【事例付】区分マンション売却の最適な時期はいつ?売却手順や売却時の費用目安、注意点まで徹底解説
2026.01.01
区分マンションを所有している方の中には、将来売却することを視野に入れている方も多いのではないでしょうか。特に区分マンションを投資用として購入し、売却を考えている場合は、収益性を考慮しながら売却のタイミングを慎重に検討する必要があります。
今回は、区分マンションを経営するオーナー様の売却事例に触れながら、売却の方法や流れ、諸費用、必要書類といった具体的な知識を紹介します。すでに区分マンションの売却を検討し始めている方や、現在所有している区分マンションの出口戦略について悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
▼この記事の内容
●不動産の売却方法には「仲介」と「買取」があり、区分マンションを売却する際は「賃貸中の状態でオーナーチェンジ物件として売却する方法」「空室の状態で実需用として売却する方法」などがある
●区分マンションの売却を成功させるには、適切なタイミングの見極めが必要不可欠。大規模修繕の前後や築20年を超える前、耐用年数が終了する前、デッドクロスが到来する前などよくある売却タイミングの事例を知っておこう
●区分マンションの売却は、購入時から出口戦略を立てておくことが大切。早い段階から収益物件と実需の売却実績が豊富な不動産会社に売却相談をして、サポートを依頼するとよい
目次
- 1 区分マンションの売買取引事例
- 1.1 【売却実績】賃貸しているマンションを売却したい!一般に売却活動をしながら賃借人に粘り強いアプローチを続け実を結んだケース
- 1.2 【売却実績】当社の管理オーナー様が所有している麻布の区分マンション!「死ぬ前に整理しておかなきゃ。。」と売却依頼
- 1.3 ほかの不動産屋で販売していたマンションを当社が買取しました!
- 1.4 自身の高齢化による終活の一環として、賃貸中のマンションを入居者付きのまま売却したい
- 1.5 【買取実績】荷物が増え手狭になったのでマンションを買い替えたい!買取りと購入の両方を当社でお手伝いさせて頂きました!
- 1.6 【買取実績】賃貸にしていたマンションの借主が退去!マンション価値が下がる前に売却すべき!
- 1.7 【売却実績】「そろそろ終活の為に資産整理をしないとなぁ」と考えていたタイミングで当社からⅮMが届き売却を決意!
- 1.8 【売却実績】売買契約後、決済前に売主様がお亡くなりに…相続人は息子二人。このまま無事に決済まで進めることができるのか??
- 1.9 マンションの上の階の方がうるさい。誠実な売主様の売却条件とは?
- 1.10 賃貸募集と売却募集を同時行い早い方で決着を付ける多彩な出口戦略
- 1.11 【売却実績】お父様から相続した地元で人気のあった小児診療所。長年空家になっていましたがついに売却を決意!
- 1.12 当社自慢の投資家さんへターゲットを絞りメルマガで成功した売却事例
- 1.13 相続財産管理人である弁護士からの依頼による入札方式で最高値で買取!
- 1.14 これまで賃貸にしていたマンション!退去したら汚いから売っちゃおう
- 1.15 賃貸にしていた区分所有マンションを賃借人へ売却した成功事例
- 2 区分マンションの売却理由
- 3 区分マンションを売却する方法
- 4 区分マンション売却のタイミング
- 5 出口戦略の重要性
- 6 区分マンションの売買価格相場
- 7 区分マンション売却の流れ
- 8 区分マンション売却にかかる費用
- 9 区分マンション売却時の必要書類
- 10 区分マンション売却の注意点
- 11 まとめ 区分マンションの売却はタイミングとパートナーへの相談が重要
- 12 関連する記事はこちら
区分マンションの売買取引事例

終活や節税、買い替え、投資など不動産の売却を検討するオーナー様の事情はさまざまなものがあります。区分マンション売却の具体的な方法を紹介する前に、まずは売買取引でよくあるケースやトラブル改善、成功事例などを把握しておきましょう。
以下では、物件の築年数や地域、売却に至った経緯などに触れながら、区分マンションの売却事例を紹介します。
【売却実績】賃貸しているマンションを売却したい!一般に売却活動をしながら賃借人に粘り強いアプローチを続け実を結んだケース

千葉県で1975年築の区分マンションを経営するオーナー様の売却事例です。20年ほど前に投資用として物件を購入して賃貸に出していましたが、資産整理のためにマンションの売却を決めました。複数ある売却方法の選択肢を考慮したうえで、オーナーチェンジ物件としての売却活動と、現入居者様へのアプローチを並行して行ったところ、資産形成のためにと現入居者様に購入していただきました。
事例:【売却実績】賃貸しているマンションを売却したい!一般に売却活動をしながら賃借人に粘り強いアプローチを続け実を結んだケース
【売却実績】当社の管理オーナー様が所有している麻布の区分マンション!「死ぬ前に整理しておかなきゃ。。」と売却依頼

東京都港区にある1978年の区分マンションの売却事例です。オーナー様は不動産の相続の手間を考慮し、売却を決めました。立地がよく需要が見込める物件だったこともあり、売却活動を開始するとすぐに問い合わせが殺到しました。ある程度築年数が経過している物件ですが、わずか1ヶ月ほどで成約となっています。
事例:【売却実績】当社の管理オーナー様が所有している麻布の区分マンション!「死ぬ前に整理しおかなきゃ。。」と売却依頼
ほかの不動産屋で販売していたマンションを当社が買取しました!

埼玉県で区分マンションを経営するオーナー様の売却事例です。不動産会社に仲介を依頼し売却活動を行っていたものの、なかなか買い手が付かない状況が続いていました。そこで当社が物件を買取り、ターゲット層に合わせたリノベーションを実施して再販しました。買取の購入申し込みから半月ほどで決済が完了し、オーナー様にも販売していた不動産会社にも喜んでいただけています。
事例:他の不動産屋で販売していたマンションを当社が買取しました!
自身の高齢化による終活の一環として、賃貸中のマンションを入居者付きのまま売却したい

埼玉県にある1972年築の区分マンションの売却事例です。オーナー様が高齢になったため、賃貸中のマンションを入居者付きで売却したいと相談を受けました。オーナーチェンジ物件として、当社と繋がりのある投資家のオーナー様にアプローチを続けたところ、1ヶ月ほどで成約となっています。
事例:自身の高齢化による終活の一環として、賃貸中のマンションを入居者付きのまま売却したい
【買取実績】荷物が増え手狭になったのでマンションを買い替えたい!買取りと購入の両方を当社でお手伝いさせて頂きました!

