管理物件とは? 賃貸収益を守る管理会社の業務内容と失敗しない選び方
2026.08.23
インターネットなどで賃貸物件をチェックする際、「管理物件」という言葉を見かけることがあるのではないでしょうか。賃貸経営を行うにあたって、物件の管理は重要なポイントです。そのため、管理物件とは具体的にどういう意味なのか、知っておく必要があります。
この記事では管理物件の定義から賃貸管理会社の業務内容、管理委託のメリット・デメリットを詳しく解説します。信頼できる賃貸管理会社の選び方まで解説しますので、賃貸経営の参考にしてください。
▼この記事の内容
・管理物件とは、賃貸管理会社に管理業務を委託している賃貸不動産を指す。一般物件とは、オーナー様自身がすべての管理業務を担う自主管理物件を指す。
・自主管理が向いているオーナー様は、所有戸数が少ない、物件が自宅の近くにある、不動産管理の経験が豊富という点が挙げられる。
・管理委託が向いているオーナー様は、本業が忙しい、複数物件を所有している、遠方の物件を所有している、長期的な資産形成を重視しているという点が挙げられる。
・サブリースが向いているオーナー様は、空室リスク・家賃滞納リスクを最小限にしたい、管理に手間をかけられない、長期保有を前提としているという点が挙げられる。
・管理物件を所有するオーナー様のメリットは、賃貸経営の手間を削減できる、入居者対応を任せられる、空室対策のノウハウを活用できる、建物の資産価値維持につながる、遠方の物件でも安定した運営が可能になるという点。
・管理物件を管理会社へ委託するデメリットは、管理委託費が発生する、賃貸管理会社によってサービス品質に差がある、管理方針の共有が必要になるという点。
管理物件とは
オーナー様が所有している物件の管理を検討する際、「管理物件」とは何かを正確に理解することが、管理形態の選択を考えるうえでの出発点となります。まずは管理物件の定義から、管理委託と自主管理の違いまでを順に確認していきましょう。
管理物件の定義
管理物件とは、賃貸管理会社が物件の管理業務を受託している賃貸不動産を指します。アパートや一棟マンション、区分所有マンション、戸建て賃貸などの賃貸不動産を運営していくためには、適切な管理体制が欠かせません。
物件管理とは、オーナー様が所有する収益物件の管理業務全般を指します。管理業務はハード面での管理を表す建物管理と、ソフト面での管理を表す入居者管理の2つに大きく分けられます。建物管理の業務の一つは、日常的な建物や設備の維持管理です。加えて将来的な大規模修繕を見据え、計画立案や提案などの準備も行います。
一方、入居者管理は入居者募集から家賃の回収、クレーム対応など、入居者様に関わる業務です。管理物件は賃貸管理会社が入居者管理や建物管理などの管理業務を行っている状態の物件であり、自社管理物件ともいわれます。
管理物件と一般物件との違い
「一般物件」とは、オーナー様が自分ですべての管理業務を担っている物件です。自主管理物件とも呼ばれ、管理物件の対義として位置づけられています。自主管理ではオーナー様が自ら管理業務を担うため、経営に自由度があるのはメリットです。
オーナー様が自主管理すれば、管理を委託する際に賃貸管理会社へ支払う管理委託費がかからないため、その分管理コストが安くなることになります。建物の修繕で協力を仰げる会社と連携できる体制があるのであれば、修理対応の手配も問題なくできるでしょう。
入居者様との信頼関係が築けていれば、トラブル対応も迅速に行える可能性もあります。ただし、トラブル対応などの実務で適切な対応を行えないと、クレームに発展することも考えられます。また、空室対策がうまくいかなければ、経営的な損失を招きかねません。
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自主管理・管理委託・サブリースのどれを選ぶべきか

管理形態の選択は、オーナー様の状況や物件の特性によって異なります。自主管理または管理委託、さらにサブリースという管理形態それぞれに向いているケースを整理することで、自分に合った選択をしやすくなります。
自主管理が向いているオーナー様

