不動産売却はどこがいい?取引の流れと注意点・事例で学ぶ仲介会社の選定ポイント

2026.02.03

自分が所有する不動産の売却を視野に入れはじめたら、査定や売却のサポートをしてくれる不動産仲介会社を探す必要があります。不動産仲介会社選びのポイントがよく分からないと悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では大手と地元密着型の比較を中心に、不動産の売却を行う不動産仲介会社の選び方を詳しく解説します。

▼この記事の内容

●不動産業には大きく分けて不動産開発業・ハウスメーカー、不動産賃貸業、不動産管理業、不動産流通業の4つの分野がある。不動産を売却したいときは、不動産流通業の会社に仲介を依頼する。

●不動産の取引様態には、売主、代理、媒介(仲介)の3種類がある。

●不動産仲介には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つの契約形態がある。

●大手不動産会社に仲介依頼することのメリットとしては、強固な販売ネットワーク、認知度が高い、がある。デメリットとしては、地域情報では地元密着型に負ける、「囲い込み」をされる可能性がある。

●地元密着型不動産会社に仲介依頼することのメリットとしては、地域特性に精通している、親身に相談に乗ってもらえる、がある。デメリットとしては、不得意な分野だと販売力が弱い、認知度が低い、がある。

●不動産仲介会社を選ぶときのポイントとしては、物件から遠すぎる会社は避ける、行政処分情報や免許番号をチェックする、インターネット広告が充実しているかどうか、査定の根拠を説明できるかどうか、決め手は担当者の質となる。

目次

不動産業の4つの分野

日本で不動産業を営む法人は「2025 不動産業統計集」によると385,125社ありますが(※)、同じ不動産にまつわる会社でも業種によって、どの分野に強みを持つのか特徴が変わります。不動産業を大きく分類すると不動産開発業・ハウスメーカー、不動産賃貸業、不動産管理業、不動産流通業の4つがあり、それぞれの特徴や違いは以下のとおりです。

※ 出典:公益財団法人不動産流通推進センター 2025 不動産業統計集(3月期改訂)

不動産開発業・ハウスメーカー

マンションやアパート、戸建て住宅など、不動産にもさまざまな種類がありますが、最終的に住む方の手にわたるまでには、いくつかの段階があります。その中でもデベロッパーと呼ばれ、不動産の開発を行う最初の段階で活躍するのが不動産開発会社です。例えば、駅周辺の再開発にかかわり、土地を仕入れてマンションやアパート、商業ビルなどを建てる事業があります。

もともと田んぼや丘陵地だった場所を分譲地として開発し、建売住宅を建てて販売する開発などは不動産開発会社とハウスメーカーが中心になります。大規模マンションなどの設計施工を含む建築を多く取り扱っています。

不動産開発会社やハウスメーカーによってマンションの建設や戸建て住宅の分譲など、得意分野が異なることもあります。都心の開発では大規模なプロジェクトに関わることも多くあり、不動産業の4つの分野の中でも「花形」だといえるかもしれません。

不動産賃貸業

不動産賃貸業は自分で収益物件を所有し、第三者に貸し出すことで賃料を得る事業です。マンションやアパートのオーナー業、いわゆる大家さんが不動産賃貸業にあたります。

土地を貸している方のことを地主と呼ぶことがありますが、不動産を貸すことで賃料を得ていることに変わりはなく、駐車場やコインパーキングなど、土地の賃貸も不動産賃貸業になります。住居として使われるマンション以外にも、オフィスや店舗などの事業用として使われる物件を所有して貸し出すのも不動産賃貸業になります。

不動産賃貸業を行う収益物件のオーナー様は、個人の場合もあれば、法人が所有して賃貸業を行っている場合もあります。不動産賃貸業を行うためには収支計画をしっかり立てなければなりませんが、宅地建物取引業などの免許は必要ありません。

不動産管理業

不動産管理業は、名称のとおり不動産を管理する仕事です。マンションやアパートなどを運営していくためには、適切に管理を行う必要があります。住居系の不動産管理業には分譲マンションの管理をするマンション管理会社と、賃貸アパート・マンションの管理をする賃貸管理会社があります。

業務の具体例として、建物を清掃したり、不具合がでたら修繕を行ったりなど、日常的なメンテナンスがあります。また、賃貸アパート・マンションでは、入居者募集業務や物件のご案内をして契約をする賃貸仲介業務、家賃の回収やトラブル対応などの入居者管理業務など管理業務は多岐にわたります。

家賃の滞納が発生すれば、督促も業務範囲に入ってきます。それらの賃貸管理業務をオーナー様が自分で行うのは難しく、収益物件の運営では賃貸管理会社などに管理業務を委託するのが一般的です。

不動産流通業

マンションやアパート、戸建て住宅にかかわらず、不動産は建築して終わりではなく、市場に流通させ、購入者様や入居者様がお住いにならなければ不動産事業自体が成り立ちません。不動産流通業は不動産を売りたい方と買いたい方、または貸したい方と借りたい方の間を取り持つ業種です。

所有している不動産を売却したいときは、この分野の会社に仲介を依頼して買主様を探してもらいます。このような不動産の売買・賃貸の仲介を行う会社を不動産仲介会社といいますが、宅建業法では仲介という言葉を用いず、「媒介」という用語が使われます。どの街でもたいてい不動産の仲介を行う会社があるほど、4つの不動産業の中で一番身近なのはこの不動産仲介会社でしょう。

不動産売買における仲介とは

不動産売買では、「売主」「代理」「仲介」という取引の種類があります。本章では、不動産取引における仲介の位置づけと、仲介手数料の考え方について解説します。

不動産売却については、以下の記事もご参照ください。

不動産売却の見積もりとは?査定のポイントと注意点を徹底解説!

