不動産投資はやめとけ?やめた方がいい人・失敗例と後悔しない7つのステップ
2026.10.25
SNSや動画で「不動産投資はやめとけ」という言葉を目にして、不安になった方も多いのではないでしょうか。
賃貸経営にともなうリスクを把握したうえで、物件選定・資金計画・管理運営・出口戦略などの要点を押さえておけば、不動産投資は資産形成の有力な選択肢になり得ます。
本記事では、不動産投資の種類ごとの特徴、よくある失敗パターン、向いている人・向いていない人の違い、失敗を防ぐ対策と始め方までを解説します。
▼この記事の内容
●不動産投資が「やめとけ」と言われるのは、借入額の大きさや空室・金利上昇など、見過ごせないリスクが実際にあるから。
●区分マンション・一棟アパート・一棟マンションの違いと、不動産投資で後悔しやすい5つの失敗パターンを整理。
●不動産投資をやめた方がいい人・向いている人の特徴と、失敗を防ぐ対策、初心者向けの始め方7ステップを解説。
●すでに物件を持っていて「やめたい」と感じている方に向けて、管理の見直しで収益が改善した実例も紹介。
「不動産投資はやめとけ」は本当か?
「不動産投資はやめとけ」という意見は、半分は正しく、半分は言い過ぎです。資金計画や物件選びを誤れば大きな損失につながる一方、リスクを理解して準備すれば、長期的な資産形成に役立てられるためです。
不動産投資にはどのようなリスクがある?

投資において、リターンとリスクは表裏一体の関係にあります。株式には価格変動のリスクがあり、投資信託も元本は保証されません。預金でさえ、物価が上がれば実質的な価値は目減りします。リターンだけがあってリスクのない投資は、どこにも存在しないのです。
不動産投資にも、空室や家賃下落、修繕費の発生、金利上昇といったリスクがあります。大切なのは、リスクがあるかどうかではなく、そのリスクを理解し、自分で管理できる範囲に収められるかどうかです。リスクだけを見て「やめとけ」と決めつけるのも、リターンだけを見て「やるべき」と飛びつくのも、公平な判断とはいえません。
不動産投資の主なリスクと、それぞれのヘッジ方法は以下の記事で詳しく解説しています。
不動産投資のリスクとは? リスクを正しく認識すればヘッジはできる
インターネット・SNSでの拡散と情報の偏り

「不動産投資で大損した」「ローン地獄に陥った」といった失敗談は、インパクトが大きいため、インターネットやSNSで拡散されやすい傾向があります。一方で、淡々と賃貸経営を続けている投資家の話は、話題になりにくく発信もされにくいものです。その結果、目に入る情報がネガティブな方向に偏りやすくなります。
もちろん、発信されている失敗談の多くは実際に起こり得ることで、不安を感じるのは自然な反応です。大切なのは、その不安を「何が怖いのか」「どうすれば防げるのか」と具体的に分解することです。
目立つポジショントーク
不動産投資に関する情報は、発信者の立場によって結論が変わることがあります。例えば、不動産販売会社が「ワンルームマンション投資はやめとけ」と否定したうえで、自社が扱う別の物件や投資商品をすすめるケースがあります。
情報に触れるときは、次の2点を確認しましょう。
発信者の立場:不動産販売会社、不動産仲介会社、資産運用会社、投資家、第三者のメディアなど、誰が発信しているのか。
扱っている商品:その発信者が売っているものは何か。特定の商品をすすめる場合、その商品が売れると収益になる立場ではないか。
そのうえで、次のような一次情報で裏付けを取ることが大切です。
公的な統計:空室率や家賃相場、人口動態など、客観的なデータで市場の実態を確認する。
契約書:売買契約書や管理委託契約書で、費用負担や解約条件を確認する。
レントロール(賃貸借条件一覧表):現在の入居状況、家賃、契約期間を確認し、収益の見込みが実態に合っているかを確かめる。
ワンルーム投資に関しては、以下の記事をご参照ください。
ワンルームマンション投資のメリットとリスク!無理しない投資戦略
本当にやめた方がいいケースもある
リスクのない投資がない以上、不動産投資を見送った方がよいケースも当然あります。
例えば、生活防衛資金まで頭金に回そうとしている場合や、収支シミュレーションを自分で確認しないまま契約しようとしている場合です。営業担当者に「今だけ」「絶対に儲かる」と契約を急かされている場合も、一度立ち止まるべきでしょう。
冷静に分析・検討したうえで「買わない」と判断するのも、立派な投資判断の一つです。
なぜ「不動産投資はやめとけ」という声が多いのか
不動産投資が「やめとけ」と言われる背景には、初期費用・借入額の大きさ、空室・家賃下落、修繕費や税金、専門知識の必要性、金利や災害のリスク、悪質な会社の存在という6つの理由があります。
いずれも根拠のない不安ではなく、実際に起こり得るリスクです。ここでは、それぞれの理由を具体的に見ていきましょう。
初期費用・借入額が大きく、失敗したときの損失が大きい

