基礎とは?
基礎とは、建物を支える下部構造のことです。通常は地盤(地面)と建物の間にあり、建物を支えるコンクリート部分のことを意味します。上物の荷重を地盤に伝えるもので、建物を安全に支えるために極めて重要なものです。
建築物本体を上部構造と呼ぶのに対し、基礎は下部構造とも呼ばれ、基礎をつくる工事を基礎工事と言います。
基礎について
1981年に改正された建築基準法の新耐震基準において、「基礎は鉄筋コンクリート造」と定められており、住宅に用いられる基礎には「杭基礎」と「直接基礎」の2種類があります。
杭基礎は、地盤が軟弱な場合に、地下の硬い支持層まで杭を打ち込んで建物を支える方法です。一方、フーチングというコンクリートの塊によって建物の重量を支える直接基礎には、独立基礎、布基礎、ベタ基礎などさまざまな種類が存在します。
独立基礎は、大きな荷重がかかる柱や束などの下に用いられるもの。また、住宅の土台のある部分を布状に鉄筋コンクリートなどの基礎で覆う布基礎は、縁の下にかかる力を地盤に伝え、地耐力が不足している場合に、上部からの力によって不同沈下しないような仕組みとなっています。そして、軟弱な地盤で住宅の床面全体を鉄筋コンクリートなどの基礎で覆うものを「ベタ基礎」と呼びます。
一般住宅においてはこれまで「布基礎」が主流でしたが、近年はより強度が高く施工も容易な「ベタ基礎」が採用されるケースが多いようです。そのほか、大規模な建築物では杭基礎が、木造等の小規模の建築物では直接基礎が採用される傾向にあります。