減損会計とは?
減損会計とは、土地や建物などの資産の収益性が低下し、投下した分の回収額が見込めなくなった時、その資産の帳簿価格に価値の下落分を反映させる会計上の処理のことです。
含み損を固定資産の帳簿価格に反映させることで、会社の財務状況を適正に表示するのが目的。上場企業や商法上の大企業で減損会計の導入が義務づけられています。
減損会計について
減損会計は、投資家や債権者、従業員といったステークホルダーに対して、企業の情報を正しく伝えることが目的です。
例えば、購入した固定資産による売上が予測通り回収できない見込みとなった場合、企業が投資金額の回収が難しいと判断していたとしても、減損処理を行わない限り損益計算書に損失が計上されません。貸借対照表には回収見込みのない固定資産が計上し続けることとなり、ステークホルダーにとって不利益が生じてしまいます。
そこで、固定資産の帳簿価額を実態に合わせて減額し、その差損を減損損失として損益計算書へ反映します。つまり減損処理をすることにより、企業の正しい経営状況が決算書類へ反映されることになるのです。
なお、減損処理の対象となるのは以下の3つです。
・有形固定資産…建物、土地、機械装置、建設仮勘定など
・無形固定資産…ソフトウェア、営業権(のれん)、商標権、借地権など
・投資その他の資産…投資用不動産など