不動産投資成功の鍵はリフォームにある! 戦略的なリフォーム投資で資産価値向上を

2026.02.28

不動産投資を始めると、必ず物件のリフォームという問題にぶつかります。費用がかかることですが、中長期視点でみると、収益向上につなげる空室対策や入居者様に快適な生活を送っていただき長くお住まいいただくための工夫としても必要な対応になります。

不動産投資を成功させるためには、リフォーム・リノベーションの基本をふまえておくことが大切です。この記事では、不動産投資を成功させるためのリフォームのポイントを解説します。

▼この記事の内容

●不動産投資にはリフォームが必須となる。理由としては、空室リスクの低減になる、建物の資産価値の保全になる、入居者満足度が向上する、節税が可能になる、がある。

●リフォームに近いものに原状回復とリノベーションがある。原状回復とは、住んでいた部屋を住み始める前の状態に戻すことを指す。リノベーションは物件に新しい機能やデザインを施し、物件価値を向上させる工事を指す。

●大規模修繕とは12~15年に一度実施する、建物の長寿命化と資産価値維持を目的とした計画的な工事。建物全体におよぶ工事が多く、規模も大きいので、多額の資金が必要になる。

目次

不動産投資にリフォームはなぜ必要なのか

建物の資産価値を維持し、入居者様の安全を確保するためには、リフォーム工事を適切なタイミングで実施する必要があります。不動産投資においてリフォーム工事が重要とされるポイントを挙げてみましょう。

空室リスクの低減になる

リフォーム工事とは設備の経年劣化、老朽化などで傷んだ箇所を新築時に近い状態に戻す工事のことです。

物件の状態を良好に保つことは空室リスクの低減になります。入居者様の満足度が高ければ長く住み続けてもらえる確率が上がります。また、築年数の古いマンション・アパートであっても、部屋の内装や設備の状態が良ければ、入居希望者が見つかる可能性が高まります。

入居者様の快適な生活を守る法的義務と、空室リスクを低減する経営上の課題を同時に解決できる点で、リフォーム工事は不動産投資において重要な経営戦略となります。

建物の資産価値の保全になる

入居希望者が物件を選ぶ際に、部屋の内装や設備の清潔感は大きな判断材料の一つとなっています。

国土交通省が毎年行っている「住宅市場動向調査」によると、住み替えの意思決定において住宅の選択理由となる項目は次のとおりでした。

住宅の選択理由(複数回答)

1位 家賃が適切だった(55.5%)
2位 住宅の立地環境が良かった(31.0%)
3位 交通の利便性が良かった(29.8%)
4位 住宅のデザイン・広さ・設備が良かった(27.2%)

出典:国土交通省 令和6年度住宅市場動向調査

住宅が選ばれる理由は家賃、立地条件、そして部屋の間取り・設備と続きます。この傾向は毎年あまり変わりません。

特に設備面については台所や浴室の広さなど、水回りの設備状態を重視する傾向が強く、リフォーム工事においても水回りを中心とした工事案を検討する事例が多いです。

リフォーム工事でトレンドに合った住空間を提供することができれば、築古の物件であっても一気に成約率を高めることも少なくありません。資産価値の保全の観点からも、リフォーム工事は重要な役割を担います。

入居者満足度が向上する

適切なタイミングでのリフォームは、同時に入居者様の生活の質(QOL)向上が期待でき、長期間入居される入居者様の増加が予想されます。結果として、空室対策としても大きな効果を発揮するのです。

特に利用頻度の高い水回りや日差しや風雨にさらされやすいベランダ部分などは、10年経てば傷みが目立ち始めます。建物や部屋の第一印象に大きく影響するため、状態が悪いままでは物件そのものの魅力も損ないかねません。

物件状態に対する印象や評価は、入居希望者だけではなく金融機関にも影響します。きちんとメンテナンスがされている物件と評価されることで、売却の際買主の融資に有利に働きます。

また、融資条件の変更や次の投資に向けた融資審査など、資金調達面で有利に働く可能性が高くなるでしょう。リフォーム工事は物件の資産価値を維持するだけでなく、不動産投資ビジネスのさらなる拡大・成功に直結する一面もある点も見逃せません。

