敷居とは?
敷居とは、障子や襖などの引き戸の下枠部分にある、溝を彫った横木のことです。上枠の横木を「鴨居」と言い、この鴨居と対をなし建具をスライドさせて開閉させます。
敷居は建具を受けるレールの役目だけでなく、部屋を仕切る役目も果たします。代表的なものには、「差し敷居」、「一筋敷居」、「無目敷居」が挙げられます。
敷居について
通常、上部にある鴨居の溝の方が敷居の溝より深く彫られており、鴨居の溝の深さが12mmほどなのに対し、敷居は3mmほどです。そのため、障子や襖などの戸を、まず鴨居の溝に差し込んでから敷居の溝にはめ込めば、簡単に取り付けることができます。反対に、取り外す際は戸を少し持ち上げて敷居の溝から外します。
なお、敷居はその家の主人やその家の人を象徴していると言われています。そのため、敷居を踏むということはその家の人を踏みつける行為を意味することとなり、昔から「敷居を踏んではいけない」というしきたりもあります。しかし、敷居を踏んではいけない本当の理由は、敷居を何度も踏んで負荷をかけてしまうことにより、次第にゆがんで戸の開け閉めに支障をきたしてしまうことにあります。さらに、敷居は建物の構造的にも水平面を支える重要な箇所であり、最終的には家自体のゆがみにつながってしまう恐れがあるのです。