自主管理は、管理業務を自分で完結させられる環境が整っているオーナー様に向いています。具体的には「所有戸数が少ない」「物件に近い」「不動産管理の経験が豊富」という3点です。当てはまる場合は、現実的な選択肢となります。以下で、3つのポイントを詳しくみていきましょう。
所有戸数が少ない
同じ賃貸物件を所有しているといっても、一棟で100戸ある大規模マンションを所有しているケースがあれば、一棟が数戸や10数戸の小規模なアパートを複数所有しているケースもあります。また、戸建て賃貸住宅を数棟所有しているという場合もあるでしょう。
所有物件が1~2棟などの少数であれば、自主管理が向いています。管理すべき戸数が少なければ、入居者様への対応や建物点検も、オーナー様が自分で把握・対処することが可能です。戸数が少なければ管理業務の量も限られるため、委託費用をかけずに対応できる余地があります。
所有している戸数とオーナー様が自分で手をかけられる業務量を考慮に入れ、自主管理できるかどうか検討してみるといいでしょう。
物件が自宅の近くにある
自主管理を行う際、物件が近くにあるかどうかも重要なポイントです。物件が自宅または勤務先の近くにあれば、現地への移動負担が少ないため、緊急時でも迅速に対応しやすいでしょう。建物を日常的に清掃するために出かけるのも、遠方であれば負担が大きくなります。
逆に物件が近くにあれば距離的な制約が小さい分、自主管理のハードルは下がります。もし、遠くにある物件まで出向いて対処しなければならない状況が生じた際、すぐに駆けつけられなければトラブルの早急な解決には至りません。
例えば、共用部分の電球が切れているという知らせを受けた場合、近くであればすぐにオーナー様が自分で取り替えられます。しかし、遠ければすぐに対処できないため、暗いままの状態が長引くのは避けられません。それでは足元が見づらくなるうえ、入居者様に対して精神的な負担をかけることにもなります。
不動産管理の経験が豊富
これまでに不動産管理の実務経験があるオーナー様については、法的な知識や入居者対応、建物管理のノウハウをすでに持っています。専門家に頼らなくても適切な判断ができるのであれば、管理委託費用などのコストをかけずに賃貸不動産の運営が可能です。
オーナー様が自分ですべてを対応できるようなら、入居者募集から契約までの手続きもスピーディーに進められます。設備に不具合が生じた際の修理や、原状回復工事を依頼する会社の選定もオーナー様の判断で行えるなど、自主管理のメリットを活かしやすいでしょう。
もともと不動産管理の経験があるオーナー様が自主管理を行うことによって、さらに知識を身につけ、経験を積めるのも自主管理のメリットです。
管理委託が向いているオーナー様
「本業が忙しい」「複数物件を所有している」「遠方に物件がある」など、自主管理が難しいオーナー様には管理委託が適しています。このような状況に当てはまる場合は、専門会社への委託を検討する価値があります。それぞれ、詳しくみていきましょう。
本業が忙しい
賃貸経営とは別に本業を持っているオーナー様の場合、日中の問い合わせ対応や緊急時の現地確認が難しい状況も多いのではないでしょうか。専門の賃貸管理会社に管理業務を一括して委託できる体制が整っていれば、大きな安心感につながります。
実際に本業に従事しながら、管理業務を兼業するのは簡単ではありません。例えば、入居募集業務において、内見希望の日程を調整するのも難しい可能性があります。退去にともなう敷金返金の手続きなどのように、銀行が開いている平日の昼間に行わなければならない業務も少なくありません。
トラブルはいつ発生するのか予測することも難しく、本業の手を止めて連絡をとるのが難しいケースもあり得ます。賃貸経営に割ける時間が少ないほど、管理委託の効果を実感しやすいでしょう。
複数物件を所有している
所有物件が増えるほど、当然ながら対応すべき業務が増えるのは避けられません。入居者管理や建物点検の対応件数も所有物件の数に比例して増加するため、所有している物件が多いほど、手が回らなくなる可能性があります。今後も物件を増やしたいと考えているオーナー様も該当します。
