エスクロー(第三者寄託)とは?
「Escrow(エスクロー)」とは、商取引の際に「売り手」と「買い手」の間に信頼を置ける中立な第三者を仲介させること、またはそのサービスのことです。日本では「第三者寄託」とも訳されます。
代金決済と商品・物件の授受の実行など、取引の安全性を確保するための制度であり、もともとアメリカの不動動産取引において発達してきた仕組みです。
エスクローについて
「Escrow(エスクロー)」には、「預託」という意味合いがあります。つまり、エスクローは、条件が成立するまで第三者に「預ける」ことを意味します。
実際、不動産取引の際には、エスクローサービスを提供する第三者は、売り手からは権利証書などを、買い手からは売買代金を預託されます。その後、エスクローは売買契約書の内容を確認し、記載内容通りの条件であれば決済、登記、引渡しなどの業務に当たり売買を完結させ、売り手に代金を支払います。一方、内容が異なる場合には取引を破棄することができるため、エスクローが間に入ることで、安心して取引ができるのです。
しかし、日本では取引当事者間に信頼感があることや、宅地建物取引業者が総合的なサービスを提供していることからなのか、エスクローに対する認可制度はなく、まだまだ広まっていない現状があります。