空き家売却で後悔しないポイント!高値売却と費用負担削減のコツ!

地主が土地を売却するときの注意点を解説!広大な土地や底地の売却方法

売却事例については、以下をご参照ください。

収益物件の売却事例 一覧

収益物件の売却事例 区分マンション

収益物件の売却事例 1棟アパート

相続に関する各種事例 一覧

不動産の取引様態

不動産取引において、不動産会社がどのような立場でその物件に関わっているかを示す言葉を「取引態様(とりひきたいよう)」と呼びます。取引態様には大きく分けて「売主」「代理」「媒介(仲介)」の3種類があり、不動産会社は広告を出す際にこの態様を明示することが宅建業法で義務付けられています。

取引態様の確認が重要なのは、不動産会社の立場によって「仲介手数料の有無」や「宅建業法上の規制」が異なるためです。特に仲介手数料は、売買にかかる諸費用に直結するため、あらかじめ把握しておくことで金銭的なトラブルを防ぎ、安全な取引へとつながります。チラシやインターネットの物件概要欄には必ず記載されているため、検討時には必ずチェックしましょう。

次からは、上記3つの取引態様について、それぞれの特徴を詳しく解説します。

売主

取引態様の「売主」とは、不動産会社が自ら所有する物件を、直接買主と取引することを指します。いわゆる「自ら売主」と呼ばれる形態で、売主と買主の間に仲介役となる宅建業者が介在しないのが最大の特徴です。

実際のケースでは、デベロッパーが分譲する新築マンションや新築戸建て、不動産会社が買い取って再販するリノベーション済み物件などでこの形態が多く見られます。売主と買主が直接契約を締結するため、仲介手数料が発生しません。コストを抑えて取引できる点は、この形態ならではの性質と言えるでしょう。

なお、不動産会社を通さない個人間での直接取引もこの形態に該当しますが、その場合は宅地建物取引業法(宅建業法)は適用されません。

代理

「代理」とは、売主から委託を受け代理権を得た不動産会社が、売主に代わって販売活動から契約、引き渡しまでの一連の業務を行う取引態様です。

売主と不動産会社の間で代理契約を締結し、代理人が行う契約行為は法的にも売主本人によるものと同等に扱われます。新築マンションの販売などで多く見られる形態で、売主の関連会社などが広告や窓口業務を代行するケースが一般的です。

買主側にとってのメリットは、原則として仲介手数料を支払う必要がない点にあります。不動産会社への報酬は売主から代理手数料として支払われる仕組みのため、買主は購入コストを抑えることが可能です。

形式上、買主から見れば、前項の売主から直接購入する場合とほぼ変わらない感覚で取引を進められます。

媒介

「媒介(ばいかい)」とは、一般的に「仲介」と呼ばれているもので、不動産売買において最も頻繁に利用される取引態様です。個人が自力で買主を探し出し、法的に不備のない契約を結ぶことは極めて困難であるため、専門知識や広いなネットワークを持つ不動産会社に売買のなかだちを依頼するのが主流となっています。

不動産会社は売主と買主の間に立ち、物件広告の掲載や内見の調整、価格交渉、さらには重要事項説明書や物件状況報告書といった専門書類の作成まで、多岐にわたる業務を担います。実際の売買契約は売主と買主の間で直接締結されますが、成約に至ったことへの対価として、それぞれの依頼主から不動産会社へ仲介手数料が支払われる仕組みです。

ポータルサイトで見かける物件の多くはこの媒介物件であり、プロが介在することで、不慣れな個人同士の取引であっても契約条件のすり合わせをスムーズに行え、金銭トラブル・法的トラブルを未然に防げます。

仲介手数料

不動産の売買契約が成立した際に、その手続きを仲介した不動産会社へ支払う報酬が「仲介手数料」です。いわゆる成功報酬にあたり、売買契約が締結された時点で初めて支払い義務が生じるため、相談や内覧の段階では費用は原則として発生しません。

仲介手数料が必要となるのは、取引態様が「仲介(媒介)」または「代理」の場合です。不動産会社が自ら売主となる物件や、会社が直接買い取る取引形態では仲介業務が不要なため、手数料は発生しません。

仲介手数料については、宅地建物取引業法により、依頼者の一方(売主もしくは買主)から受領できる上限額 が次のとおり定められています。仲介会社は、原則としてこの範囲内で手数料を請求することになります。

売買価格仲介手数料の上限額
200万円以下の部分5%+消費税
200万円超~400万円以下の部分4%+消費税
400万円超の部分3%+消費税

また、売買価格が400万円を超える場合は、次の速算式で計算するのが一般的です。

売買価格×3%+6万円+消費税

例えば、売買価格が3,000万円の場合は、

3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円

これに消費税(10%)を加えた105万6,000円が、仲介手数料の上限となります。

なお、2024年7月1日「低廉な空家等の媒介の特例」の改正が行われ、売買価格が800万円以下の場合、仲介手数料の上限額が30万円+消費税となりました。

売買価格800万円以下30万円+消費税

参照:国土交通省 空き家等に係る媒介報酬規制の見直し

通常の売却活動にともなう広告費や現地案内などの費用は、仲介手数料に含まれるのが原則です。依頼者の希望で特別な広告を実施する場合などを除き、通常業務に関する費用が別途請求されることはありません。

