一物五価とは?
一物五価とは、ひとつの不動産(土地)に対して価格を示す指標が5つあることを意味します。
具体的には、「公示地価(公示価格)」、「基準地価(都道府県地価調査価格)」、「相続税路線価」、「固定資産税評価額」、「実勢価格(時価)」の5つを指します。
一物五価について
土地の評価額は5つの指標があります。それは前述した通り「公示地価(公示価格)」、「基準地価(都道府県地価調査価格)」、「相続税路線価」、「固定資産税評価額」、「実勢価格(時価)」の5つです。
土地の相続税評価額として利用する指標は「相続税路線価」。路線価は国税庁が毎年調査を行い公表しているもので、相続税以外にも贈与税の評価額の計算に用いられます。路線価は公示価格の80%程度に抑えられており、時価よりも低く評価されるので、結果として土地の相続税評価額を圧縮することができます。
また、建物の相続税評価額として利用する指標は固定資産評価額を当てはめて計算します。固定資産税評価額は建築費の50~70%程度になっているため、建物の評価額を下げることができます。
このようにひとつの土地に異なる指標が設定されているのは、国や地方自治体、さらに売り手や買い手が、それぞれの視点や立場で土地の価格を算出するためです。