原価法とは?
原価法とは、不動産鑑定評価手法の一つで、ある特定の建物をもう一度建築した場合にかかる価格(再調達価格)から、経過年数によって下がった価値の分を割り引いて、現在の試算価値を割り出す方法です。
原価法について
原価法ではまず、対象の不動産を「仮にもう一度建築・造成した場合にいくらになるか(再調達原価)」を割り出します。これに建築後の経過年数による価値の低下を割り引いて(減価修正)、現在の価値を推定します。
対象となる不動産が建物または建物と土地の場合、再調達原価の把握と減価修正を適切に行なうことができる場合に有効で、対象の不動産が土地のみの場合でも、最近造成された造成地など再調達原価を適切に求められる場合には適用できます。しかし、既成市街地などの土地は、再調達価格の把握が困難であることからこの原価法は不向きと言われています。
なお、不動産の価格を算出するために用いられる手法としては、この「原価法」以外に、「取引事例比較法」「収益還元法」という方法があります。