参照:国土交通省 <消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ

不動産仲介の3つの契約形態

不動産会社へ売却を正式に依頼する際は、「媒介契約」を締結します。媒介契約には3つの種類があり、それぞれ異なる特徴があります。内容をよく比較して、ご自身の方針に適したものを選びましょう。

一般媒介契約

一般媒介契約は、複数の不動産会社に対して同時に仲介を依頼できる契約形態です。不動産会社を1社に絞る必要がないため、窓口を広げて早期成約の可能性を高められるのが特徴です。

また、売主が自ら見つけてきた相手(親戚や知人など)と不動産会社を介さずに直接契約する「自己発見取引」も認められており、他の契約形態に比べて売主の自由度が高いと言えます。

一般媒介契約には、他にどの会社へ依頼しているかを通知する「明示型」と、通知しない「非明示型」の2種類があります。明示型は会社間の競争心理を煽る効果がある一方、非明示型は売主側で各社の動きをコントロールしやすいという側面があります。

自由度が高い反面、一般媒介では不動産会社への報告義務やレインズ(指定流通機構)への登録義務が任意であるため、販売状況が不透明になりやすい点には注意が必要です。

また、不動産会社側からすれば「他社に成約を奪われるリスク」があるため、広告費の投入や営業活動の優先順位が低くなる傾向がある点は理解しておく必要があります。

専任媒介契約

専任媒介契約は、仲介を特定の不動産会社1社のみに絞って依頼する契約形態です。一般媒介とは異なり、複数の会社へ同時に依頼することはできませんが、親戚や知人など売主自身が見つけてきた相手と直接契約を結ぶ「自己発見取引」は認められているのが大きな特徴です。

専任媒介契約では、契約締結の翌日から7営業日以内(休業日を除く)のレインズへの登録と、2週間に1回以上の業務報告が、不動産会社に対して法律で義務付けられています。物件情報が広く公開されるだけでなく、販売状況を詳細かつ定期的に把握できるため、売主にとって透明性が高く安心感のある仕組みといえるでしょう。なお、契約の有効期間は3ヶ月以内で、必要に応じて更新も可能です。

不動産会社側から見れば、成約時に確実に報酬を得られる立場になるため、広告費の投入や営業活動を積極的に行う傾向があります。一方で、窓口が1社に限定される分、依頼した会社の営業力や熱意が不足していると、販売期間が長期化してしまうリスクもあります。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は、不動産の売却を特定の不動産会社だけに任せる、最も制約の多い契約です。他の業者に依頼できないのはもちろん、自分で買い手を探すこともできません。たとえ親戚や知り合いが買い手になったとしても、必ずその不動産会社を通して手続きをする必要があるということです。

不動産会社は5営業日以内に物件情報をレインズに登録し、週に1回以上、販売状況を報告する義務があります。報告の頻度が高いので、売主にとっては、売却の状況を細かく把握できます。そのため、プロにすべて任せて、着実に売却を進めたい人に適した仕組みといえるでしょう。契約期間は、専任媒介契約と同じく3ヶ月以内で、必要に応じて更新も可能です。

不動産会社としては、成約が他社に流れるリスクがないため、広告費の投入や営業活動に注力しやすいというメリットがあります。手厚いサポートが期待できる一方で、どんな形で買い手が見つかっても仲介手数料がかかることは、事前に理解しておく必要があります。

不動産売買における買取とは

不動産の売却には、不動産会社が物件を直接買い取る「不動産買取」という方法があります。仲介とは売却の進め方が異なり、手続きのスピードや契約条件も大きく異なります。買取の具体的な仕組みや、代表的な種類について解説します。

不動産買取の仕組み

不動産買取とは、不動産会社が売主からマンションを直接購入する売却方法です。仲介のように不動産会社が間に入って第三者の買主を探すのではなく、売主と不動産会社が売買契約を結ぶ点が大きな違いです。

買取では、不動産会社は取得した物件を自社で保有し、室内の修繕や設備交換、間取りの見直しなどを行ったうえで再販売します。そのため、査定額は周辺相場だけで決まるのではなく、購入後に必要となる改修費用や販売までにかかる期間、再販売時の想定価格などを踏まえて算出されます。

このように、不動産買取は「不動産会社が直接買い取り、再生・再販売することを前提に成り立つ売却の仕組み」であり、仲介とは取引構造そのものが異なります。

即時買取と買取保証

不動産買取には、大きく分けて「即時買取」と「買取保証」の2つの方法があります。

即時買取は、不動産会社が提示した金額でそのまま買い取ってもらう方法です。最大の特徴は買取完了までのスピードで、条件が合えば最短3日ほどで現金化できる場合もあります。そのため、できるだけ早く売りたい方や、手続きをシンプルに終わらせたい方に向いています。

一方、買取保証は、仲介と買取を組み合わせた方法です。まずは一定期間、仲介として一般の買主を募り、それでも成約しなかった場合に不動産会社が買い取ります。仲介の期間中に買い手が見つかれば、市場価格に近い価格で売却できるうえ、もし買い手が見つからなくても最終的には会社が引き取るため、売却できないリスクを抑えられる点がメリットです。