建物管理・入居者管理ともに適切な対応ができなければ、入居者満足度の低下を招く懸念もあります。日常の清掃が十分できていない状態が継続すれば、住居としての環境も悪化するでしょう。入居を希望する内見者が訪れたとしても選択肢から外れ、契約にまで至らないかもしれません。
もちろん、物件の規模や所有している棟数によって自主管理が可能かどうかは違ってきます。ただ、賃貸管理会社に業務を委託することで、複数の物件を均一な品質で効率よく管理できる体制を整えられるのは管理委託のメリットです。
遠方の物件を所有している
物件の所在地からオーナー様が離れている場合も、現地への移動コストや緊急時の対応が現実的に難しくなります。賃貸経営自体は、遠方にある物件が対象でも可能です。しかし、現地の状況を確認する必要がある業務では、遠方から対応するのは簡単ではありません。
賃貸管理会社に委託すれば現地対応をすべて任せることができるため、安心して経営を続けられます。信頼できる賃貸管理会社に業務を委託すれば、賃貸管理会社からの報告や提案を受けて、どう対応するのか判断するだけです。
直接現地に出向いて管理業務を行うのに比べれば、手間も移動費用もかかりません。自分で管理をしなくてすむのであれば、経営する賃貸不動産を決める際も、遠方の物件も含めた広い選択肢から選べます。
長期的な資産形成を重視している

賃貸経営では物件の資産価値を保ち、ときには向上まで視野に入れた管理体制を整えることも重要です。特に長期的な資産形成を重視している場合は、資産価値の維持や向上を見据えた賃貸経営が欠かせません。また、資産を拡大させるためには、管理物件を増やす必要も出てきます。
建物は時間の経過とともに不具合や劣化が出てくるのは避けられませんが、適切な時期に適切な対応によって資産価値を維持できます。そのため、建物の状態を継続的に把握し、適切な修繕を行う対応が必要です。
時代の変化や入居者ニーズを満たすために、リノベーションを実施したほうが経営にとってプラスに働くこともあります。しかし、そうした判断は賃貸管理の経験や専門的な知識がなければ難しいでしょう。専門の賃貸管理会社と連携することで、長期的な資産形成を支える管理体制が整いやすくなります。
サブリースが向いているオーナー様
サブリースは賃貸管理会社がオーナー様から物件を一括借上し、入居者様に転貸するスキームです。ただし、サブリースはメリットも大きい一方、デメリットもあるため、向いている方と向いていない方がいます。サブリースが向いている条件について、詳しく見ていきましょう。
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空室リスク・家賃滞納リスクを最小限にしたい
サブリースを選択するメリットの一つが、不動産投資で最大のリスクともいえる空室リスクを低減できることです。賃貸不動産では入居者様の退去、入れ替わりは避けられません。たとえ空室が発生したとしても、すぐに新たな入居者様が決まれば、それほど収益の面でダメージは負わないかもしれません。
しかし、長期間空室のままで埋まらなければ、その期間は家賃収入が途絶えることになります。それでも物件の維持費はかかってくるため、オーナー様のキャッシュフローに影響が出ます。
空室が発生していなくても、家賃滞納があれば同様の損失が生じます。サブリースの場合は空室や家賃滞納が出ても、オーナー様には契約条件にもとづき一定の金額が支払われるため、空室リスクや家賃滞納リスクを最小限に抑えたい方に向いています。
ただし、サブリース契約では、サブリース会社(賃貸管理会社)から賃料減額請求が提起されることがあります。また、契約内容によっては、オーナー様から契約解除が事実上できないケースもあるため、契約時に詳細を確認するようにします。
管理に手間をかけられない
一般的な管理委託でも、入居者管理や建物管理などの管理業務を賃貸管理会社に代行してもらえます。サブリースにすれば、さらに事務作業を省力化できるのが特徴です。
例えば、賃貸管理会社との間で一般的な管理委託の契約を結んでいても、賃貸借契約はオーナー様と入居者様の間で取り交わされます。所有者はあくまでもオーナー様であり、管理業務は業務委託契約にもとづいて任せているに過ぎないからです。