千葉県にある1974年築の区分マンションの取引事例です。オーナー様から「もう少し広い部屋へ住み替えたい」と相談を受け、当社が物件の買取を行いました。売却によって手元に残る金額内で住み替え先の物件をご提案し、現在住んでいるマンションの買取と、新しいマンションの購入を同日に行い、スムーズな取引が完了しています。
事例:【買取実績】荷物が増え手狭になったのでマンションを買い替えたい!買取りと購入の両方を当社でお手伝いさせて頂きました!
【買取実績】賃貸にしていたマンションの借主が退去!マンション価値が下がる前に売却すべき!

埼玉県で2008年築の区分マンションを経営するオーナー様の取引事例です。賃貸に出していましたが、マンション価格の下落が予想されることや、入居者様の退去などさまざまな要因が重なり売却を決意しました。南向きで立地もよく、需要が見込めることからオーナー様の希望額で当社が買取を行いました。条件のよい物件であれば、買取であっても比較的高い値段で売却できるケースもあります。
事例:【買取実績】賃貸にしていたマンションの借主が退去!マンション価値が下がる前に売却すべき!
【売却実績】「そろそろ終活の為に資産整理をしないとなぁ」と考えていたタイミングで当社からⅮMが届き売却を決意!

千葉県にある1998年築の区分マンションの売却事例です。オーナー様は、資産整理のために賃貸として貸し出していた物件を売却したいと考えていました。「急いでいないので、安売りせず希望額で売りたい」と相談を受け、売却活動を開始しました。投資家のオーナー様へ粘り強くアプローチを続けたところ、7ヶ月ほどで満額での売却に成功しています。
事例:【売却実績】「そろそろ終活の為に資産整理をしないとなぁ」と考えていたタイミングで当社からⅮMが届き売却を決意!
【売却実績】売買契約後、決済前に売主様がお亡くなりに…相続人は息子二人。このまま無事に決済まで進めることができるのか??

千葉県にある1997年築の区分マンションの売却事例です。オーナー様は病気を抱えており「物件を売って子どもたちに現金を残したい」と相談を受けました。売却活動を開始するとすぐに買主が見つかり、契約を進めていた中、決済の数日前にオーナー様が亡くなったと連絡を受けました。司法書士と連携を取り、相続人の一方が物件を相続したうえで契約書の売主を変更するなど早期対応し、無事に売却が完了しています。
事例:【売却実績】売買契約後、決済前に売主様がお亡くなりに…相続人は息子二人。このまま無事に決済まで進めることができるのか??
マンションの上の階の方がうるさい。誠実な売主様の売却条件とは?

埼玉県で区分マンションを経営するオーナー様の売却事例です。マンション内で怒鳴り声の騒音問題が発生しており、「金額は安くても理解のある人に物件を売りたい」「ごまかさずに問題をしっかりと伝えてほしい」と相談を受けました。購入希望者様への説明の徹底、売却金額の調整などを丁寧に行ったところ、2ヶ月ほどで無事に成約となりました。
事例:マンションの上の階の方がうるさい。誠実な売主様の売却条件とは?
賃貸募集と売却募集を同時行い早い方で決着を付ける多彩な出口戦略

埼玉県にある区分マンションの売却事例です。入居者様の退去にともない、オーナー様は賃貸を続けるべきか物件を売却すべきかお悩みでした。そこで賃貸募集と販売活動を同時に実施すると、「リフォームなしで物件を購入したい」という方が現れ3ヶ月ほどで成約となりました。オーナー様の希望に寄り添った、柔軟な募集方法を採用することも可能です。
事例:賃貸募集と売却募集を同時行い早い方で決着を付ける多彩な出口戦略
【売却実績】お父様から相続した地元で人気のあった小児診療所。長年空家になっていましたがついに売却を決意!

千葉県にある1973年築の区分マンションの売却事例です。相続されたオーナー様から「小児診療所として使用していた物件を相続したが、現在は空き家になっている」「スケルトンに戻して売却したい」と相談を受けました。スケルトン工事で多くの費用がかかったため、できるだけ高値で売却する方針で販売活動を開始しました。取引実績がある地域だったこともあり、2ヶ月ほどで無事に成約となっています。
事例:【売却実績】お父様から相続した地元で人気のあった小児診療所。長年空家になっていましたがついに売却を決意!
当社自慢の投資家さんへターゲットを絞りメルマガで成功した売却事例

埼玉県にある区分マンション経営を行うオーナー様の売却事例です。大きめのワンルームという間取りや広さ、立地などをふまえて投資用物件として売却するのがよいと提案しました。当社と繋がりの深い投資家のお客様へターゲットを絞り、メールマガジンで案内を送付したところ、複数の問い合わせをいただきました。最終的には「自分の居住用として購入したい」とご希望のお客様で成約となっています。
事例:当社自慢の投資家さんへターゲットを絞りメルマガで成功した売却事例
相続財産管理人である弁護士からの依頼による入札方式で最高値で買取!

埼玉県にある区分マンションの取引事例です。相続財産管理人である弁護士から、相続物件を適正に現金化したいとの相談を受けました。入札方式を採用し、条件の精査を丁寧に実施した結果、当社が最高値で買取を行う形となり、スムーズに取引が完了しました。
事例:相続財産管理人である弁護士からの依頼による入札方式で最高値で買取!
これまで賃貸にしていたマンション!退去したら汚いから売っちゃおう

埼玉県にある区分マンションの取引事例です。オーナー様は長年賃貸に出していましたが、退去後の室内の状態が悪く、この機会に売却を決めました。物件の状況をふまえてリフォームを行い、費用を相場価格に乗せて売却活動を開始すると、すぐに買主が見つかりました。買主の希望も取り入れたリフォームを行い、売主・買主双方に喜んでいただけた事例です。
事例:これまで賃貸にしていたマンション!退去したら汚いから売っちゃおう
賃貸にしていた区分所有マンションを賃借人へ売却した成功事例