節税が可能になる

リフォーム・リノベーションの工事費用は、経費計上すれば節税効果が期待できます。リフォーム・リノベーションにかかった費用は取り扱いが2とおりに分かれます。修繕費として処理できれば全額その年の経費としての扱いが可能です。リフォーム費用として経費計上した金額分、利益を圧縮することになるため節税になります。

一方で、建物の価値を向上させるようなリノベーション工事は「資本的支出」となり、単年の経費として扱うことはできません。一定期間をかけて減価償却することになります。

修繕費として経費計上できるのか、資本的支出となるのか、工事内容によって違ってきます。エアコンの修理のような不具合の出た設備の工事や、壁紙・クロスの張り替え、ハウスクリーニングのような明らかに維持管理、または原状回復のための支出は修繕費として経費計上が可能です。

金額の目安として、1件当たりの修理・改良のために要した費用が20万円に満たない場合は経費に該当します。

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リフォームと原状回復、リノベーションの違い

「リフォーム」と「原状回復」、そして「リノベーション」、これらにはどのような違いがあるのでしょうか。

技術的、法的な定義の違いが厳密に定められているわけではありませんが、不動産投資の世界ではこれらの用語の意味を使い分けて表現されます。順番に解説しましょう。

原状回復とは

賃貸住宅の「原状回復」とは、住んでいた部屋を住み始める前の状態に戻すことを意味します。

国土交通省の定義によると「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」となっています。

出典:国土交通省 原状回復をめぐるトラブルとガイドラインに関する参考資料

経年劣化などによって毀損、破損した部分を修復し、入居者様が入居する前の状態に戻す工事が原状回復工事です。

したがって、最新設備への交換などによって物件の資産価値そのものを向上させるような工事は原状回復と表現しません。あくまでも入居者様が入居する前の状態、または同等レベルの状態に戻すことを原状回復といいます。

オーナー様の修繕義務

原状回復については、基本的にオーナー様側(大家側)に修繕義務が生じます。根拠となるのは民法606条です。

民法606条
賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。

出典:e-gov 民法(明治二十九年法律第八十九号)

条文の説明のとおり、基本的にオーナー様(賃貸人)側に修繕義務がありますが、もちろんすべてのケースでオーナー様が修繕義務を負うわけではありません。

民法621条には「賃借人の原状回復義務」が明記されており、具体的には

● 通常使用による経年劣化の範囲での修繕費用については、賃料に修繕費用分が含まれる
● 賃借人の故意・過失・善管注意義務違反による損耗は、賃借人側に原状回復義務がある

出典:国土交通省 原状回復をめぐるトラブルとガイドラインに関する参考資料

となっています。

つまり、通常使用の範囲での比較的軽微な損耗の場合は、オーナー様に修繕義務はなく、入居者様が修繕費用を賃料に含めた形で負担していると考えます

もちろん、入居者様の故意・過失による損耗や、通常の使用範囲を超える利用によって破損が生じたケースでは、入居者様(賃借人)に原状回復義務が生じます。

民法621条

賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

出典:e-gov 民法(明治二十九年法律第八十九号)

入居者様の善管注意義務

入居者様が通常の使用範囲を超えて使用して物件に破損・損耗が生じた場合、入居者様は善管注意義務違反となり、修繕費用の負担や損害賠償などの責任を負います。

善管注意義務とは民法400条に規定された注意義務で、賃貸借契約においては重要な規定です。

民法400条

債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らして定まる善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない

出典:e-gov 民法(明治二十九年法律第八十九号)

他人の財産を扱うときは、良識ある人が利用する場合と同等レベルの注意義務を負いなさい、と規定されています。

アパートやマンションの利用を例にすると、共用部分でマナー違反の行動をしたり、カビや漏水などの破損個所を通報せず放置したままにしたり、故意に壁や床を破損させたりなどの行為は、入居者様の善管注意義務違反となります。