サブリース契約では、サブリース会社が入居者様との間で転貸借契約を結ぶため、契約時の手続きも一任できます。このように、サブリースは管理に時間をかけられない方に向いています。
長期保有を前提としている
サブリースのメリットは、空室や家賃滞納による収入減少のリスクを抑えながら、安定した家賃収入を確保しやすい点にあります。さらに、賃貸管理の負担を軽減できるため、老後の安定した収入源として選ばれるケースも少なくありません。
短期的な売買というよりは、長期保有を前提とした運用と相性のいい管理方法です。将来的な相続を見据えている方にとっても、安心して運用を任せやすい方法の一つといえるでしょう。
管理物件を所有するオーナー様のメリット

賃貸管理会社に物件管理を委託することで、オーナー様にはさまざまな面で負担を軽減できるメリットがあります。ここでは、物件の管理を委託することで得られる5つのメリットを挙げ、それぞれ詳しく整理していきます。
賃貸経営の手間を削減できる
賃貸管理会社に委託すれば、賃貸経営におけるオーナー様の手間を大幅に削減できるのがメリットです。賃貸管理は入居者募集や家賃収納から、日常的な建物の清掃や点検、修繕など多岐にわたります。
家賃滞納が発生した際の対応や騒音などのクレーム対応、入居者同士や近隣住民との間にトラブルが発生した際の対応には注意を要します。短時間で解決できないトラブルも多く、対応には手間もかかるでしょう。
煩雑な業務を賃貸管理会社が代行してくれれば、オーナー様の日常的な関与を大幅に減らせます。賃貸管理会社が管理を行っている物件を所有していれば、本業に従事する時間や家族と過ごす時間を確保しながら賃貸経営を続けやすくなる点は、多くのオーナー様にとって大きな利点です。
入居者対応を任せられる
アパートやマンションなどの住居では、深夜に設備トラブルが起こることもあり得ます。特に電気や水などのライフラインに関わるトラブルは、急を要する場合がほとんどです。管理物件では突発的な事態への対応を賃貸管理会社が担ってくれます。
また、入居者間の騒音問題なども、デリケートな問題です。両者の言い分を公平に聞きつつ、事態を解消できるように働きかける必要があります。こうした突発的なトラブルに素早く、かつ適切な対応ができなければ、入居者様の不信感を招きかねません。
しかし、実際にオーナー様が自分でトラブルに対応するのは簡単ではない可能性があります。管理物件であれば、オーナー様が直接対応する精神的・時間的な負担が解消され、経営判断に集中できる環境が整います。
空室対策のノウハウを活用できる
賃貸管理会社は多くの物件を扱う中で、市場知識を培っています。空室対策についても多くの知見を得ているため、家賃も適切な金額に設定できます。
空室が続くからといって、安易に家賃を引き下げればいいというわけではありません。一時的には空室が埋まったとしても、収益の減少や競合物件との価格競争激化を招く場合もあり、長期的には賃貸経営に悪影響が出る可能性もあります。
また、賃貸管理会社は、地域で仲介ネットワークを構築していることも少なくありません。賃貸管理で豊富な実績を築いている会社であれば、培った市場知識や仲介ネットワークを活かし、適切な家賃設定や効果的な広告展開も行えます。
ターゲット層の部屋探しに対応する広告・宣伝方法にも長けています。そうした専門知識を活用できることは、空室期間の長期化を防ぐうえで有効な手立てとなります。
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建物の資産価値維持につながる

賃貸経営では、建物自体の管理も重要です。定期的な点検と継続的なメンテナンスを施すことで、建物の経年劣化を最小限に抑えられます。建物の資産価値を維持しておくことは、将来的に売却を検討する際の価格にも影響します。
日常点検をこまめに行うことによって、軽微な不具合を早めに見つけることも可能です。小さな不具合でも放置しておけば、重大なトラブルや事故を招く事態に発展することも考えられます。
時間の経過とともに、建物や設備に劣化する部分が出てくるのは避けられません。しかし、適切な修繕を継続的に実施すれば建物の価値を長期間良好な環境に保ち続けられます。長期的な視点からも、賃貸管理の専門家の手による建物管理は意義のある取り組みです。
