収益還元法とは?
収益還元法とは、評価の対象となる不動産が将来的に生み出すであろう収益を、還元利回りで割り戻して価格を求める手法のことです。この収益還元法によって決定された価格を「収益価格」と言います。
収益物件を取得する際に用いられることが一般的で、投資する不動産の価格が適正かどうかを判断する指標のひとつとなります。
収益還元法について
収益還元法は、以下の「直接還元法」と「DCF法」という2つの手法に分けることができます。
・直接還元法
ある一定期間の純収益を還元利回りで割って収益価格を求める方法です。計算が簡単であるため、不動産価値を算定するために最もポピュラーな手法として知られています。なお、収益から管理費などの諸経費を差し引いた純利益を還元利回りで割る、以下のような計算式で求められます。
【収益価格 (不動産価格) = 1年間の純収益(収益―諸経費)÷還元利回り】
・DCF法
DCFとは「ディスカウントキャッシュフロー」の略で、連続する複数の期間、それぞれの純利益をそれぞれに対応した割引率で割って引き、そこで求めた現在価値を合計することで収益価格を求める方法です。家賃の下落率や空室リスクを踏まえて不動産価格を算出するため、直接還元法に比べて複雑な算出方法となるものの、その分精度の高い評価が可能です。
【不動産価格=毎期得られる純収益の現在価値の合計値+将来の売却価格の現在価値】