管理報酬を得る点で、毎月の家賃収入を積み上げる不動産賃貸業と同じストック型に近いビジネスといえます。

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不動産賃貸業は収益物件の大家業

不動産賃貸業は、収益物件を保有する個人や法人が入居希望者に貸し出すことで、安定した家賃収入を得るビジネスモデルです。

アパートやマンションなどの居住用不動産だけでなく、事務所や商業施設が入居するテナントビル、月極駐車場、貸店舗、倉庫など、第三者に貸し出して家賃を得ると不動産賃貸業に該当します。また、物件を所有しているだけでなく、入居者様の対応や修繕計画、資金管理などを継続的に行う点で、資産運用であると同時に事業経営の側面もあります。

不動産賃貸業は、地域の地主や大家が営むことが多く、地域密着型で長期的に運営されるケースも多く見受けられます。

不動産賃貸業と宅地建物取引業との違い

宅地建物取引業とは、不動産の売買・交換や賃貸借について、媒介または代理を行う業務のほか、自ら売主として宅地や建物を反復継続して売買する業務などを指します。宅建業者が不動産取引を行う場合は、宅地建物取引業法にもとづき重要事項説明や契約手続きなどを行う必要があります。

一方、不動産賃貸業とは、自らが保有する不動産を貸す事業です。自分の不動産を貸し出す場合、宅地建物取引業の免許は必要ありません。

賃貸借契約は、民法や借地借家法の規制を受けます。民法は、賃貸借契約の成立や契約不適合責任など、賃貸借契約に関する規定となります。賃貸借契約に関するトラブルでは、契約内容に加えて、民法や借地借家法などの関係法令にもとづいて解決を図ることになります。

借地借家法とは、弱い立場にある賃借人(借主)を保護する観点から、土地や建物の賃貸借契約において適用される法律です。民法と借地借家法に同じ事項の定めがある場合、借地借家法が優先されます

不動産賃貸業のビジネスモデル

不動産賃貸業は住居や事務所などを問わず、家賃収入をベースに長期的なキャッシュフローを積み上げるストック型ビジネスです。

不動産賃貸業の収入は毎月の家賃のほか、礼金、共益費、駐車場代、更新料などがあります。支出には、ローン返済、固定資産税・都市計画税、修繕費、管理委託費、火災保険料、専門家の報酬、旅費・交通費、通信費、新聞図書費、接待交際費などがあります。不動産賃貸業を営むには、家賃収入の多さだけでなく、実際に手元に残る利益(キャッシュフロー)を把握することが重要です。

不動産賃貸業は空室率や修繕費、人口動態など地域環境の影響を受けやすい面があります。立地が悪いエリアや人口の少ない地域では、空室率が高くなり、思うような収入が得られません。入居者満足度を高める賃貸管理も重要なポイントで、収益の確保には地道な経営努力が求められます。

不動産賃貸業の動向

総務省・経済産業省が実施した「2025年経済構造実態調査」によると、不動産賃貸業・管理業を合わせた売上高は31.1兆円でした。同調査では、不動産業・物品賃貸業全体の売上高は72.9兆円(前年比7.1%増)で、全産業の3.7%を占めています。しかし、日本は人口減少が進んでおり、世帯数も減ることが見込まれます。

2025年に実施された国勢調査の「人口速報集計結果」によると、日本の総人口は1億2,305万人で、2020年と比較すると309万7,000人も減っている状況です。現在の世帯数は5,712万5千世帯と前回調査より増えているものの、1世帯当たりの人員は2.15人(2020年比0.11人減)と縮小が続いており、実質的な住宅需要の伸びは限られる状況です。

国連の推計では人口上位20ヶ国のうち2020年~2025年の減少率が最も大きいのは日本(2.5%)です。2015年から人口減少が続いており、不動産賃貸業の需要も緩やかに減少すると予測されています。

出典:総務省 「2025年経済構造実態調査」一次集計結果産業横断調査(企業等に関する集計) 結果の概要

出典:令和7年国勢調査 人口速報集計結果 全国・都道府県・市町村別人口及び世帯数 結果の概要

不動産賃貸業M&Aが注目される理由

近年、不動産賃貸業界では、事業承継を目的としたM&Aが増加しています。その背景には、高齢化、後継者不足など地方不動産を取り巻く課題があります。

高齢化する大家・地主の現状

今、大家や地主の高齢化が進んでいます。

特に、大家が物件を自主管理する場合、物件の見回りや清掃、設備の点検など、身体を動かす業務も多々あります。以前は当たり前にできていた管理業務も、日を追うごとに負担になることは避けられません。