埼玉県にある区分マンションの取引事例です。オーナー様から「賃貸のままで物件を売却したい」と相談を受けました。現在の入居者様が長年住んでいるとの状況を聞き、オーナーチェンジ物件として売却活動を開始する前に、入居者様に購入意思を確認しました。その結果、入居者様が購入を希望され、双方が納得する条件で取引が完了しています。
事例:賃貸にしていた区分所有マンションを賃借人へ売却した成功事例
区分マンションの売却理由

所有している区分マンションを売却する理由はさまざまですが、多く見られるのは以下のようなタイミングです。
● 相続が発生したため、現金化する必要がある
● 新たに買い替える物件が見つかった
● 投資物件として所有していたが、家賃が下がり利益が上がらなくなった
● 元々10年経過した時点で売却すると決めていた
● 経年劣化による修繕費が負担になってきた
● キャッシュフローが改善されない
● 入居者様が退去し空室になった
区分マンションの売却は、「失敗したから手放す」というネガティブな判断だけではありません。多くのオーナー様は、資産状況やライフステージ、投資環境の変化をふまえ、前向きな判断として売却を選択しています。以下で、代表的な売却理由について解説します。
主な売却理由
区分マンションの主な売却理由は以下のとおりです。
収益性の低下
まず多いのが、収益性の低下です。築年数の経過による家賃の下落や、管理費・修繕積立金が年々増加した結果、当初想定していた利回りを維持できなくなるケースがあります。特に区分マンションは、オーナー様個人でコントロールできる範囲がかぎられるため、支出増に対して打ち手が少ない点が悩みになりがちです。
空室・入居者対応の負担
次に、空室や入居者対応の負担も売却理由として挙げられます。空室期間が長引いたり、設備トラブルや入居者対応に手間がかかったりすることで、「手離れのいい資産だと思っていたが、想像以上に負担が大きい」と感じるオーナー様も少なくありません。本業が忙しい方ほど、管理負担を見直すきっかけになります。
市況・タイミング
また、市況やタイミングを見た戦略的な売却も重要な理由です。不動産価格が上昇している局面では、「利益が出ているうちに一度現金化し、次の投資に回す」という判断は合理的といえます。区分マンションは比較的流動性が高いため、出口戦略として売却しやすい点も特徴です。
ライフステージ・資金計画の変化
さらに、ライフステージや資金計画の変化も無視できません。住宅購入、相続対策、教育資金の確保、法人化や別の事業投資など、個人の状況が変わる中で「今は不動産を持ち続けるよりも、現金比率を高めたい」と考えるケースも多く見られます。
デッドクロス・投資方針の見直し
そして最後に、デッドクロスや投資方針の見直しです。区分マンションから一棟アパート・マンションの物件へ切り替えたい、あるいは不動産投資そのものから距離を置きたいなど、投資スタイルの変化にともない売却を選ぶオーナー様もいます。これは失敗ではなく、「次のステージに進むための判断」といえるでしょう。
適切なリフォームによって区分マンションをスムーズに売却した事例や、さまざまな理由による売却事例については、以下の記事をあわせて参考にしてください。
■参考記事:不動産売却の成功法!流れ・査定・売却理由別の成功事例で徹底解説!
【参考事例】
これまで賃貸にしていたマンション!退去したら汚いから売っちゃおう
区分マンションを売却する方法

不動産を売却する方法としては「仲介」と「買取」があり、収益物件の区分マンションを売却する際は、賃貸中の状態でオーナーチェンジ物件として売却する方法と、空室の状態で実需用として売却する方法があります。
ここでは、それぞれの特長やメリット・デメリットについて解説します。売却を考える際は物件の特性や売却方法のメリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、適切な方法を選択するようにしましょう。
以下の記事では、買取を成功させる秘訣やオーナーチェンジ物件の売却方法について詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
【参考記事】
不動産買取で利益を生む方法とは?後悔しない買取と仲介の選択を
収益物件をできるかぎり早く・高く売る秘訣|パートナー選びのポイントは?
「仲介」と「買取」
仲介とは、不動産会社が仲介業者となって、オーナー様から依頼された売却物件の購入希望者様を探し、売買契約を締結する方法です。仲介を利用するメリットには、以下のようなものが挙げられます。
● オーナー様が自分で買い手を見つける手間が省ける
● 不動産会社が査定や内見なども行ってくれる
● 不動産会社に依頼することで物件の適正価格が判断しやすくなり、予想していたよりも高く売却できる可能性がある
● 不動産会社のネットワーク次第では多くの購入希望者様に知ってもらえる
● 契約手続きに関する書類作成なども不動産会社が行ってくれるため、自分で行うよりも法的なトラブルを防げる
ただし、以下のデメリットがある点にも注意しておきましょう。
● 仲介してくれた不動産会社に対して、成約時に仲介手数料を支払う必要が発生する
● 仲介を依頼したからといって、すぐに買い手が見つかるわけではない
仲介での売却方法は、時間がかかっても売却にかかる手間を省きたいと考えている方に向いています。仲介業者の選び方については、以下の記事を参考にしてください。
【参考記事】
不動産売却はどこがいい? 大手・地域密着の特徴と仲介会社の選び方
買取とは、不動産会社が買い手を見つけてくれる仲介とは異なり、不動産会社が物件を直接買い取る方法です。買い手が見つかるまで待つ必要がなく、すぐに現金化できるというメリットがあるほか、仲介手数料を支払わなくてもいい点もオーナー様にとって魅力です。
また、仲介だと売りに出したことを周囲に知られる心配がありますが、買取の場合は心配ありません。ほかにも、リフォームの必要がない点や資金計画が立てやすい点、不動産会社が買主となるため、オーナー様が契約不適合責任を負わなくてもいい点がメリットとして挙げられます。
ただし、買取の場合だと仲介よりも売却価格が低くなる可能性がある点には注意が必要です。一般的に、買取だと市場価格の70~80%程度になるといわれています。加えて買取に対応している不動産会社が少ないため、売却価格が少し低くなっても構わないから早く売却したい、と考えている方に向いているといえるでしょう。 買取を利用した事例については、以下を参考にしてください。
【参考事例】
相続財産管理人である弁護士からの依頼による入札方式で最高値で買取!
買取希望の連絡から契約・転居・引渡しまでわずか24日の売却・買取実績
賃貸中の状態でオーナーチェンジ物件として売却

