任意償却とは?
任意償却とは、「毎年の減価償却費用の枠内(償却限度額内)であれば自由に金額を設定し、必要経費として計上できる」というものです。
任意償却について
例えば500万円の利益が出た年度において、その年の減価償却費(償却限度額)が600万円だと仮定しましょう。個人事業主だと、減価償却費600万円を当該年度の必要経費として計上しなければなりません。ところが、法人であれば600万円の範囲内で自由に設定できますので、そのまま600万円を計上することはもちろん、0円や50万円に設定して黒字決算になるように調整することも可能です。
任意償却は上場会社には認められてはおらず、あまりにも露骨に決算調整することは融資など金融機関にマイナスの影響を与える場合もあります。法人の欠損金は10年の繰越しが可能となっているため、減価償却費を使っての利益調整の必要性は低くなってきたとも言えます。