特に入居者様が破損箇所を放置したことによって建物のダメージが深刻化した場合も善管注意義務違反となる点が要注意です。

問題発生の把握が遅れると建物全体に影響します。問題が起こった際には速やかに賃貸管理会社やオーナー様に通報してもらう体制を整える必要があるでしょう。

原状回復のガイドライン

原状回復については、賃貸人と賃借人の間で費用負担をどうするのかについて、これまでもトラブルが発生していました。

こうしたトラブル多発を受けて、国土交通省は1998年に「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を発行しました。さらに2020年に民法の大改正が実施され、新たに民法621条で「賃借人の原状回復義務」が定義されることになりました。

ガイドライン自体も適宜更新されており、具体的な原状回復に関する費用負担についての線引きについてもここで定められています。賃貸経営の実務上でも重要な基本指針となるガイドラインですので、必ず一度は目を通しておくことをおすすめします。

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」はこちらから読むことができます。

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)

リフォームとリノベーションの違いとは

リフォーム、リノベーションといった用語を目にする機会が増えてきました。両方とも物件の資産価値を維持するために必要とされる工事ですが、その内容には少し違いがあります。

空室対策や物件の資産評価などの局面で頻繁に使用される用語ですので、その意味をしっかり理解し、使い分けておくことが重要です。

リフォームの定義

リフォームとは、老朽化した住宅や設備を最新の状態に変更することを目的とする工事です。

経年劣化による破損箇所を元に戻す原状回復とは違い、部屋や設備の使用感をそのままに各場所の品質を向上させる工事をリフォームと表現しています。

キッチンやトイレ、浴室などの水回り部分を最新設備に交換する工事は、典型的なリフォーム工事です。水回りの設備だけでなく、冷暖房、給湯器などを最新モデルに交換する工事、外壁部分をより良い素材で再塗装する工事などもリフォーム工事となります。

工事の規模は物件のニーズや予算規模によってさまざまです。建物のほとんどを最新スペックの設備に刷新する「フルリフォーム」だけでなく、水回り設備の一部や外壁の一部に限定した「部分リフォーム」なども人気があります。

リノベーションの定義

リノベーションは物件に新しい機能やデザインを施し、資産価値を大きく向上させるための改良工事のことです。用途変更をともなう工事も多く、設備そのものを作り替えるような大規模な工事となるケースも少なくありません。

典型的なリノベーションの1つが間取りの変更です。建物内部の柱や扉、壁などを取り払い、2DKの間取りを1LDKに変更するなど、大胆な間取り変更を行うことがあります。

ファミリー世帯向けから単身者向け、同じ単身者向けでも高齢者向けに変更するなど、賃貸ニーズの変化に合わせて、リノベーションを実施するのです。建物内部のバリアフリー化なども、近年トレンドとなっているリノベーション工事の一つといえます。

リノベーションは、原状回復やリフォームと比べて大規模な分、予算規模も大きくなります。空室対策や資産価値向上に優れた方法ではあるものの、金融機関から融資を受けるなどの資金調達のめどが立たないと実施が難しいケースもあります。

リノベーションは物件に新しい付加価値を追加するための投資となりますので、賃貸需要の徹底的なリサーチが必要といえます。

税法上の区分(経費と減価償却)

リフォームやリノベーションに関して工事内容と合わせて理解しておきたいポイントが、工事費用における税法上の区分です。税法上、不動産の改修にかかる費用は「修繕費」と「資本的支出」に大別されます。

修繕費とは建物の修復にかかる支出のことです。原状回復工事やリフォーム工事の費用は基本的に修繕費として計上されます。

修繕費の会計上の要点は、毎年の必要経費として全額計上できる点です。基本的に修繕を行なった年度に全額を計上するかたちとなります。

これに対して資本的支出とは、建物の価値を高めるために行った支出を意味します。資産価値の向上を目的とするリノベーション工事は資本的支出となります。資本的支出として評価された費用は、減価償却費として数年にわたって計上します。

