公開空地とは?
公開空地とは、ビルやマンションの敷地内に設けられた広場や遊歩道、半地下の広場や庭園、ピロティなどの空地のことです。
歩行者の通行や利用を可能とした公開性のある部分を言い、ビルやマンションの居住者・利用者はもちろんのこと、周辺住民や通行人など一般の人も利用することができます。
公開空地について
1971年に創設された「総合設計制度」に基づき、この公開空地の設置が進んできました。総合設計制度の正式名称は「敷地内に広い空地を有する建築物の容積率等の特例」です。
これは、建築物の敷地内に一定以上の公開空地を有する等の条件を満たす建築物について、容積率や各種の高さ制限を緩和するという制度を言います。つまり、この公開空地を設ける代わりに、容積率の割り増しを受けることができ、高層建物の建築が可能になるよ、というものです。
この総合設計制度により作られた公開空地は、一般の人でも自由に通行できる空間でなければならないため、営利目的で長期間・常設的に占有できないこと(イベントなどの一時利用は可)もあり、通路や植栽を整備した快適な空間となっているケースが多く見られます。
実際に公開空地に遊歩道や植栽などが整備されると、街の景観も向上し、建築物の資産価値を高める効果もあるため、最近では都心などを中心に積極的に公開空地が設けられ、高層ビルと豊かな緑の共存も実現してきています。