すでに賃貸中の区分マンションは、入居者様がいる状態で「オーナーチェンジ物件」として売却します。空室の場合でも収益物件として売り出すことは可能ですが、オーナーチェンジ物件とは異なり、想定賃料や想定利回りの妥当性が重要で、売却期間に影響が出る可能性があります。
賃貸中のオーナーチェンジ物件として売却するメリットは、購入後すぐに家賃収入を得られるため買い手がつきやすいことです。買主は投資家に限定されることから、収益物件の売却実績が豊富な不動産会社にサポートを依頼することをおすすめします。
オーナーチェンジ物件として売却する場合、事前に入居者様へ通知を入れたり、承諾を得たりする必要はありません。ただし、売却後にオーナー様が変わった旨を知らせる「賃貸人の地位承継通知」を送付する必要がある点に注意しましょう。
空室の状態で売却
賃借人がいない場合は、空室の状態のまま売却するのが一般的です。収益物件としても実需用としても売却でき、幅広い買主へアプローチできることがメリットといえるでしょう。
ただし収益物件として売却する場合、オーナーチェンジ物件と比べて売却のハードルがやや高くなるかもしれません。投資家の買主が購入後の収支をイメージできるように、想定賃料や想定利回りなどを算出し、チラシや募集サイトなどに掲載してもらう必要があります。空室の区分マンションを売却するときの秘訣・注意点については、以下の記事もあわせて参考にしてください。
■参考記事:収益物件を高値で売却する秘訣と注意点|出口戦略の立て方も解説!
区分マンション売却のタイミング

区分マンションを売却するのに適したタイミングとして、以下の時期が挙げられます。
●税金が安くなるタイミング
●マイナスの収支が続いているタイミング
●大規模修繕の前後のタイミング
●築20年を超える前のタイミング
●区分マンションの市場相場が上がっているタイミング
●耐用年数が満了したタイミング
●周辺環境が大きく変化する予想ができたタイミング
●空室が長期間続いたタイミング
●ローン残債が減り一定の手残りが確保できるタイミング
●デッドクロスが見えたタイミング
区分マンションにかぎらず、投資用不動産の売却時期を決める際は収支や修繕スケジュール、空室状況、減価償却費などさまざまな要因を検討する必要があります。
税金が安くなるタイミング
売却時にかかる費用を抑えるために、税金が安くなるタイミングで売却するのがおすすめです。ここでいう税金とは、譲渡所得税のことです。譲渡所得税は、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えれば長期譲渡所得、5年以下の場合は短期譲渡所得として扱われ、税率が異なります。
譲渡所得の金額は売却によって得た金額から物件の取得費や売却にかかった費用を差し引き、さらに一定の要件を満たす場合は特別控除額を差し引いて求めます。
短期譲渡所得の場合の税額は譲渡所得金額に39.63%を掛けて計算されますが、長期譲渡所得の場合は20.315%と税率が安くなるため、所有期間が5年を超えるタイミングで売却することで支払う税金を抑えられるでしょう。税金が安くなるタイミングでの売却事例については、以下を参考にしてください。
■投資用不動産・収益物件の売却事例・お客様の声
所有期間が5年過ぎたからこのマンション売却しちゃって。。。
マイナスの収支が続いているタイミング
区分マンションを収益物件として運用している場合、物件の築年数が古くなると家賃を引き下げざるを得ない状況になることもあります。当初は黒字経営だったとしても、物件の維持管理費や修繕積立金が値上がりしていくことや家賃が下がる傾向にあることが原因で、赤字経営に陥りかねません。
リフォームやリノベーションを行うことで今までよりも高い家賃で入居者様を募集することもできますが、リフォーム費用を回収するまでに一定の時間を要します。区分マンションの場合は建物全体が古くなっても個人の判断で修繕することはできず、老朽化にともない見栄えが悪くなり、入居者様がなかなか見つからずにキャッシュフローが改善されない状態が続くことも予想されます。
マイナスの収支が続き、改善の余地が見られないときには思い切って売却を考えてみてもいいでしょう。
大規模修繕の前後のタイミング
マンション全体の大規模修繕を行った場合、毎月の修繕積立金では不足するケースも考えられます。不足分については追加で支払わなければならず、場合によっては1世帯あたり数十万~百万円程度のまとまった金額になる可能性もあります。しかし、大規模修繕前に売却することで、追加費用の支払いリスクを防ぐことが可能です。
また、大規模修繕はほかの区分所有者の合意が得られなければ大規模修繕自体が実施できず、マンション全体の資産価値を下げる要因にもなり得ます。ただし、大規模修繕後に売却することによって、資産価値が向上したマンションとして売却価格が高くなる可能性も考えられるので、大規模修繕を行う前後は売却を検討するタイミングといえるでしょう。
築20年を超える前のタイミング
売却のタイミングを見計らうには、マンションの築年数にも着目する必要があります。一般的に、築20年を超えなければ35年間でのローンの借入が可能です。
毎月のローンの返済額は借入期間が長いほど少なくなるので、築20年を超えてしまうと長期の借入が難しく、月々の返済額も高くなり、利息負担も大きくなってしまう可能性があります。築20年を超える前に売却するほうが、キャッシュフローの改善につながるでしょう。
区分マンションの市場相場が上がっているタイミング
周辺環境の変化によって、区分マンションがある周辺地域の相場が上がることもあります。市場相場が上がったタイミングで売却することで、予想よりも高く売れるかもしれません。タイミングを見計らうには市場価格の動向をこまめにチェックする必要がありますが、相場が上がったときに早めに決断できるよう、不動産会社などの専門家にも相談しておくと安心です。
周辺環境が大きく変化する予想ができたタイミング