ただし、最終的に買取になった場合の価格は、即時買取と同程度まで下がるのが一般的です。「必ず売り切りたいが、まずは市場価格での売却を目指したい」という場合に適した方法です。

不動産買取のメリット

不動産仲介と比較した際、不動産買取にはどのようなメリットがあるのでしょうか。現金化までの早さや売却時の手間など、売主にとって利点となるポイントを、仲介との違いを交えて解説します。

売却まで時間がかからず、すぐに現金化できる

不動産会社による買取は、仲介に比べて現金化までの期間を大幅に短縮できる点がメリットです。一般的な仲介売却では、広告を出して購入希望者を募り、内覧や条件交渉を重ねる手順が必要になるため、査定から引き渡しまでには通常3ヶ月から半年ほどの時間がかかります。

一方、不動産買取は、会社側が提示する金額に売主が納得すれば、そのまま売買の手続きを進めることが可能です。早い会社であれば最短3日程度、一般的にも1週間から1ヶ月ほどで決済まで完了します。そのため、住み替えの資金繰りや相続税の納付期限など、まとまった現金が急ぎで必要な際には有力な選択肢となります。

また、いつ現れるかわからない買主を待ち続ける精神的なストレスがなく、売却完了の時期を正確に把握できるのも魅力と言えるでしょう。具体的なスケジュールが決まっている人にとって、買主を探す時間を省いて自分のペースで着実に計画を進められる点は、大きな安心感に繋がります。

仲介手数料が発生しない

不動産会社と直接売買契約を結ぶことから、仲介手数料が発生しないというメリットもあります。

仲介売却の場合、不動産会社が売主と買主の間に入り、広告活動や条件交渉、契約手続きなどを行うため、その業務への報酬として手数料が必要です。一方、買取では不動産会社そのものが買主となるため、「仲介する会社がいない=報酬自体が不要」という構図になります。

仲介手数料の上限は、「売却価格の3%+ 6万円+消費税(売却価格が400万円以上の場合)」と定められており、物件価格が高くなるほど負担額も大きくなります。

買取の場合は、資金計画を立てる際に手数料を考慮する必要がないため、売却後の手取り額を把握しやすくなります。契約のタイミングでまとまった出費が発生しない点も、売主にとっては安心材料となるでしょう。

近所に知られずに売却できる

不動産買取は、近所の人に売却を知られたくないという方にとっても適した方法です。仲介で家を売る場合は、広く買主を募るために、ネットへの掲載やチラシの配布といった広告活動を行います。多くの人の目に触れる機会を作る必要があるため、どうしても周囲に不動産を売ろうとしていることが伝わりやすくなります。

一方、不動産会社が直接買い取る場合は、仲介のように不特定多数に向けた販促活動を行わずに済みます。また、購入を検討している人が内覧に訪れることもなく、人の出入りにより噂を立てられる心配もありません。そのため、借金や離婚など、プライバシーにかかわる事情を抱えている場合でも、周囲に知られずに売却を進められるということです。

販売活動を行わずに、不動産会社とのやり取りだけで契約を完結できるのは、人知れず不動産を手放したいという方にとって魅力と言えるでしょう。

契約不適合責任が免責される

不動産買取の特徴の一つに、売主が「契約不適合責任」を負わなくて良いという点が挙げられます。契約不適合責任とは、引き渡した物件が種類や品質が契約内容と異なっている場合に、売主が修繕や賠償の責任を負う制度のことです。2020年の民法改正前までは「瑕疵担保責任」と呼ばれていました。

個人の買主を相手にする仲介取引では、売却後に雨漏りやシロアリ被害といった重大な不具合が見つかった場合に、売主が買主から修繕の費用負担を求められたり、最悪の場合契約解除を求められたりするリスクがあります。

一方、プロである不動産会社が買い取る場合は、売却後の責任を免除する特約を設けるのが一般的です。ただし、売主が不具合をあらかじめ知っていながら故意に隠していた場合は免責とはならないため、物件の状態は事前に正しく申告する必要があります。

故障箇所や汚れ、設備の不具合がある場合でもそのまま売却できるため、引き渡し後のトラブルを心配しなくて済む点は安心材料になるでしょう。

出典:e-Gov法令検索 民法562条

不動産買取のデメリット

スピードや手軽さが魅力の不動産買取ですが、仲介売却と比較して注意すべき点もあります。納得のいく売却をするために、把握しておくべきデメリットについて解説します。

売却価格が安くなる傾向

不動産買取における最大のデメリットは、仲介で売買する場合に比べて、価格が安くなる傾向がある点です。

一般的に買取の相場は、仲介での成約予想価格の7割から8割程度と言われています。仲介なら100%の価格で売れる可能性があるところを、20%から30%割り引いた価格で手放すことになります。

価格が下がるのは、買取業者が物件を買い取ったあとにリフォームを施して再販することを目的としているためです。業者は買い取った物件の内装や設備を刷新し、価値を高めてから再び市場へ出しますが、その際にかかる工事費用や販売経費、会社の利益などをあらかじめ差し引いて買取額を決定します。

買取会社としては、少しでも安く仕入れることがリフォーム後の販売しやすさや収益に直結するため、提示される金額はどうしてもシビアなものになりがちです。スピードや手軽さを得られる代償として、売却価格が低くなるという点は、手元に残る金額を優先したい方にとって慎重に検討すべき要素と言えます。