遠方の物件でも安定した運営が可能になる
管理物件であれば、物件の所在地から離れた場所に居住するオーナー様でも、賃貸管理会社が現地対応を担うことで安定した賃貸経営を続けられます。物件が離れた場所にある場合、オーナー様が物件の状態をこまめに確認できません。
遠方の物件を自主管理しようとすれば、建物の状況を的確に把握できない可能性があるのはもちろん、周辺の環境変化にも気づきにくいでしょう。しばらく現地に行かない間に新築の競合物件が建てられているなど、空室の発生につながるサインがあっても、見逃すリスクがあります。
突発的なトラブルにも、すぐには駆けつけられません。管理物件では賃貸管理会社に定期的な建物点検や緊急時の対応を任せられるため、賃貸経営を行ううえでの距離的な制約を感じにくくなります。
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管理物件を管理会社へ委託するデメリット

管理委託にはメリットが多い一方で、あらかじめ把握しておくべき注意点もあります。そのため、デメリットも正確に理解したうえで委託の是非を判断しなければなりません。長期的な経営判断において重要となる、管理委託のデメリットも押さえておきましょう。
管理委託費が発生する
賃貸管理会社へ管理業務を委託する場合、一定割合を月々の管理委託費として支払う必要があります。管理委託費の金額設定は、法律などで明確に定められているわけではありません。地域や物件の規模、提供するサービス内容によって違いがあるものの、多くは家賃収入の何%という形で計算されています。
一般的な相場は、家賃の5%程度です。仮に家賃10万円の居室が10部屋の物件の場合、1ヶ月の管理委託費は5万円(+消費税)です。
もし、オーナー様が自分で対応できる部分がある場合、その分は費用をカットしたいと考えていても、賃貸管理会社に一括で管理を委託すると、毎月決まった分の管理委託費が発生してしまいます。
賃貸管理を賃貸管理会社に委託する際は、費用の発生を踏まえたうえで、業務代行によって得られる時間的・精神的なメリットとのバランスを検討しましょう。
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賃貸管理会社によってサービス品質に差がある
賃貸管理会社によって、提供するサービス品質に差がある点もデメリットの一つです。業務内容は同じだったとしても、賃貸管理会社ごとに入居者対応の丁寧さや空室対策への積極性、修繕対応の速さなどには差があります。
入居者対応に問題があれば、入居者様に不満がたまってしまうこともあるでしょう。空室がいつまで経っても埋まらないようでは、賃貸経営の損失にもつながります。同じ管理委託手数料を設定しているからといって、受けられるサービスの質が同等とはかぎりません。
実際にどのくらい管理業務の実績があるのか、担当者が誠実に業務に向き合っているのかなどをしっかり見極めましょう。賃貸管理会社の姿勢も含めて慎重に選ぶことが重要です。
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管理方針の共有が必要になる
賃貸経営をどのように進めていくのか、基本的に賃貸管理会社はオーナー様の意向にそって業務を進めます。ただし、オーナー様の考えている方針が十分に共有されていなければ、意図とは異なる判断がなされる可能性もあります。
管理方針を共有しておくためにも、定期的な報告・連絡の仕組みを整えておくことが重要です。定期的な報告だけにとどまらず、緊急の事態が発生した際、迅速に連絡を取り合える体制を整えておく必要もあります。
オーナー様の意向に沿わない対応をされることで、賃貸管理会社との信頼関係が崩れてしまうことも考えられます。賃貸管理会社との継続的なコミュニケーションが円滑な委託関係の基本となることをふまえ、管理方針を共有しておくようにしてください。
管理委託費の相場と費用の考え方

管理委託費が具体的にどのくらいの金額になるかは、賃貸管理会社や委託する業務範囲によって異なりますが、その相場と考え方を理解しておくことが重要です。かかるコストと提供サービスとのバランスを冷静に評価したうえで、委託先を選ぶ姿勢が求められます。