近隣環境は常に一定なわけではなく、都市開発やインフラ整備などで大きく変化する可能性があります。この先、物件の需要が上がることが見込まれる場合は、売却に適したタイミングです。
例えば「マンションの近くに新しい商業施設ができる」「近隣に最寄駅ができる」などは、人口増加が見込まれるよい予兆といえるでしょう。また大規模な再開発が行われている地域は、土地価格が上昇する傾向があります。
再開発の情報は、市区町村の公式ウェブサイトで「まちづくり」「事業計画」などのキーワードで検索できます。また国土交通省が発表する不動産価格指数では、不動産価格の動向を確認することが可能です。
空室が長期間続いたタイミング
入居者募集を開始しても、なかなか借り手がつかず空室が続くときは売却を検討するタイミングといえるでしょう。賃料を得られず、ランニングコストだけがかかる状況が続くと収支がマイナスになりかねません。
長期の空室が見込まれる場合はマイナス収支の物件を早期に売却し、収益性が高いほかの収益物件を購入するほうが得策といえます。ただし、入居者募集の方法を見直す、リフォームを行うなどの対策によって空室が改善する可能性もあります。空室の原因を見極めるためにも、まずは収益物件や空室対策に強い不動産会社・賃貸管理会社に相談するのがおすすめです。
ローン残債が減り一定の手残りが確保できるタイミング
不動産投資で得られる収益には「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があります。インカムゲインとは不動産を保有することで得られる収益を指し、賃貸経営では家賃収入や礼金などが該当します。
キャピタルゲインとは、不動産の売却によって得られる収益のことです。キャピタルゲインは必ず得られるわけではなく、中には売却益が購入時の自己資金額を下回ってしまうケースも少なくありません。
収益物件を取得して一定期間運用し、ローン残債がある程度減ってくると、キャピタルゲインを確保できる可能性が高くなります。ローン残債と不動産市場の動向を見極め、目標とする資金確保ができるタイミングで売却するのも一つの方法といえるでしょう。
耐用年数が満了したタイミング
物件の法定耐用年数が満了したタイミングも、売却を検討する一つの目安となります。耐用年数が満了すると減価償却費が計上できなくなり、節税効果が薄れるからです。
法定耐用年数は建物の構造や用途によって異なり、具体的な年数は以下のとおりです。
| 構造 | 耐用年数 |
| 木造 | 22年 |
| 鉄骨造(3ミリメートル以下) | 19年 |
| 鉄骨造(3ミリメートル超4ミリメートル以下) | 27年 |
| 鉄骨造(4ミリメートル超) | 34年 |
| 鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 | 47年 |
木造アパートの場合、耐用年数は22年です。建物の取得原価を22年間にわたって分割し、減価償却費として計上していくことになります。耐用年数が満了すると減価償却費を計上できなくなり、税務上のメリットが減少します。ただし、中古で取得した場合は残存耐用年数に基づいて償却を行うため、耐用年数の考え方は物件ごとに異なる点に注意しましょう。
デッドクロスが見えたタイミング
不動産投資のデッドクロスとは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態を指します。ローンの返済状況にもよりますが、新築から時間が経過し、計上できる減価償却費がだんだん減少するとデッドクロスが到来します。ローンは利息から先に支払っていく仕組みのため、時間の経過とともに元金の支払い額が多くなっていくからです。
また、築古の物件であるほどデッドクロスが訪れる時期は早まります。中古の区分マンションを購入した場合はあらかじめデッドクロスが到来する時期を把握し、新しい物件への買い替えも検討しておくとよいでしょう。
相続税や土地の評価額などを踏まえた売却のタイミングについては、以下の記事もあわせて参考にしてください。
【参考記事】
投資用マンションの売却時期は?出口戦略を見据える高値売却ポイント
【事例付】不動産売却の期間を短縮方法!自宅や収益物件の注意点を解説
不動産の相続税評価額の計算方法とは? 相続税が節税できる理由を解説
土地の評価額とは? 相続した土地の評価額算出方法と節税の仕組みを解説
出口戦略の重要性

区分マンションを含めた収益物件の売却には多くの時間がかかり、販売開始から成約に至るまでの期間は平均6ヶ月程度といわれています。収益物件は買主が投資家に限定されるため、売却に半年以上の時間がかかるケースも珍しくありません。「売却したい」と思い立ったときに戦略を考え始めるようでは、売り時を見誤り大きな損失につながる恐れがあります。
最適なタイミングで区分マンションを売却するためには、物件購入時から運用シミュレーションを行い、出口戦略を立てておくことが大切です。必要経費・ローン返済額などコストの合計を損益分岐点ととらえ、入居率のボーダーラインや賃料推移を計算しておきましょう。
物件を選ぶ際も「家賃が下がりにくい」「自己資金を入れて購入できる」「融資難易度が低い」など、収益性が見込まれる物件を慎重に選ぶことをおすすめします。特に築古の物件は減価償却費を計上できる期間が短いため、デッドクロスが到来する時期を把握したうえで早い段階から売却の準備を進めるようにしましょう。
出口戦略の立て方について、詳しく知りたい方は以下の記事もあわせて参考にしてください。
【参考記事】
【保存版】不動産投資の損益分岐点で着目するポイントは運用と売却!
収益物件を高値で売却する秘訣と注意点|出口戦略の立て方も解説!
投資用マンションの売却時期は?出口戦略を見据える高値売却ポイント
不動産投資における減価償却とは?節税額の計算方法と注意点を解説!
区分マンションの売買価格相場