買取が成立しないこともある

不動産買取は便利な仕組みですが、どのような物件でも必ず買い取ってもらえるわけではない点に注意が必要です。不動産会社は買い取った物件を自社でリフォームして再販することを前提としているため、最終的に利益が出せそうにないと判断されれば、買取を断られる可能性もあります。

具体的に買取が難しくなるケースとして、まずは極端に需要が低い場所にある不動産が挙げられます。人口が極端に少ない地域や、利便性が著しく低い場所などは、たとえ綺麗に直したとしても次に住む人が見つかる保証がありません。業者が大きなリスクを負うことになるため、こうした物件は敬遠されがちです。

また、建物の老朽化があまりに激しく、リフォームが不可能なほど構造に問題を抱えている場合も同様です。不動産会社も商売として行っている以上、再販による利益を確保できなければ取引を成立させられません。どうしても再販が難しい事情がある物件に対しては、買取に至らないケースも少なくないのが実情です。

不動産買取がおすすめなケース

仲介に比べて売却価格は低くなりやすいものの、状況によっては不動産買取が適した選択肢になることもあります。どのような場面で買取を検討すべきなのか、具体的なケースを挙げて解説します。

離婚による売却

離婚にともなう持ち家の処分において、不動産買取は非常にメリットの多い選択肢です。最大の理由は、財産分与をスピーディーかつ確実に進められる点にあります。

離婚協議で家を現金化して分けることになった場合、仲介ではいつ・いくらで売れるかがわからず、話し合いが停滞しがちです。買取であれば提示金額ですぐに取引が決まるため、具体的な分配額をもとに速やかに手続きを進められます。

また、広告活動や内覧対応が不要な点も、離婚というデリケートな状況では大きな助けとなります。周囲に売却を知られるリスクを抑えられるのはもちろん、内覧のスケジュール調整をはじめとした、夫婦間のやり取りを減らせる点は魅力です。

不動産会社との直接取引だけで完結する買取なら、相手方や第三者と関わる場面がほとんどなく、プライバシーを保ったまま淡々と手続きを進められます。精神的な負担を最小限に抑え、事務的に、かつ確実に家を処分したい状況において、非常に合理的な方法と言えるでしょう。

転勤・転職による売却

転勤や転職に伴って住み替える場合は、「〇月までに売却して引渡す」など、期限があらかじめ決まっていることが少なくありません。その点で、不動産買取はスケジュールを確実に組み立てやすい売却方法と言えます。

仲介での売却では、いつ買い手が見つかるか読みにくいため計画が立てづらい一面がありますが、買取であれば引き渡し時期を事前に調整でき、引っ越し準備の段取りを乱さずに進められます。

また、早い段階で売却金額が確定するため、二重ローンのリスクを抑えたり、新居の購入資金を確保したりしやすい点も安心材料です。さらに、期限までにできるだけ相場での売却も狙いたい場合には、買取保証が役立ちます。まずは仲介として市場価格での成約を目指し、リミットが近づいても売れない場合には、不動産会社が買い取ってくれるためです。

期限のプレッシャーに追われて値下げを重ねる必要がなく、時間を無駄にせず売却まで進められる点が大きな安心につながります。

相続した物件の売却

不動産買取は、相続で取得した不動産を処分する際にも有力な選択肢となります。相続人が複数いる場合は、家を売却して代金を分ける「換価分割」を行うことも多いですが、仲介売却では、いつ・いくらで売れるかが読みづらく、遺産分割協議が停滞してしまうケースも見られます。

その点、買取の場合は不動産会社が提示する金額で契約するため、受け取れる金額を早い段階で確定させやすい点がメリットです。金額の見通しが立てば、相続人同士での話し合いも進めやすく、協議書の作成までスムーズに終えられます。

また、相続税の納税資金を用意したい場合にも買取は適しています。相続税は原則として、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内に、現金で納めなければなりません。仲介売却で買い手探しが長引くと、資金の準備に影響が出る可能性もあります。買取であれば売却価格とスケジュールを早めに確定させやすく、余裕を持って納付計画を組み立てられます。

相続税の準備に不安のある方や、相続人間の話し合いを滞りなく進めたい方にとって、買取は非常に便利な仕組みと言えます。

参照:国税庁 相続税の申告と納税

不動産買取については、こちらの記事も参考にしてください。

不動産買取で利益を生む方法とは?後悔しない買取と仲介の選択を

大手不動産会社への仲介依頼

同じ不動産の仲介をする会社でも、大手と地元密着型の中小企業に分かれます。大手不動産会社には大手にしかない強みがある一方、デメリットがないわけではありません。まずは大手不動産会社に仲介を依頼するとどの様なメリット・デメリットがあるかを知っておきましょう。

大手不動産会社とは

大手不動産会社とは、全国的にチェーン展開やフランチャイズ展開をしているような企業が運営しているところです。店舗の外観が統一されていて、看板の表記は社名プラス○○店のように書かれていることが多いでしょう。ブランディングが確立されているためどこの街でも似たような雰囲気で、外部からも店内がよく見える造りになっています。

一度に複数のお客様も応対できるよう、横長のカウンターに複数の端末や座席が配置されていることが多いのも大手不動産会社の店舗の特徴です。イメージカラーも決まっているため、どの会社なのかが分かりやすくなっています。

