実物資産とは?
実物資産とは、形があり、それ自体に価値のあるもの(価格換算できるもの)のことを意味します。
たとえば、土地や建物といった不動産は実物資産の代表。また、金やプラチナ、銀などの貴金属、装飾品や美術工芸品、美術品の絵画、彫刻なども価値があると評価された作品は実物資産となります。
実物資産について
実物資産と対局にあるのが「金融資産」です。金融資産の特徴は、そのもの自体に価値がないということ。たとえば紙幣は、国がその価値を保証しているものの、紙に印刷されただけのものなので、物自体に価値はありません。ある日突然ただの紙切れになる可能性だってあります。
一方、土地や建物、貴金属などは、その物自体に価値があるため、価格が下がったとしても一定の水準は保ち続け、価値が突然「0」になることはありません。このように、実物資産は実物そのものが価値を持っているため、資産の保存手段として非常に有効なのです。
ただし、物自体が価値を持っているという特性から、万が一、物が消失したときはその価値も同時に失われてしまうというリスクはあります。例えば、絵画が破れたり燃えたりすると価値は消滅し、貴金属も溶けて無くなれば無価値です。その点、実物資産の中でも「不動産」は消失のリスクが少なく、価格の変動も安定していることから手堅い資産として考えることができるでしょう。