建物の維持管理や修繕にかかる費用が修繕費と資本的支出、どちらの扱いになるかによって、賃貸経営における節税効果や税引き後キャッシュフローに大きく影響する点にご注意ください。

大規模修繕

退去時の原状回復工事とは別に、十数年かに1回は建物全体の大規模な修繕も必要になります。大規模修繕とはどのような工事を行うのか、スケジュールや資金計画はどうすればいいのかなども把握しておくことが大切です。

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大規模修繕とは

建物も年数が経過すれば、さまざまな箇所が劣化してきます。そこで一定の年数ごとに屋根や外壁、階段や廊下、給排水管などの共用施設に対し、規模の大きい工事を実施するのが大規模修繕です。大規模修繕は建物の劣化を防ぎ、物件の資産価値を維持するために行います。

日常的な点検やメンテナンスは徹底していても、さまざまな箇所に傷みが出てくるのは避けられません。設備にも寿命があるため、そのうち修理や部分的な交換だけでは対処できなくなり、新しいものへの取り替えが必要になります。

各箇所で修繕が必要になる時期を把握し、大規模修繕の計画を立てておくことが大事です。費用も高額になるため、大規模修繕のタイミングを考えるとともに資金の確保もしておく必要があります。

大規模修繕のスケジュール例

国土交通省が発行している「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」では、負のスパイラルに陥らないための計画修繕の流れが具体的に提案されています。立地や使われている資材、建て方などで多少の違いはありますが、一般的に5~10年経過するとベランダや階段、廊下の塗装、室内設備の整備や排水管の高圧洗浄などが必要になるとされています。

築11~15年になると屋根や外壁の塗装工事、ベランダ・階段・廊下の塗装・防水工事もしなければならない時期です。給水管の高圧洗浄は5~10年で一度実施していますが、この時期になりますと再び不具合が発生する可能性があるため、再び対象の修繕を検討する範囲に該当します。給湯器などの室内設備も修理や部分交換、交換など状況に合わせた対応が必要です。

築16~20年目でもベランダ・階段・廊下の塗装、室内設備の修理のほか、外構の修繕も加わってきます。給排水管は高圧洗浄を行うのはもちろん、交換も必要な時期です。築20年以降も以上のような修繕は必要になります。

出典:国土交通省 民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

長期修繕計画と資金計画

大規模修繕は建物全体におよぶ工事が多く、規模も大きいので、多額の資金が必要になります。アパートやマンションなどの賃貸住宅を経営していれば、原状回復工事とは別に、大規模修繕にも必ず対応しなければならなくなります。賃貸経営を始めたときは、大規模修繕などまだ先のことだと考えがちですが、将来に備えて長期修繕計画を立てることが大事です。

計画を立てておくことで、高額な費用がいつ必要になるのかも把握できます。大規模修繕を実施しなければならない時期になって、資金的な余裕がないということにならないよう、新築・購入当初から積み立てを行う必要があります。定期点検の状況によって費用の概算や修繕のタイミングが分かれば、積立金の額を調整することも可能です。

収益物件を相続する場合では、タイミングによって費用の捻出が重なり当初の計画から時期が大きくずれることもあるでしょう。「老朽化リスク」に対応するため、焦らずに計画を見直して、問題が起こる前に適切な対応をしましょう。

賃貸管理会社には、大規模修繕の費用を分割対応してくれる企業もいます。賃料からの支払いが可能なので、賃貸経営の目的や税制や相続などの事情を鑑みながら、オーナー様の理想に近い対応ができるパートナーを見つけると安心できるでしょう。

物件価値を高めるリフォーム

物件をよりバリューアップさせるためのリフォームも、適宜実施していくのがおすすめです。さまざまなリフォームの方法があるため、ここでは部分リフォームと戸建て賃貸リフォーム、1棟全体のリフォームを事例とともに紹介します。

部分的リフォーム

アクセントクロスを入れるなど、部分的なリフォームでも物件の魅力は向上させられます。退去にともなう原状回復工事で壁のクロス張り替えをしなければならないとき、アクセントクロスを取り入れるのも選ばれる部屋づくりの方法のひとつです。