大手不動産会社はテレビをつければCMが流れていて、誰もが知っている会社であることが特徴です。運営しているのはデベロッパー系やハウスメーカー系の不動産グループの流通部門であることが多く、関連会社との連携でサービスが充実しています。大手不動産会社は大手ならではの強みがありますが、必ずしもメリットばかりとはかぎりません。

大手不動産会社に仲介依頼することのメリット

強固な販売ネットワーク

大手不動産会社は全国規模で展開している分、トータルでの店舗数や社員数が多く、それだけ販売ネットワークも強いメリットがあります。店舗はそれぞれ独自に営業をしていますが、店舗間でのやり取りも行われているため、広いネットワークを通して別の地域の物件情報を得ることが可能です。

買主様を早く見つけ、不動産の売却をスムーズに行うためには、多くの方に物件の情報を知ってもらう必要があります。

不動産の売却で1社しか仲介の依頼をしない専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶ場合、不動産仲介会社は不動産ポータルサイトのレインズ(指定流通機構)への物件登録が義務づけられています。それは物件の情報を広く公開することで取引相手を探しやすくするためですが、レインズに登録したからといって必ず買主が見つかるとはかぎりません。

一方で、大手不動産会社は、社内に強固な販売ネットワークを持っています。抱えている顧客数も多いため、自社だけでも買主を見つけやすいのがメリットです。

認知度が高い

先述したように、大手不動産会社は全国規模でテレビCMを流すなどの効果で、認知度が高いメリットがあります。有名タレントがCMに出演していることも多く、CMソングを聞き慣れていることもあるでしょう。CMで見たビジュアルと同じような造りの店舗を、自分の住む街で見かけたことがある方も多いはずです。

大手不動産会社は自社のホームページを充実させていたり、ポータルサイトに情報を提供していたりなど、インターネット上での宣伝も上手な特徴があります。買主様が物件探しをする際、まずはインターネットを使って情報収集するケースが増えています。

大手不動産会社はインターネットで検索すれば上位に表示されることが多いため、買主の目にとまりやすく、見込み客を多く集められるのも大きなメリットです。

多くの街に店舗を展開させ、テレビCMやインターネット上で知名度を上げることで、集客に強みを持っているのが地元密着の不動産会社には真似できない大きなメリットでしょう。なによりも大手不動産会社の名前にはブランド力があり、安心感を与えられる強みもあります。

大手不動産会社に仲介依頼することのデメリット

地域情報では地元密着型に負ける

大手不動産会社は全国型の組織として広いネットワークを持つのが強みですが、一方でその地域独特の情報までは精通していない部分もあります。もちろん、地元出身のスタッフが在籍していることもあるとは思いますが、物件のある地域に土地勘のないスタッフが担当になることもあり得るでしょう。特に頻繁に転勤があるような大手不動産会社では起こりがちです。

地元の方ならいわなくても分かっている地域特有の事情も、実際にその地域に馴染んでいないと情報として把握できない可能性もあります。A地域は治安があまりよくない、B地域は下町の雰囲気があるなど、細かい地域の情報は、やはり地元密着の不動産会社にはおよびません。

売却をスムーズに進めるためには、地域のニーズも知っておく必要があります。地域の事情に疎ければ、売却時にメリットになるポイントをうまくアピールできなかったり、相場の把握を誤ったりなど適切なフォローができずに売却できるチャンスを逃してしまうことも考えられます。

「囲い込み」をされる可能性がある

不動産会社は大手であるほど、「囲い込み」になりやすい傾向があります。囲い込みとは、仲介する不動産会社が売主様側と買主様側の両方から仲介手数料を得る「両手仲介」を狙い、売主様から売却を依頼された物件の情報を外に出さないことです。例えばレインズに登録しなかったり、意図的に情報を隠したりなど、自社のネットワークだけで買主様を探そうとします。

他社とも情報を共有していれば、自社で買いたいという方が現われなくても、他社で見つかるかも知れません。しかし、そうなれば売主様側からの仲介手数料は自社がもらえますが、買主様側からの手数料は他社が手にすることになります。これを「片手仲介」といい、不動産会社が得られる報酬が半分になってしまうため、できれば両側から仲介手数料をもらいたいと考えるものです。

ただし、良い面もあります。近隣に情報を広げずに、クローズドで売却したい場合もあるでしょう。大手の売却ネットワークであれば、アプローチできる買主様を探しやすいので、意向に沿ったサポートができるとも言えます。

両手仲介自体は違法ではなく、すべての両手仲介が囲い込みに該当するわけではありません。一方で、こうした不適切な情報制限を防ぐため、2024年6月に宅地建物取引業法施行規則が改正され、2025年1月より施行されました。この改正により、囲い込み行為が明確に行政処分の対象となったため、今後は不当に情報を隠すような悪質な事例が減少していくと見られています。

しかし、法規制が強まってもリスクがゼロになるわけではないため、大手・中小を問わず、問い合わせに対して嘘を言って情報を与えないといった不透明な対応がないか、引き続き注意深く確認することが大切です。

地元密着型不動産会社への仲介依頼

地元密着型の不動産会社には、大手不動産会社にないメリットがあります。地元密着型不動産会社についても、メリット・デメリットを把握しておきましょう。

地元密着型不動産会社とは

地元密着会社型不動産会社とは、大手不動産会社のように全国に多くの店舗を展開しているのではなく、駅前や商店街などに路面店舗を出している不動産会社を指します。いわゆる「街の不動産屋さん」といわれる存在です。

