借家権とは？
借家権とは、借地借家法の適用を受ける建物の賃借権のことです。お金を支払って物件（建物）を借りる際に生じる「借主（入居者）側」の権利であり、借主が不当に退去させられることが無いよう保護することを目的としています。
戸建てやマンションなどの居住用物件だけでなく、事務所や店舗といった営業用の物件にもこの権利が発生します。
借家権について
借家権には「普通借家権」と「定期借家権」の2種類があります。普通借家権は、借主の希望によって契約更新できますが、途中解約は原則できません。一方、定期借家権は契約期間を貸主都合で自由に設定でき、その期間満了に伴い契約終了となり、その後更新できないという特徴があります。
また、契約方法もそれぞれ以下のように異なります。
・普通借家権の契約方法
基本的には書面にて契約が交わされます。ただし、法律上では契約方法に定めはなく、口頭で行うことも可能。
・定期借家権の契約方法
定期借家権の物件においては、公正証書などの書面にて行われる必要があることが法律で定められています。また、貸主は借主に対して「更新がなく、期間満了により契約は終了する」旨を書面にて記載したうえ、口頭でも説明しなければなりません。万が一それに従わず契約を交わした場合は、定期借家権としての契約は認められず、更新が可能な普通借家権としての契約となります。