落ち着いた色合いのアクセントクロスでシックな雰囲気を作り出したり、華やかな色合いで明るくなったりなど、少しの工夫で、もともとの部屋とは違った印象になります。

キッチンやバス・トイレなどの水回りを一新することでも、イメージは随分変わります。キッチンにこだわりを持つ方にも納得のレイアウトや使い勝手のいい設備、収納や導線を意識した造りにするなど、部分的なリフォームでもアピールポイントになるでしょう。

事例 費用を抑え、階段に手すりを設置

リフォームに適した箇所は内装だけではありません。2DKの部屋が4戸ある1棟マンションで、階段に手すりを設置した部分リフォームの事例です。

築年数が30年のこの物件では、3階に住んでいるご高齢の入居者様に、共用設備である階段の傾斜が急なため、ご不便をかけていました。今回は、安全面も考慮したうえで、階段に手すりを設置したいとの要望をオーナー様から受けてリフォームを行いました。

部分的なリフォームを実施した結果、入居者様の満足度がアップしました。なお、手すりの位置や設置場所を決めるにあたり、入居者様にも協力してもらっています。この事例では補修工事も同じ時期に実施しているため、かかった費用は材料費のみです。

改善事例:入居者様の安全面も考えたミニマムリフォームで顧客満足度を向上!

戸建ての賃貸リフォーム

不動産投資といえば、アパートやマンションなどの集合住宅を思い浮かべる方が多いかも知れません。一般的に戸建て賃貸はそれほど数自体が多くないため、ニーズのある地域では希少性の高い物件になります。

特に子育て中のファミリー層が多い地域などでは、戸建て住宅に住みたいという家族も少なくありません。生活の基盤となりやすい戸建て住宅では、一度入居すると長期間住んでくれるケースが多い傾向があり、安定的な賃貸経営にも向いています。

築年数が経っている戸建て住宅であっても、入居者様のニーズに合う内容のリフォームをすれば、少ない投資で近隣の競合物件と差別化できる可能性が高まります。例えば現代的な間取りに変更することで、今のライフスタイルにマッチし、充実した暮らしを提供できる住まいに変革できるでしょう。

【事例】長期空室古屋の内装を再生し即成約!

主要駅からはバスでアクセスする必要があり、立地の問題が影響して長期間空室だった戸建て賃貸の事例です。築年数も28年と経過していたものの、まだまだ賃貸物件として活用できる状態でした。

そこで、各部屋が小ぶりな4DKだった間取りを余裕のある3LDKに変更し、室内を明るくナチュラルな雰囲気に一新しました。縁側や外回りも合わせて整備して「ゆとりのある生活空間」を創り出したところ、即成約となりました。長期間空室でも、リフォームがきっかけで即満室にできることもある典型的な例です。

改善事例:長期空室の古屋を再生し即成約!工事費と想定収支を加味した投資回収計画

一棟リフォーム

アパートやマンションなどを1棟まるごとリフォームするとなると、当然リフォームの対象になる戸数や範囲が広がり、高額な費用が発生します。あらかじめ計画されていた大規模修繕の場合は積立金を貯めているかもしれませんが、予測していなかった理由でリフォームが必要になれば大変です。

しかし、物件の集客ポテンシャルを競合物件と比較し、ターゲットにマッチするリフォームをミニマムコストで実施すれば、建て替えや大規模なリノベーションほど費用はかかりません。

例えば学生や若い社会人の単身者が多い地域なら、主要ターゲット向けの部屋に変更することで入居者様を獲得しやすくなります。ほかにも女性向けや若い夫婦向けなど、周辺環境と賃料相場をみながら、ターゲットに合うリフォームで間口を拡大することが大事です。

【事例】一括貸ししていたアパートが解約。最低限の減収に抑えるリフォームと集客施策

1Kの間取りが24戸ある木造の1棟アパートの事例です。このアパートは、もともと大手法人の社員寮として活用されていましたが、一括貸しの契約が解約になったことでリフォームを実施しました。。