区分マンションの地域別の利回りと売買価格は、4年間で以下のように推移しています。
| 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |||||
| 全国 | 7.44% | 1,533万円 | 7.41% | 1,533万円 | 7.02% | 1,738万円 | 6.76% | 2,068万円 |
| 北海道 | 12.36% | 743万円 | 11.77% | 879万円 | 12.19% | 773万円 | 12.10% | 1,010万円 |
| 東北 | 13.37% | 1,884万円 | 13.12% | 1,956万円 | 13.00% | 1,863万円 | 12.73% | 1,906万円 |
| 首都圏 | 6.85% | 1,771万円 | 6.84% | 1,775万円 | 6.49% | 2,074万円 | 6.25% | 2,407万円 |
| 信州・北陸 | 16.67% | 427万円 | 16.23% | 490万円 | 15.74% | 561万円 | 16.39% | 498万円 |
| 東海 | 9.23% | 1,232万円 | 9.32% | 1,323万円 | 9.18% | 1,417万円 | 9.34% | 1,473万円 |
| 関西 | 7.70% | 1,197万円 | 7.60% | 1,182万円 | 7.22% | 1,263万円 | 6.89% | 1,534万円 |
| 中国・四国 | 13.65% | 602万円 | 14.00% | 602万円 | 13.27% | 620万円 | 13.02% | 705万円 |
| 九州・沖縄 | 10.22% | 957万円 | 10.18% | 849万円 | 9.86% | 989万円 | 9.32% | 1,121万円 |
2024年における区分マンションの売買価格は首都圏が最も高く、信州・北陸が最も低い結果となりました。価格は全国的に上昇傾向にあり、首都圏では4年間で600万円ほど上昇していることがわかります。一方、信州・北陸は4年間で70万円ほど上昇しており、地域によって上昇率にばらつきがあります。
2024年における区分マンションの利回りは、信州・北陸が16.39%と最も高く、首都圏が6.25%と最も低い結果となりました。全国的に物件価格の高騰により利回りは下降傾向にありますが、東海や信州・北陸など、中には利回りが前年よりも上昇している地域も見受けられます。
一棟マンションの価格相場については、以下の記事をあわせて参考にしてください。
■参考記事:一棟マンションの売却は価格上昇局面が鉄則!不動産市況と出口戦略も解説
また、2025年における区分マンションの利回りと売買価格の推移は以下のとおりです。
| 2025年1月 | 2025年6月 | 2025年11月 | ||||
| 全国 | 6.67% | 2,178万円 | 6.63% | 2,334万円 | 6.60% | 2,679万円 |
| 北海道 | 12.78% | 980万円 | 11.19% | 1,116万円 | 11.52% | 1,184万円 |
| 東北 | 12.92% | 2,026万円 | 13.29% | 1,007万円 | 13.62% | 2,110万円 |
| 首都圏 | 6.13% | 2,521万円 | 6.01% | 2,713万円 | 6.07% | 3,093万円 |
| 信州・北陸 | 16.67% | 503万円 | 14.66% | 554万円 | 18.77% | 391万円 |
| 東海 | 7.96% | 1,679万円 | 7.94% | 1,716万円 | 10.17% | 1,348万円 |
| 関西 | 7.05% | 1,568万円 | 7.09% | 1,711万円 | 6.67% | 1,825万円 |
| 中国・四国 | 11.60% | 617万円 | 14.14% | 1,882万円 | 13.01% | 1,186万円 |
| 九州・沖縄 | 8.92% | 1,144万円 | 9.44% | 1,381万円 | 9.35% | 1,244万円 |
※引用:健美家「収益不動産 市場動向マンスリーレポート2025年11月期」
2025年における全国の販売価格は、11月に2,679万円となりました。2024年の同月から10.57%増加しており、例年に比べて上昇幅が拡大していることが分かります。
利回りの全国平均は2025年11月に6.60%となり、2024年からほぼ横ばいの状態といえるでしょう。北海道や首都圏、関西など利回りが下落している地域がある一方で、東北や東海など利回りが上昇している地域も見受けられます。
区分マンション売却の流れ

不動産を売却するにあたっては、いくつかの手順を踏む必要があります。区分マンションの売却に関する一連の流れは以下のとおりです。
1.売却相場を調べる
2.売却を依頼する不動産会社を探す・査定依頼する
3.不動産会社を選定し、媒介契約を結ぶ
4.売却活動を始める
5.購入希望者様と売買契約を締結する
6.残代金の受領・物件の引渡し
7.確定申告をする
ここでは、区分マンション売却の流れについて、それぞれの手順や注意点を詳しく紹介します。
売却相場を調べる
区分マンションを売却する際には、まずどのくらいの価格で売れるのか相場を調べることが大切です。売却価格の相場を把握することで、より具体的な売却のタイミングが分かるほか、仲介を依頼する際の査定額が妥当な金額かを判断できます。
売却相場を調べる方法はいくつかありますが、住宅情報サイト(SUUMO・HOME‘S・at-home)を利用して周辺地域の類似物件を検索するほか、国土交通省の土地総合情報サイトを活用する方法を取り入れてみましょう。
売却を依頼する不動産会社を探す・査定依頼する
売却相場を把握したら、次に売却を依頼する不動産会社を探し、査定を依頼します。一般的には売却の相談と同時に査定依頼を行います。依頼する不動産会社は、できるだけ区分マンションの売却を専門としている不動産会社を選ぶようにしましょう。
また、1社だけに依頼するのではなく、査定額を比較するためにも2~3社程度に依頼し、査定してもらうことをおすすめします。不動産売却にあたっての査定のポイントや注意点については、以下の記事を参考にしてください。
【参考記事】
不動産売却の見積もりとは? 査定のポイントと注意点を徹底解説!
不動産会社を選定し、媒介契約を結ぶ
売却を依頼する不動産会社を決めたら、媒介契約を締結します。媒介契約には以下の3つの種類があり、専属専任媒介契約が最も拘束力があり手厚いサポートが受けられます。
● 一般媒介契約
● 専任媒介契約
● 専属専任媒介契約
専属専任媒介契約と専任媒介契約は1社としか契約できませんが、一般媒介契約は複数の不動産会社と契約できるため、買い手を探せる範囲が広くなるといったメリットがあるものの、サポート面で不満を感じることがあるかもしれません。それぞれの利点や懸念点があるため、オーナー様の目的に合わせて契約の種類を選ぶようにしましょう。
売却活動を始める
媒介契約を締結し、売却価格を決めたら売却活動が始まります。いつまでに売りたいのか、時間は気にせず希望価格で売ることを重視するのかなど、要望をしっかりと伝えておきましょう。あまり高い価格を設定すると買い手が見つからない可能性があるので、相場に応じた価格設定を心がけることが大切です。
売却活動では、不動産会社がインターネット上に広告を出してくれるほか、チラシの配布などを行ってくれますが、広告内容について事前に確認させてもらうようにしましょう。検討する方が出てきたら、不動産会社によって内見などの対応を行います。
購入希望者様と売買契約を締結する
購入希望者様が申し込み、条件の折り合いがついたらオーナー様と売買契約を結びます。売買契約時には「不動産売買契約書」に貼付する印紙が必要になるほか、本人確認書類なども準備しておかなければなりません。
契約時には買主に対して重要事項説明が行われ、契約内容を確認した後に署名・捺印を行って完了です。買主はオーナー様に対し、契約締結時に手付金として物件価格の10%程度の手付け金を支払う必要があります。
残代金の受領・物件の引渡し
売買契約の際に支払われた手付金以外の残りの代金が支払われたら、買主に物件が引き渡されます。一般的に不動産売買契約の締結から引渡しまでの期間は1ヶ月程度と考えておきましょう。引渡しの日までに物件の中を綺麗にしておく必要があります。余裕を持って片付けをすませておくようにしましょう。
確定申告をする
区分マンションを売却したことによって利益が出た場合、確定申告を行わなければなりません。申告時期は売却した年の翌年の2月16日から3月15日までです。また、損失が発生した場合も不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得との損益通算が可能なので、事業所得などで利益が出ているなら確定申告することで所得税を抑えられます。青色申告なら、さらに青色申告特別控除が適用されます。
マンション売却時に重要なポイントや売却の成功事例については、以下の記事を参考にしてください。
■参考記事:マンション売却の流れ&注意点!高く売るコツと税金特例を事例で解説
区分マンション売却にかかる費用