管理委託費の一般的な相場
先述したように、管理委託費は一般的に月額家賃の5%程度が相場とされており、賃貸管理会社や含まれる業務の範囲によって具体的な金額は異なります。賃貸管理会社に委託できる管理業務としては、入居者募集や家賃入金のチェック、クレーム対応や退去手続き、定期清掃や建物・設備のメンテナンス等が挙げられます。
例えば、入居者募集について全面的に代行を依頼しているのなら、広告の展開から入居希望者の内見対応、契約業務までを代行してもらえるということです。
管理委託を検討する際は、単純に費用だけで判断しないようにしましょう。任せたい部分が含まれているのか、委託しなくても自分で対応できる部分があるのかを考え、どこまでの業務がカバーされているのかを契約前に確認することが大切です。
集金代行プランと総合管理プランの違い
賃貸不動産の管理委託では、家賃の収納と送金のみを代行する形態の集金代行プランも存在します。賃貸経営に関わる管理業務にすべて対応するのではなく、家賃の集金部分だけに的を絞ったプランであるため、管理委託費が低めに設定されているのが一般的です。
集金代行プランは賃貸管理会社に支払う管理委託費は安く抑えられるものの、ほかの管理業務は対応してもらえません。一方、総合管理プランは、入居者管理や建物管理などの各種対応を包括的に担ってもらえます。業務範囲が広いため、それだけ費用も高くなる傾向です。
総合管理プランは費用が高くなるものの、それだけオーナー様の負担は軽減できます。本業が忙しい方や遠方の物件を所有している方などには、向いているプランでしょう。
管理費の安さだけで選ぶべきではない理由
賃貸管理にかかる費用をできるだけ抑えたいといっても、単純に管理費の安さだけで委託する賃貸管理会社を選ぶべきではありません。なぜなら、管理委託費が低い会社は対応できる業務の範囲が限定的であったり、緊急時の対応力が十分でなかったりする場合があるからです。
費用の安さだけで選んでしまうと、対応の遅れやトラブル処理の不備によって、入居者様の不信感を招くリスクがあります。安心・安全に暮らせる住環境は入居者様にとって、住む場所を選ぶポイントになり得ます。
トラブルへの対応で不満が続くと退去する方が増え、空室が発生することも考えられるでしょう。入居者募集業務も期待できないようなら、長期的にはオーナー様の損失につながるリスクが高まります。
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賃貸管理会社の質は、オーナー様の収益と入居者様の満足度に直接影響します。十分に比較・検討なしに近所の「不動産屋さん」へ依頼するのはおすすめできません。
自分の物件の特性や経営方針に合った賃貸管理会社を選ぶためにも、押えておきたいポイントは6つです。以下の段落で解説する6つのポイントを参考に、慎重に賃貸管理会社選びをしましょう。
管理実績と管理戸数

賃貸管理会社を選ぶ際、まず確認すべきポイントの一つとして管理実績と管理戸数が挙げられます。管理実績が豊富な会社は、それだけさまざまなトラブルへの対処経験があると考えられるからです。
管理業務への対応は、個人の社員によって差があることも考えられます。しかし、会社としての経験値が高ければ、それだけノウハウが積み上げられています。組織的に動けたり、関連会社との連携がしっかり取れていたりなど、スムーズに業務を行える体制を整えている可能性が高いといえるでしょう。
管理実績や管理戸数がすべてというわけではありませんが、管理戸数や業歴を確認することで、会社としての安定性と信頼性を判断する一つの参考にできます。
入居率や空室対策力
賃貸管理会社がどの程度の入居率を維持しているかをみれば、空室対策力の指標となります。具体的な数値や実績を開示している会社は、それだけ透明性が高く、信頼性の評価につながります。
空室対策力がある賃貸管理会社かどうか、以下で挙げる4つの空室対策を中心に確認してください。まず1つは、募集力を高める施策を施せているでしょうか。入居を検討している方の目に触れやすい住宅情報サイト(SUUMO・HOME’S・at-home)に掲載されているか、公開すべき情報が掲載されているかなどを確認してみましょう。