幸い大学に自転車で通学できる範囲という立地条件であったことから、大学の住まい探し相談会で紹介するなど集客チャンネルを駆使できたことで、多くの新入学生が入居されています。

外壁塗装により雰囲気を刷新し、一人暮らしに向く1Kの間取りを活かした入居者ニーズを反映するリニューアル対応を行ったことで社会人の契約にもつなげ、最低限の減収にとどめることが出来ました。

賃貸経営のリフォームでは、工事以外にリーシング活動(入居者募集・賃貸仲介)をする客付けのスキルが重要である典型的な事例と言えるでしょう。

改善事例:大変だ! 一括借上の大手法人から解約の申し出が…

賃貸経営リノベーション

適切な建物管理により建物の躯体に問題がなくても、競合物件の増加や周辺環境や社会の変化により、入居される方の思考や居住空間に求める優先順位も変化します。賃貸需要の変化に対応していない場合は、リノベーションを検討されることをおすすめします。

一般の住宅と異なり、賃貸経営リノベーションのポイントは2つあります。「①収益のバランス」を取り「②入居者ニーズを満たす物件価値の向上」を行うことです。

賃貸経営リノベーションは単に築年数が経過したから手を加えるというのではなく、オーナー様が考える不動産投資の目的から逆算してリノベーションを行い、収支の改善を目指すものです。コストや工事期間を抑えたい場合は、ウィークポイントの改善やワンポイントの魅力づくりなどの部分リフォームが向いています。暮らしの変化に合わせるなら、間取り変更も有効でしょう。

一方で、フルリノベーションは一部の改修ではなく、間取りも含めて内装をゼロから造り直せる方法です。改修部分が多い部屋に向き、大きく間取りを変更したり、一度スケルトン状態にしてから部屋のイメージを刷新できたりします。一貫性のあるデザインで統一感を演出することもできるため、ターゲットの変化も期待できます。

「現状の改善」と「出口戦略」の視点から実施有無や対応範囲をご検討ください。

【事例】近隣物件でNO.1の広さと明るさに差別化したリノベーション

もともとお子様の多いファミリー層向けの4DKの部屋がある物件でした。少子化の影響を受けて1年以上空室が続いていたため、空室保証付きのリノベーションを提案し、初期費用を一切かけずに工事が行われました。

8.3畳のDKを20.3畳のLDKに変更し、4DKから2LDKにリノベーションしています。明るい北欧ナチュラルテイストで開放感のある空間に生まれ変わったことで、近隣物件とは差別化が図れ、3人家族のお客様には広いリビングが決め手になったようです。完成から1ヶ月でたくさんの方にご見学いただき、無事成約しました。

改善事例:近隣物件と差別化!初期費用は一切ない空室保証付きのリノベーション

不動産投資におけるリフォームの重要ポイント

不動産投資におけるリフォームにおいて、押さえておくべき重要なポイントは何でしょうか。カギとなるポイントを4点にまとめます。

お部屋の問題を放置しない

リフォームにはそれなりにまとまった費用がかかることもあり、実施を先延ばしにしてしまうケースもあり得ます。

しかし、劣化や不具合が発生した箇所を放置すればさらに老朽化が進み、競争力の低下につながります。そのうち空室が埋まらなくなり、修繕費の確保すら困難になってしまうかもしれません。そうなればさらなる老朽化や競争力の低下を招き、家賃の値下げも視野に入れなくてはならなくなります。

負のスパイラルに陥ると、手放したいと思っても売却すらできなくなり、改善が極めて難しい状態になる可能性も出てきます。賃貸経営を継続するかぎり、入居者様を定期的に獲得していくために必要な投資の1つとして、リフォームを捉えるとよいでしょう。

部分的なリフォームや間取りの変更、フルリフォームなど、リフォームする程度は個別の事情や時期などによって異なりますが、賃貸住宅を所有している以上、設備の対応は避けることはできません。節税やキャッシュフローの状況を把握すると同時に、各箇所で修繕が必要になる時期を把握し、大規模修繕の計画と合わせた計画的な対応が満室経営を行う上で大事な考えになります。