昔ながらの店構えで間口が狭く、大手不動産会社の店舗のように外から店内がよく見える造りではない店舗も多く残っています。ウインドウに売り出し中の土地や中古住宅、空室の出ているマンションやアパートなどの物件情報を貼りだしている風景を見かけたことがある方もいるでしょう。

大手不動産会社では会社で共通の制服やスーツを着用し、ネームプレートをつけた若いスタッフが働いている様子がよく見られます。一方で、地域密着会社型不動産会社ではベテラン社員や年配の経営者が出てきてくれることも珍しくありません。ただし、街中で見かける不動産会社には、会社自体は小さくても大手不動産会社のフランチャイズに加盟している場合もあります。

地元密着型不動産会社に仲介依頼することのメリット

地域特性に精通している

大手不動産会社とは逆に、地元密着型不動産会社はその地域ならではの特性に精通しているのが大きなメリットです。地元密着型不動産会社が営業の範囲としている地域は限定的で、大手に比べると扱っている物件数も少ないでしょう。

しかし、物件や地域の情報に関してはどこよりも詳しく把握している可能性があります。地域のコミュニティに溶け込み、地元に強力な人脈を持っている地元密着型不動産会社も珍しくありません。

一般的な物件情報には掲載されていないような各地域の物件に付帯される設備の詳細、賃貸アパート・マンションではすでに入居されている方たちがどのような雰囲気なのか、何を重視してお部屋探しをしているのかまで、把握していることもあります。

近隣住民の様子や土地柄などを把握していることも珍しくなく、物件を探している方にとっては、実際に住みはじめてからの生活をイメージしやすい情報も提供してもらえるでしょう。売主や貸主にとっても、相性のよさそうな買主や借主を探してもらえる可能性があるなど、さまざまなメリットがあります。

親身に相談に乗ってもらえる

接客がマニュアル化されている大手不動産会社では、接客が画一的な動きになることがあります。一方で、地元密着型不動産会社ではマニュアルに沿った対応だけをするわけでないため、接客は店舗や担当によってさまざまです。

ただ、経験豊富なベテランスタッフが在籍している店舗も多く、コツコツ積み重ねてきた実績があります。長年支持を受けて営業を続けていられるのは地域で評判がよく、信頼されている証です。お客様の相談にも、親身になって対応してくれる可能性が高いでしょう。

地元の有力者や他業種からの信頼も厚く、大手にはない地元ならではの独自ルートを持っていることも少なくありません。そのため、地元を知り尽くした地元密着会社型不動産会社ならではの強みを活かした柔軟な対応も可能です。

地域の状況を踏まえつつ、売主の事情に合わせ、プロ目線でアドバイスを行ってくれます。地元を知り尽くした地元密着型不動産会社ならではの強みを活かし、大手より細かいサポートをしてもらえる可能性が高いのもメリットです。

地元密着型不動産会社に仲介依頼することのデメリット

不得意な分野だと販売力が弱い

経験豊富なプロであったとしても得意・不得意はあり、オールラウンドとはかぎりません。不動産会社によって、メインとしている分野が違うことがあります。例えば、業務としては土地や中古住宅の売買と、賃貸アパート・マンションの客付けの両方を扱っていたとしても、実は売買にあまり力を入れていないこともあります。

逆に特定の住宅地にある中古物件の売買をメインとしつつ、賃貸にも対応するというスタンスのところもあり得ます。郊外にある古民家の売買に特化しているところもあるなど、同じ不動産会社といっても得意分野はさまざまです。

また、地元密着型不動産会社は自社がカバーしている地域には強くても、少し外れた地域の事情や物件にはあまり詳しくないかもしれません。自分が売却したい不動産にマッチすれば強い味方になってもらえるはずですが、不得意な分野だと販売力は弱くなります。ニーズに合っている不動産会社かどうか、十分なサポートを得られるかどうかなどを見極めることが大事です。

認知度が低い

地元密着型不動産会社は、大手不動産会社のように派手な宣伝をあまりしていません。もちろん、小規模な不動産会社でも自社のホームページを運営していたり、営業している地域内ではチラシ広告を出していたりなど、地元ではある程度の知名度はあるでしょう。

しかし、大手に比べると認知度は低いため、買主の受ける印象は違ってきます。営業している地域以外ではほとんど知られていないこともあり得ます。

居住地からは離れた遠方の不動産を売却したいと考えたとき、地元に強い不動産会社に依頼をしたいと思うこともあるはずです。ただ、実績はあったとしても、認知度が低ければ依頼するのが適切なのかどうか判断しかねるかもしれません。規模が小さい地方の不動産会社だからといって大手不動産会社に劣るとはかぎりませんが、安心感ではやはり大手に負けてしまいます。

不動産仲介会社を選ぶときのポイント

大手か地元密着型かにかかわらず、不動産仲介会社を選ぶ際は、注意しておきたいポイントがあります。特に以下の3点に気をつけてみてください。

・収益物件の売却については、以下の関連記事を参照。

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物件から遠すぎる会社は避ける

売却を依頼する不動産仲介会社を選ぶ際、物件から物理的に遠い会社は避けたほうが賢明です。実際に不動産を売却することになれば、現地の状態を確認する必要があります。大手不動産会社ならば近くの支店が対応してくれるかもしれませんが、なければたとえ遠方であっても担当者は現地に赴かなければなりません。