大家や地主の高齢化が進むと、日常管理だけでなく、将来的な修繕計画や設備投資の判断も難しくなります。例えば、老朽化した設備の交換、空室対策、家賃の見直しなどを先送りにすると、物件の競争力が低下する可能性も否定できません。

また、不動産賃貸業は地域のまちづくりを担う重要な事業です。物件をただ売却・譲渡するだけでなく、長年築いてきた資産や地域との関係性を次世代へ引き継ぐことが重要なのです。不動産M&Aでは企業の株式を譲渡するため、地域とのつながりや従業員を守ることにつながります。

深刻な後継者の不在

不動産のM&Aが注目されるもう一つの理由は、「親族内に後継者がいない」ことです。後継者とは、自分の子どもや親族、従業員などが挙げられます。

かつての日本では、親族が事業承継をするのが一般的でした。しかし、職業選択の自由や価値観の変化により、事業承継を選択しないケースも増えています。子どもが別の仕事に就いていて賃貸経営のノウハウがない、遠方に住んでいて物件管理が難しいなど、さまざまな事情があります。

親族内の事業承継が難しい場合に、第三者に事業を譲渡するM&Aが大いに役立ちます。不動産賃貸業のM&Aには、株式譲渡や事業譲渡などの方法があります。不動産を保有する法人の株式を譲渡する方法を中心に解説します。資産や負債、従業員雇用、企業文化などを引き継ぐため、地域とのつながりを維持しながら事業を引き継ぐ方法として注目されています。

不動産賃貸業M&Aのメリットとは

不動産賃貸業のM&Aは、売却側だけでなく買収側にもメリットがあります。人材や運営ノウハウの取得、地域ネットワークの引き継ぎ、節税効果など多岐にわたります。

売却側のメリット

不動産のM&Aは物件の売買だけでなく、後継者問題を解決しながら、従業員や入居者様との関係、地域に根ざした事業を次世代へ引き継ぐ手段でもあります。M&Aを実施することで、事業継続や売却益の獲得に加え、経営者個人の負担軽減、従業員の雇用維持など、さまざまなメリットが期待できます。

後継者が見つかり事業が継続する

事業を任せられる後継者が見つからない場合、会社と社員の未来を見据えた承継戦略としてM&Aは有力な選択肢となりえます。売却側の目的は、企業が所有する不動産、企業の資産と負債、従業員などをそのまま継承することです。不動産以外の事業も継承できる余地があるため、後継者不足の問題と事業継続の問題を根本から解決できます。

信頼できる企業とのM&Aが成功すれば、物件や資産だけでなく、入居者様との契約関係、従業員の雇用、取引先との関係も維持できます。後継者問題の解決とともに、次世代へと事業をつなげられる点がM&Aの大きなメリットといえるでしょう。

経営基盤が強化される

資本力のあるグループ企業がM&Aの買収側となると、経営基盤が一気に安定します。さらに、地域に根ざした物件の場合、M&Aをきっかけに新たなエリアに市場参入することも可能です。

M&Aで不動産などを取得できる企業は、基本的に経営基盤が盤石な企業です。採用強化による企業の若返りや、DXやAIなどの最先端技術を導入して、大企業が持つノウハウを活用した業務効率化ができるのもM&Aのメリットといえるでしょう。

売却益を獲得できる

不動産賃貸業の事業承継でM&Aを選択すると、手元に残る売却益が多くなる可能性が高まります。株式譲渡では、会社が保有不動産を売却した後に清算する方法と比べ、売主の税負担を抑えられる場合があります。ただし、どちらが有利かは、不動産の含み益、株式の取得価額、借入金、株主構成などによって異なります。

法人の不動産を単体で売却すると、売却益に対する法人税等(法人税、法人住民税、法人事業税)の実効税率は約35%です。一方、不動産のM&Aでは株主が株式を譲渡するため、申告分離課税の20.315%が適用されます。

株式譲渡を選択することで、不動産を個別に売却して会社を清算する場合よりも、売主の手取り額が多くなるケースがあります。実際の手取り額は、譲渡価格や税務条件によって異なります。M&Aで得た現金は、引退後の生活資金や新たな事業資金として使用できます。

従業員の雇用を維持しやすい

株式譲渡の場合、従業員の雇用主である法人自体は変わらないため、雇用契約は原則として継続します。一方、事業譲渡の場合は、従業員ごとに雇用契約の承継について同意を得る必要があります。