入居者様のニーズにマッチする物件を案内するなど、契約に至る仲介対応ができているかどうかも大事です。また、入居者様の暮らしをサポートする管理対応や、建物・設備に対する工事対応が整っているかという視点でみる必要もあります。
入居者対応の体制

入居者対応の体制も、大事なチェックポイントの一つです。具体的な例として、24時間対応のコールセンターや緊急時の連絡先があるかどうかなど、夜間や休日でも対応できる体制が整っているかを確認しましょう。
水漏れなどのトラブルは、いつ発生するかわかりません。そうした緊急時の対応が遅れると入居者様の不満が高まることも考えられます。逆にトラブルやクレームに対して迅速な対応をしてくれれば、入居者様も安心して生活できます。
入居者対応の質はテナントリテンション(入居者維持)にも影響するため、対応体制の充実度は賃貸管理会社を選ぶ際の重要な選定ポイントです。これまでにどのようなトラブルが発生したか、その際どう対処したかを聞いて対応を判断するのもいいでしょう。
建物管理・修繕提案力
アパートやマンションなどの賃貸物件は、時には数十年単位で運用する実物資産です。長期間良好な状態を保つためには、建物管理がしっかり行われていなければなりません。将来的に売却を検討する際も、状態が良好な建物のほうが買い手がつきやすいでしょう。
定期点検の実施状況や修繕の手配力、リフォーム提案の実績などを確認することで、建物管理の質を見極めやすくなります。ただし、建物は日々のメンテナンスをしっかりしていても、劣化は避けられません。
外壁の塗装や屋根の防水工事、給排水設備の交換など、定期的に建物全体が対象となる大規模修繕を実施する必要があります。将来的な大規模修繕の計画立案まで対応できる会社であれば、長期的な視点でも安心感が増します。
オーナー様への報告体制
先述したように、オーナー様と賃貸管理会社の間では管理方針が共有されている必要があります。そのため、賃貸管理会社との間で定期的な収支報告や建物点検結果の共有がどのように行われるかも、事前に確認しておくことが重要です。
賃貸経営を委託しているオーナー様にとって、自分の所有している賃貸不動産がどのような状況なのかを知るすべは月次報告などに限られています。入居率が低下している、修繕費がかかりすぎているなど、報告内容によっては早めに経営判断を下すことも可能です。
しかし、報告が遅かったり、内容が不透明だったりする賃貸管理会社とのやり取りでは、適切な判断が下せません。のちのちトラブルにつながる可能性があるため、報告体制はチェックしておいてください。
投資家ネットワークの保持
投資家ネットワークを保持している賃貸管理会社は、売却という出口戦略で有利となります。不動産投資では売却してはじめて投資結果が確定することもあり、購入時から売却するときのことも想定しておくことが重要です。収益物件の場合は次の買主も投資家であるため、実需物件とは異なるアプローチが必要になります。
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まとめ

ここまで管理物件の定義から賃貸管理会社に依頼できる業務内容、管理委託のメリット・デメリット、賃貸管理会社の選び方まで一通り確認してきました。賃貸経営を長期にわたって安定させるためには、自分が所有する物件の状況に合った管理形態を選び、かつ信頼できる賃貸管理会社と連携することが重要です。
【リロの不動産】は賃貸経営に関わるお困りごとに対し、蓄積されたデータをもとに解決に導きます。賃貸不動産の空室対策からリフォームやリノベーション、大規模修繕まで見据えた工事対応、資産活用まで、さまざまなサービスを展開している【リロの不動産】にご相談ください。
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この記事を書いた人
秋山領祐(編集長)
秋山領祐(編集長)
【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。