区分マンションの売却では、以下の項目をはじめとするさまざまな費用が発生します。
●仲介手数料
●印紙税
●抵当権抹消登記費用
●ローン一括返済手数料
●譲渡所得税
ある程度まとまった金額がかかり、現金で準備しなければならない可能性もあるので、事前にどのくらいの費用がかかるのかを把握しておきましょう。不動産売却で効果的な節税対策や、損益通算の考え方については以下の記事を参考にしてください。
【参考記事】
不動産売却税とは?信頼できるパートナーと考える効果的な節税対策
【事例付】不動産売却の譲渡損失の損益通算!基本知識と注意点を解説
仲介手数料
仲介手数料とは、仲介によって不動産売買契約が成立した際に不動産会社に支払うもので、成功報酬として支払われます。仲介手数料は以下の式で求めた金額が上限です。
● 売却価格が200万円以下の部分:売却価格の5%+消費税
● 売却価格が200万円超400万円以下の部分:売却価格の4%+2万円+消費税
● 売却価格が400万円超の部分:売却価格の3%+6万円+消費税
上記のように売買価格によって計算式が異なり、必ずしも上限額を支払う必要はありません。交渉によって上限内で金額を決めることが可能です。仲介手数料を支払うタイミングは売買契約締結時に50%、引渡し時に残りの50%を支払うケースと、引渡しの際に一括で支払うケースがありますので、不動産会社に確認しておきましょう。
印紙税
不動産売買契約締結にあたって作成する不動産売買契約書は課税文書のため、契約書に記載されている売却価格に応じた印紙税を納めなければなりません。納税額に応じた収入印紙を契約書に貼付して納付します。
印紙税は契約書に記載される金額に応じて以下のように決まっています(一部掲載)。
| 記載された金額 | 印紙税 | 軽減措置(2025年3月31日までに締結されるもの) |
| 100万円を超え500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
| 1千万円を超え5千万円以下 | 2万円 | 1万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
軽減措置は2025年3月31日までに締結される不動産売買契約書に適用されますので、期限内は軽減後の印紙税を支払うようにしましょう。
抵当権抹消登記費用
売却金額によってローンを完済した場合、抵当権は抹消されます。抵当権抹消登記の手続きと、それにともなう登録免許税の支払いが必要です。抵当権抹消登記の手続きは物件の引渡しまでに行う必要があり、完済と同時に行われることが一般的です。通常は司法書士に手続きを依頼しますが、登録免許税と合わせて司法書士に支払う報酬が発生するため、1万~2万円程度の費用を考えておくとよいでしょう。
ローン一括返済手数料
売却する区分マンションにローンの返済が残っている場合、売却価格や自己資金で残債を完済して物件を引き渡さなければなりません。完済時には一括繰り上げ返済を行うことになりますが、事前に金融機関への連絡が必要なことと、手数料が発生するケースが多いため注意しましょう。一括繰り上げ返済の手数料は金融機関によって異なりますが、5,000円~3万円程度が目安です。
譲渡所得税
売却して利益が得た場合、所有期間に応じた譲渡所得税が発生します。譲渡所得金額を計算する際には、自宅を売却した際など特別控除が適用されるケースもありますので、投資用物件に適用される特別控除がないか確認してみましょう。
譲渡所得の計算方法や売却時の税金で困ったときの相談先について、以下の記事もあわせて参考にしてください。
【参考記事】
不動産売却時の譲渡所得税計算には取得費が必要!土地建物の取得費も解説
不動産売却時の税金を無料相談!譲渡所得税の基本知識と相談先の選び方を解説
区分マンション売却時の必要書類

区分マンションを売却するときは、スムーズに契約が進められるようにあらかじめ必要書類を用意しておきましょう。以下では「査定時」「売買契約時」「 決済・引渡し時」の3つのタイミングに分けて、区分マンション売却時の必要書類を紹介します。
査定時
仲介業者に売却査定を依頼する際、必要な書類は以下のとおりです。
●権利証または登記識別情報
●住宅ローンの返済予定表または残高証明書
●マンション購入時の売買契約書・重要事項説明書
●マンションの管理規約・使用細則
●マンション購入時のパンフレット など
査定時は権利証のほかに、マンションの売買契約書類やローン残高証明書などを持参します。マンションの管理規約や購入時のパンフレットなど、物件の情報が分かる書類も用意するとよいでしょう。
売買契約時
買主が見つかり、売買契約を結ぶ際に必要な書類は以下のとおりです。
●固定資産税納税通知書
●管理費・修繕積立金額の証明書
●付帯設備表・告知表
●マンションの管理規約・使用細則
●本人確認書類 など
付帯設備表や告知表は仲介業者が用意する書面に売主が記入するもので、物件の現況を買主に説明する重要な書類です。管理費・修繕積立金額の証明書は、マンションの管理会社(管理組合)に発行を依頼しましょう。
決済・引渡し時
残代金決済・物件の引渡し時に必要な書類は以下のとおりです。
●抵当権抹消登記書類
●本人確認書類
●住民票
●印鑑証明書
●管理規約・使用細則
●権利証または登記識別情報
●評価証明書 など
売買代金で住宅ローン残債を返済する場合、住宅ローンを借りている金融機関から事前に抵当権抹消に必要な書類が交付されます。オーナー様は別途、登記申請に必要な印鑑証明書や住民票、委任状などが必要になる可能性があるため、不動産会社や司法書士などに必要書類をあらかじめ確認しておきましょう。
区分マンション売却の注意点