最小限の対応を適切に行い、問題が大きくなる前に対処しましょう。

割賦工事やリフォームローンを検討する

本来なら新築・中古を問わず、購入や保有する当初から、長期修繕計画を建てて費用も積み立てておく必要があります。しかし、想定したとおりにはいかないこともあるでしょう。リフォームが必要な時期にまとまった資金がすぐ用意できない場合は、リフォームローンなどの融資や割賦工事を検討してみてください。

さまざまな金融機関や住宅金融支援機構などではマイホーム向けの住宅ローンだけではなく、賃貸住宅向けのリフォームローンが提供されています。賃貸管理会社やリフォーム・リノベーションを行う会社が、提携先の金融機関を紹介してくれることもあります。

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」のような特定の目的のために行うリフォームでは、条件を満たせば国や地方自治体などの補助金制度を活用することも可能です。

リフォーム・リノベーションを割賦工事で実施してくれるところならば、一度に大きな支払いの負担がありません。分割手数料が抑えられると、負担はより少なくなるでしょう。加えて費用の支払いを家賃収入でまかなえる方法なら、資金面で悩みを抱えるオーナー様のリフォームにも非常に有効です。

物件選びが最重要

不動産投資を行う際は物件の価格や利回りに注目するかもしれませんが、アパートやマンションなどの収益物件はなによりも立地が命です。リフォームやリノベーションをすることで物件の価値を向上させることは可能ですが、立地を変えられるわけではありません。不動産投資を成功させるためには、最初の物件選び、特に立地の選定は重要です。

例えば駅からの距離があります。特に都市部では自動車を所有せず、公共交通機関を利用する方が多いため、最寄り駅へのアクセスが重要視されます。具体的には駅から徒歩10分以内の立地、できれば複数路線を利用できる場所が選ばれやすいでしょう。急行や特急の停車駅なども人気があります。

スーパーマーケットや病院など、日常生活で利用する施設が近くにそろっているかどうか、ファミリー層がターゲットなら学校や公園が近いかどうかも入居者様に選ばれやすいポイントになります。

一方で、マイカー移動がメインの地方の場合は、駅からの距離が必ずしも重要視されるとはかぎりません。地域の実情を踏まえ、不動産投資に適した立地を選ぶことが大切です。

リフォームに強い賃貸管理会社に管理委託をする

アパートやマンションなどを対象に不動産投資をする場合、物件を一棟丸ごと自分で管理するのは難しいことが多く、賃貸管理会社に依頼することがほとんどでしょう。賃貸管理会社を選ぶ際、日常的な建物の管理や客付け、入居者様対応などをしっかり行ってくれることが大事なのはいうまでもありません。

加えて将来的にリフォームやリノベーションが必要になることを考えれば、最初からリフォーム・リノベーションの経験が豊富な賃貸管理会社に管理を委託するのがおすすめです。

アパートやマンションなどの賃貸住宅の経営では、入居者様のニーズを把握しておくことが大事です。周辺の競合物件とも比較し、どうすれば選ばれる物件になるのかを考慮しながら適宜、リフォームやリノベーションを実施していくことがポイントになります。

賃貸管理会社に管理を委託する際は、リフォーム・リノベーションでどのくらい実績があるのかも確認しましょう。割賦工事を引き受けてくれるところならば、さらに重宝します。

まとめ

アパートやマンションなどの建物は、年数が経過すると劣化や不具合が出てきます。賃貸住宅では入居者様の退去時に原状回復工事も必要になるなど、不動産投資にリフォームはつきものです。費用対効果を意識した賢い戦略が不動産投資を成功に導くポイントになるため、賃貸管理会社選びは慎重に行いましょう。

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競合物件よりも古さが目立ち、長期空室が改善されない場合は、設備・工事関連の対策を検討するタイミングです。入居者ニーズを満たし、費用対効果を考えた『リフォーム・リノベーション・大規模修繕』により、空室リスク・老朽化リスク・修繕リスクに備えます。

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この記事を書いた人

秋山領祐(編集長)

秋山領祐(編集長)

【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。