譲渡損失とは?
譲渡損失とは、株式や投資信託、不動産などの資産を売却したときに生じる損失のことです。「キャピタルロス」とも呼ばれます。
売却して得た金額(売却価格から手数料などを差し引いた金額)よりも、購入の際に支払った金額が多い場合に譲渡損失が生じます。
譲渡損失について
まず、譲渡所得は以下のように算出されます。
【譲渡所得 = 収入金額(譲渡金額) – (取得費 + 譲渡費用) 】
これにより算出された譲渡所得がマイナスとなる場合、譲渡損失として扱うことができ、譲渡損失は課税対象とはならないため基本的には確定申告や納税が不要です。
しかしながら、5年を超える長期譲渡所得に該当する居住用の建物を譲渡し、新たに居住用の建物を購入する場合、一定の要件を満たせば先の譲渡で出た譲渡損失を事業所得や給与所得など所得税の課税に当たって損益通算することができます。それでもなお控除しきれない場合は、翌年以降3年間にわたって繰越控除が認められます。
つまり、譲渡損失を確定申告することで、他の所得と通算して課税額を減らしたり(損益通算)、翌年以降の譲渡益から控除したりできる(繰越控除)ことがあり、所得税や住民税などの節税につながるというわけです。