区分マンションを売却する際は、以下の注意点を押さえておくことが大切です。
●自己判断でリフォーム・リノベーションしない
●必要に応じた売却方法を選択する
●室内の状態を把握し、正直に申告する
●複数の不動産会社に査定を依頼する
●近隣の競合物件の相場を把握する
●空室時の室内写真を撮っておく
●想定よりも手数料が高く、手元にお金が残らない可能性がある
●入居者様の退去交渉を行う場合は細心の注意を払う
ここでは、売却時に起こりうるトラブルに触れながら、それぞれの注意点を紹介します。なお、区分マンション売却の重要なポイントは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【参考記事】
【事例付】ワンルームマンション売却の注意点!売却時期と売却手順も解説
【事例付】区分マンション売却の注意点!売却手順や売却時期も徹底解説
自己判断でリフォーム・リノベーションしない
売却予定の区分マンションが空室の場合、オーナー様の自己判断だけでリフォームやリノベーションを行うと、買主を決めづらくなったり売却金額が上がらなくなったりするなど、逆効果になる可能性があります。購入希望者様の中には、購入後にリフォームを行おうと考えている方もいるかもしれません。
売却価格を上げる目的で、多少お金がかかってもリフォームやリノベーションを行いたいと考えているオーナー様は、プロの目線でアドバイスしてくれる不動産会社や賃貸管理会社に相談してから決めるようにしましょう。
必要に応じた売却方法を選択する
時間がかかってもできるだけ高く売却したい、という理由で仲介にこだわりすぎると、最善の売却のタイミングを逃してしまう可能性があります。また、査定時に最も高い査定額だったという理由だけで不動産会社を選ぶのも得策ではありません。
場合によっては、買取でも相場と変わらない金額で買い取ってくれる不動産会社もあります。どの不動産会社にどの方法での売却を依頼するか、オーナー様の目的や物件の状況などに合わせて検討するようにしましょう。
室内の状態を把握し、正直に申告する
不動産売買において、売主であるオーナー様は買主に対して契約不適合責任を負います。トラブルを防ぐためにも室内の状態を把握し、不具合がある箇所については正直に申告するようにしましょう。虚偽の申告により売却後に発覚することがあった場合、損害賠償請求や契約解除になる可能性もありますので、嘘偽りなく申告することが大切です。
不具合については、目で見て分かるキズや汚れだけでなく、設備の故障や雨漏りの有無、近隣トラブルなど、住んでみないと分からない部分についても漏れなく申告するようにしましょう。
複数の不動産会社に査定を依頼する

売却査定を依頼するときは、複数の不動産会社に相見積もりを依頼しましょう。1社のみに依頼すると、査定価格や担当者の対応、売却プランなどが適切かどうかを判断できません。複数社に依頼することで査定価格の相場がわかり、信頼できる不動産会社を見つけやすくなります。
ただし、中には契約を取るために極端な高額査定を行う不動産会社もあるため注意が必要です。「査定額が高いから」という理由で即決せず、価格の根拠を聞いたうえで総合的に判断することをおすすめします。
近隣の競合物件の相場を把握する
近隣の競合物件の成約事例を調べ、あらかじめ相場を把握しておくことが大切です。ポータルサイトで間取りや築年数、立地などの条件が近い近隣物件を検索し、複数のマンションの販売情報を確認しましょう。
ただし、現在販売中の物件価格はあくまで売主が決めたもので、値下げをする可能性もあります。必ずしも売却できる価格とはかぎらないため、販売価格の参考程度に考えるようにしましょう。また地域に根付いた不動産会社で、地域の特色を踏まえた物件の強みなどを教えてもらう方法もあります。
空室時の室内写真を撮っておく
賃貸中の区分マンションをオーナーチェンジ物件として売却する場合、基本的に購入希望者は室内の様子を確認できません。室内写真の数が少ないと、内装のイメージが伝わらず買い手が付きづらくなる可能性があります。
将来売却を検討しているのであれば、空室時の室内写真を豊富にそろえ、印象のよいものを販売図面などに掲載できるよう準備を進めておくとよいでしょう。また空室時の室内写真は、入居者様が退去する際の原状回復基準としても使用できます。
想定よりも手数料が高く、手元にお金が残らない可能性がある
先述のとおり、区分マンションの売却では税金や手数料など一定の諸費用がかかります。仲介手数料などの売却諸費用は、売却価格の3.5〜4%が目安となり、これに加えて譲渡所得税などの税金が発生する可能性があるため、事前に準備しておきましょう。
売却のタイミングによっては「減価償却費の費用計上ができなくなり税金が高くなってしまった」「想定よりもお金が手元に残らない」といった事態が発生するケースも少なくありません。手元に残る資金を計算し、売却時期・価格を見極めるためにも、早い段階から信頼できる不動産会社や賃貸管理会社などに売却の相談をしておくことをおすすめします。
しかし、オーナー様の状況によっては、相続などで急遽不動産の売却を進めなければならないケースもあるでしょう。最短での現金化を希望する場合は、不動産会社にマンションの買取を依頼するのも一つの方法です。査定価格は相場より安くなりますが、早ければ1週間〜1ヶ月程度で売却が完了します。
入居者様の退去交渉を行う場合は細心の注意を払う
一般的に、法律で認められる正当事由がなければオーナー様は入居者様に立ち退き請求を行うことができません。家賃滞納など入居者様が契約違反をしている場合でも、一定の要件を満たすものでなければ立ち退きは認められないケースが多いでしょう。
売却時に立ち退きを希望する場合は、入居者様に対して細心の注意を払い、丁寧に交渉を進めていく必要があります。交渉が決裂すると調停や裁判に発展する可能性があるため、売却による立ち退き交渉の実績がある不動産会社にサポートを依頼することをおすすめします。
立ち退き交渉の流れや注意点については、下記の記事をあわせて参考にしてください。
■参考記事:【徹底解説】オーナーが把握するべき立ち退き交渉術と立ち退き料とは
まとめ 区分マンションの売却はタイミングとパートナーへの相談が重要

区分マンションの売却を成功させるには、収支や市場の状況などを分析し、売却のタイミングを慎重に見極めることが大切です。
物件購入時から出口戦略を立て、「どの時期にどれくらいの価格で売却するのがよいか」「売却益をいくら得るのか」「減価償却の状況を鑑みて買い増しするか」などを検討する必要があります。できるだけ早い段階から区分マンションの売却に強い不動産会社へ相談し、サポートを依頼するとよいでしょう。
【リロの不動産】は投資家だけではなく、地主のお客様も多くおられます。売却にかぎらず相続対策や賃貸管理など全てにおいて対応が可能なため、収益物件の相続対策や出口戦略のご相談も可能です。区分マンションの売却に悩んだ際は、ぜひ【リロの不動産】にご相談ください。
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この記事を書いた人
秋山領祐(編集長)
秋山領祐(編集長)
【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。
