借家権割合とは？
借家権割合とは、賃貸物件を相続した際に、土地(貸家建付地)や建物の相続税評価額から減額できる割合のことです。なお「貸家建付地」とは、自分が所有権を持つ土地に建物を建てて、それを他者に貸している場合の土地を指します。
借家権割合は地域により異なりますが、全国のほとんどの地域で「30％」と設定されています。
借家権割合について
借家権が設定されている建物はそれを相続した場合に、その物件や貸家建付地の相続税評価額から借家権の割合分の評価額を減額することができます。「貸家建付地」とは賃貸アパートなどが建ててある土地のこと。これを相続した場合には、すでに賃貸物件に借家権を持つ居住者がいるため、相続人は自由に物件の売却や建て替えなどができません。
このように、自由度が低いことから、財産としての価値は更地の状態よりも下がることになります。このような事情を鑑みて、相続税評価額において借家権割合の分だけ減額し、相続税の計算を行えるようになっています。
似たような言葉に「借地権割合」というものがありますが、借地権は建物を建てるために土地を借りる権利のことです。借家権との違いは「土地を借りているが、建物は自分で所有している」という点。借地権割合は土地を借りている人が持っている権利の割合を示し、その割合は地域によって異なります。
