債権譲渡とは?
債権譲渡とは、債権者(お金を貸している側)が持つ債権(貸したお金の返還を請求する権利)をそのまま第三者に移転することです。これにより、債務者(お金を借りている側)にとっては、お金を返す相手が、もとの債権者から直接取引を行っていない第三者に変わることになります。
一般的には、企業が債権を回収する方法として用いられます。
債権譲渡について
もともとの債権者を「債権譲渡人」、債権を持つことになる第三者を「譲受人」と呼びます。債権譲渡自体はこの債権譲渡人と譲受人の契約となりますが、通常、お金を借りている「債務者」には債権譲渡通知書が送付されて債権譲渡の事実を知らせる、もしくは債務者の承諾を得なければならないとされています。
なお、債権譲渡が行われる目的には、大きく分けて【債権譲渡人の「資金調達」】・【債権譲渡人の「不良債権の所有リスクの回避」の2つがあります。
1つ目の目的で行われる債権譲渡は、主にビジネスシーンで多く見られます。具体的には、早急に資金が必要な会社が自社の売掛金債権を他社に売る、もしくは自社の債務を弁済するために他の会社に対する債権を譲渡する、などして利用されています。
2つ目は主に個人の借金に関して債権譲渡が行われるときです。借金の返済が長期にわたって滞納され、自社から何度督促しても支払いがない場合、金融機関やクレジットカード会社などの債権者は不良債権を抱えてしまうことになってしまいます。この不良債権保有のリスクを回避するために、債権者は債権回収会社に債権を譲渡することがあります。