M&Aで事業を譲り受ける企業が人を大切にする企業文化を持つ場合、従業員も安心して働けるでしょう。

採用・社員研修制度がしっかりしている企業であれば、残った従業員のキャリアアップも可能です。買い手企業の人事制度や教育制度を活用できる場合には、従業員の待遇改善やキャリア形成につながる可能性があります。ただし、具体的な雇用条件は個別の協議や統合方針によって異なります。

M&Aを検討する段階では、経営者が変わることで従業員に不安や動揺が広がるケースも少なくありません。より良い条件で事業承継できることを理解してもらえれば、結果的に円満な形で取引が成立するでしょう。

多様なキャリアアップのカタチとして以下のインタビュー記事も参照ください。

賃貸管理会社・不動産事業のM&A・事業承継 経営者インタビュー

個人保証・担保を見直せる可能性がある

不動産賃貸業では会社が収益物件を保有するケースもあり、収益物件を取得するために金融機関から借入をするのが一般的です。取得する物件を担保に入れるだけでなく、経営者に対し個人保証(連帯保証)を求めるケースが多くあります。

株式譲渡後も、対象会社の借入や保有不動産に設定された抵当権は原則として残ります。売主経営者の個人保証については、金融機関との協議により、解除や買い手側の保証への切り替えを行える可能性があります。ただし、M&Aの成立によって自動的に解除されるものではありません。

買収側のメリット

不動産賃貸業のM&Aは、売却側だけでなく買収側にも多くのメリットがあります。通常の不動産売買では取得しにくい収益物件や管理物件をまとめて引き継げるほか、既存の入居者様との賃貸借契約、管理体制、地域ネットワークなども活用できます。

不動産を獲得できる

M&Aでは、通常の不動産売買では取得が難しい収益不動産を一括で取得できます。ゼロから一つひとつ物件を買い進める場合と比べ、スピーディーに事業規模を拡大できるのはM&Aならではの魅力です。

企業が自社ビルを保有しているケースもあります。自社ビルは売却を前提としていないこともあるため、立地条件が良い都市部の物件、大規模な開発ができる土地など、価値が高い不動産を取得できる可能性があります。

税制メリットを得られる

M&Aでは売却側だけでなく、買収側にも税務上のメリットがあります。

不動産を保有する法人の株式を譲渡する場合、不動産の所有者は対象会社のまま変わらないため、原則として不動産取得税や所有権移転登記にともなう登録免許税は発生しません。一方、事業譲渡などにより不動産の所有権を買い手へ移転する場合は、これらの税金が発生する可能性があります。

株式譲渡にともない役員や代表者が変更される場合は、会社の役員変更登記などが必要になることがありますが、通常の不動産売買にかかるコストを抑えられます。

不動産取得税は固定資産税評価額の4%(本則:土地・住宅は軽減措置で3%)、所有権移転登記の登録免許税は固定資産税評価額の2%(本則:土地は軽減措置で1.5%)となっています。不動産の価格や規模が大きい場合、株式譲渡方式を採用することで、買い手が不動産取得税や所有権移転登記にともなう登録免許税を直接負担せずに済む場合があります。

ただし、株式の取得価額や将来の不動産売却時の税負担なども含め、総合的な検討が必要です。

関連する記事については、以下を参照してください。

不動産にかかる税金の種類は?特例・控除もシーン別に紹介【総集編】

エリアを拡大できる

不動産のM&Aを行うと、売却側の企業が持つ複数の物件、既存の地域ネットワークや顧客基盤を引き継げます。自社が未進出の地域へ単独で拠点を立ち上げる場合、地主や地元の不動産仲介会社との信頼関係をゼロから構築するには多大な時間とコストを要します。しかし、M&Aであればそれらの参入障壁を最初からクリアできるため、単独で事業を展開するよりも遥かに大きなシナジーを生み出します。

M&Aにおけるシナジーとは、2つ以上の企業が連携することによる「相乗効果」です。売却側の企業が長年培ってきた知名度や強固な商圏をそのまま活用できるため、進出にともなう投資リスクを最小限に抑えつつ、M&Aをきっかけに事業エリアを一気に拡大できます。