近くの物件ならスムーズに販売活動に入れますが、遠方にある物件では現場に行くこと自体が一大事です。距離によっては交通費がかさむため、モチベーションが上がらないことも考えられます。

売主様側にとっても、不動産仲介会社とのやり取りを直接行うのが難しく、契約時や引渡し時に出向くのも大変です。現在はオンラインで打ち合わせしたり、売買契約書を郵送でやり取りしたりなど、遠方でも方法はあります。

しかし、オンラインの画面では、十分担当者の雰囲気を感じ取れない可能性もあるでしょう。手続きに手間や時間を要することも考えられるため、売却に強いところであっても、できれば遠すぎる会社は避けたほうがいいでしょう。

行政処分情報や免許番号をチェックする

不動産仲介会社がどのような会社なのか、行政処分情報や免許番号である程度のチェックは可能です。国土交通省が運営している「ネガティブ情報等検索サイト」では、事業者名や期間、処分の種類などを入力すると、過去に行政処分を受けていれば検索で処分歴などの情報が確認できます。行政処分を受けているからといって、すべてが悪質な会社だとはかぎりません。

ただ、複数の不動産仲介会社を比較して選ぶ際は、比較するための材料にはなるでしょう。

また、宅建業免許を受けると割り振られる免許番号には、カッコで囲まれた数字が書かれています。この数字は5年ごとに行われる宅建業取引免許の更新回数を示しているため、業歴の長さが分かります。

ちなみに免許の種類は都道府県知事免許と国土交通大臣免許があり、1つの県内のみに店舗がある場合は都道府県知事免許、2つ以上の都道府県にまたがっていれば国土交通大臣免許です。都道府県知事免許から国土交通大臣免許に変更した場合や、その逆の手続きをした場合、免許番号の更新回数は1に戻ってしまうため、その点は注意してください。

インターネット広告が充実している

インターネット広告は、売却活動の成果を左右する重要なポイントです。現在は多くの人が住まい探しにインターネットを利用しているため、どれだけ多くの人の目に触れるかが、成約までのスピードにも影響します。

仲介会社を選ぶ際は、自社サイトだけでなく、住宅情報サイト(SUUMO・HOME‘S・at-home)にも幅広く掲載しているかを確認してみてください。掲載先が多いほど、物件に関心を持つ人と出会える機会も増えます。

また、広告の見せ方にも注目したいところです。明るく印象の良い写真に加え、動画や360度ビュー、バーチャル内見などを導入している会社もあります。こうしたツールがあれば、現地に行く前から室内の雰囲気を把握しやすくなり、購入を前向きに検討している人からの問い合わせにつながりやすくなります。

デジタルツールをどの程度活用しているかは、その会社が売却活動にどれだけ力を入れているかを判断する材料にもなるため、意識してチェックしましょう。

査定の根拠を説明できる

査定額がどのような根拠にもとづいて算出されているのかを説明してもらえるかどうかも、大切な判断基準です。査定額はあくまで「売れそうな価格の目安」であり、必ずその価格で売却できるというものではないためです。

信頼できる仲介会社であれば、周辺の取引事例や市場動向など、客観的なデータにもとづいて査定内容を説明してくれます。立地・専有面積・築年数といった条件が近い物件を比較対象として示してくれるかどうかは重要なポイントです。根拠が明確であれば、どの程度の価格帯を想定すべきかもイメージしやすくなります。

一方で、根拠の説明がないまま高値だけを強調する会社には注意が必要です。相場から離れた査定で専任媒介契約を取り、売れない時期が続いたあとで大幅な値下げを求められるケースも考えられます。査定額そのものだけでなく、「どういう理由でその金額になったのか」を必ず確認し、データや根拠に基づいて説明してくれる会社を選びましょう。

決め手は担当者の質

不動産の売却は、結局人間が行うものです。どれだけ立派な業績を上げている会社であっても、最後の決め手は担当者の質になります。担当者がどう対応してくれるのか、以下のようなポイントを気にしながらチェックしてみてください。

まずは、電話やメールへのレスポンスが早いかどうかです。問い合わせに対してレスポンスが遅いと、待たされる側は不安になったり、落ち着かなかったりするでしょう。気になることや不安に思うことがある場合、すぐに対応してもらえることで安心感もあります。

担当者が宅地建物取引士の資格を有しているかどうかもポイントのひとつです。営業するうえで資格は必須ではありませんが、不動産売買における専門的な知識を持っていることは分かります。

売主の意見や質問をきちんと聞いてくれるのか、理解して寄り添おうとしてくれる姿勢があるのかも大事です。安心して販売活動を任せるためには、売却に向けた計画や作戦をしっかり持っているのかも確認しておきたいところです。

まとめ 大手と地元密着の良さを兼ね備えた不動産会社が最適

大手不動産会社には大手なりの良さ、地元密着型不動産会社には地元の事情に詳しい強みなど、どちらにもメリットがあります。【リロの不動産】は大手と地元密着の良さを併せ持つハイブリッド型の賃貸経営が特徴になります。賃貸管理をメインの事業としているため、入居者様のニーズを把握し、地元密着でありながらグループ全体では国内主要都市で事業を展開しています。

管理オーナー様の豊富な売買ネットワークを強みに持ち、買取にも対応可能です。不動産の売却や買取を検討しているのなら、大手と地元密着の両方のメリットを合わせ持つ【リロの不動産】におまかせください。

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この記事を書いた人

秋山領祐(編集長)

秋山領祐(編集長)

【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。