不動産賃貸業のM&A・事業承継を成功させるポイント

不動産を保有する法人をM&Aで売却する場合、価格だけでなく「誰に承継するか」が重要です。M&Aを成功させるには、以下のポイントを考慮しましょう。

資産価値を適正に評価する

不動産賃貸業のM&Aでは、会社が保有する不動産だけでなく、管理体制や入居率、地域との信頼関係なども企業価値に含まれます。短期的な収益だけで判断せず、将来性を踏まえ、適正な企業評価を算定することが重要です。

不動産はバランスシート上の重要な資産であり、企業の機能や収支に直結する重要な要素です。不動産の資産価値が正しく企業価値に反映されないと、買収側が理想とする成果が出ないことがあります。

売却側と買収側双方のメリットが一致して、はじめてM&Aが成功します。M&Aアドバイザーやコンサルタントなど、専門家の意見を取り入れ、客観的な視点から企業価値を見極めましょう。

リスクを洗い出す

不動産賃貸業のM&Aにおいては、企業が持つ不動産やリスクなどを調査する「デューデリジェンス(評価)」を実施します。デューデリジェンスでは、賃貸借契約の内容、滞納の有無、敷金・保証金の管理状況、建物の老朽化、法令違反の有無などを確認します。

空室率や修繕リスク、借入状況の詳細を把握しておくなど、改めて自社の現状を整理しておくとよいでしょう。

特に、不動産M&Aで重視される、簿外債務などの瑕疵がないか確認することが大切です。簿外債務は文字通り「帳簿上にない債務」であり、対処しないと買い手が見つからなくなる可能性があります。

また、未解決のトラブルや大規模修繕の必要性がある場合、買収価格や条件交渉に影響する可能性があります。事前にリスクを共有しておくことで、買収側との交渉も進めやすく、かつM&A後のトラブル防止につながります。

地域社会への貢献の意識を持つ

不動産賃貸業は、地域インフラとしての役割も担っています。M&Aを実施する場合、地域との関係性を維持しながら事業を継続できる承継先を選びましょう。

不動産賃貸業は地域の資産でもあるため、地域住民の信頼を失わず、地域に貢献したいという意識を持ってもらう必要があります。M&A後も継続して地域社会に貢献してくれるよう、交渉の段階で買収側と話し合いをすることが大切です。

売却側と買収側で価値観が合わない場合、M&Aをしても上手くいかない可能性があります。交渉の際にはお互いの価値観を理解し合えるのか、しっかり話し合っておくとよいでしょう。

信頼できる会社に相談をする

不動産賃貸業がM&Aを検討する場合、業界理解と事業承継支援の実績を持つM&A仲介会社や専門のコンサルティングファームに依頼するのがスタンダードな方法です。一方で、大手企業の場合は事業会社がM&A部門を保有するケースもあります。

仲介会社と事業会社の大きな違いは2つ。第1に、事業会社の場合、直接取引になるので仲介手数料が発生しないことです。第2に、今までの企業文化や大切な従業員、オーナー様、入居者様を大切にしてきた文化を継承しやすい点です。企業文化の継承を大切にされたい場合は、検討することをおすすめします。

M&Aでは双方の希望をすり合わせ、条件が合致することで取引が成立します。売却のタイミングにより希望する売却先が見つからない、当初提示した条件で売却できないなど、取引が成立するまで時間を要することもあります。

別の見方をすると、コミュニケーションの頻度が増えるほど、お互いの価値観を意見交換する機会が増えて、ご自身のことはもちろん、ステークホルダーに関しても考えてくれます。有利な条件で価格交渉を進めるだけでなく、人や文化の統合まで支援できるパートナーを選ぶことが大切です。

なお、M&A仲介担当者(アドバイザー)の報酬は、不動産仲介手数料と違い法律で上限が定められているわけではありません。事業規模によって変わりますが、不動産仲介手数料よりも高額になることが一般的ですので、注意しましょう。

まとめ

不動産賃貸業のM&Aは単なる不動産売却ではなく、人や地域を未来へつなぐ事業承継です。後継者不足や空き家問題が進む今だからこそ、従業員や入居者様、地域社会を守る視点を持ったM&Aが求められています。

M&Aに関心のある不動産賃貸業のオーナー様は、ぜひ【リロの不動産】にご相談ください。賃貸管理会社として豊富な実績を持つ【リロの不動産】は、事業の継続だけでなく、人材や企業文化の承継も重視した不動産M&Aをサポートしています。オーナー様一人ひとりのご要望に寄り添い、最適な解決策をご提案いたします。

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この記事を書いた人

秋山領祐(編集長)

秋山領祐(編集長)

【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。