株式や投資信託は数千円から始められるのに対し、不動産投資は物件そのものを購入するため、数百万円から数億円単位の資金が必要です。国民生活センターに寄せられた20歳代からの投資用マンションの相談では、平均契約購入金額が2,000万円を超えて推移し、2018年度は2,776万円でした。この資金は、金融機関からの借入でまかなうのが一般的です。
出典:国民生活センター 20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!
借入額が大きければ、判断を誤ったときの損失も比例して大きくなります。借入を活用すれば少ない自己資金で大きな資産を動かせますが、この「レバレッジ」の効果は損失側にも働きます。
物件価格のほかに、仲介手数料や登記費用、不動産取得税、ローンの事務手数料などの諸費用がかかる点も押さえておきましょう。
空室・家賃下落によって想定した収入が得られないことがある
不動産投資の収益の柱は家賃収入です。区分マンションを1戸だけ保有している場合、入居者が退去すれば家賃収入はゼロになりますが、ローン返済や管理費・修繕積立金の支払いは続きます。空室が長引けば、毎月の持ち出しが続く状態に陥りかねません。
総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は900万2千戸、空き家率は13.8%と過去最高で、そのうち賃貸用の空き家は443万6千戸にのぼります。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2050年に人口が2020年を下回る市区町村は全体の95.5%です。人口減少が進むエリアほど、空室リスクや家賃下落リスクは表面化しやすくなります。
長期空室の原因が管理体制にあった物件で、募集方法を見直して改善した事例については、以下をご参照ください。
1年以上の長期空室を2ヶ月で改善!空室対策に強い管理会社変更で収益改善
修繕費・税金など想定外の支出が発生しやすい
不動産の保有中は原則として固定資産税がかかり、自治体が都市計画税を課税する区域内の土地・家屋には都市計画税もかかります。固定資産税の標準税率は1.4%、都市計画税の税率は0.3%が上限です。さらに、経年劣化による設備の交換や外壁・屋根の修繕、入居者の退去にともなう原状回復など、まとまった支出が不定期に発生します。区分マンションであれば、管理費と修繕積立金の支払いも毎月必要です。
購入時には不動産取得税や登録免許税、売却時には譲渡所得にかかる税金も発生します。売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、税率は所得税30%・住民税9%、復興特別所得税0.63%です。
これらの支出を見落としていると、不動産経営が赤字になりかねません。
多方面の専門知識が求められる
不動産投資では、不動産の見極めだけでなく税務や法律、賃貸管理など幅広い知識が求められます。
例えば、借地借家法や宅地建物取引業法の基本、融資の仕組み、減価償却の考え方、入居者募集の方法などです。知識が不足したまま契約すると、相場より割高な物件を購入したり、不利な条件のローンを組んだりする失敗につながりやすくなります。
これから学び始める方は、以下の記事で基礎知識を押さえておくと安心です。
【必読】不動産投資の初心者向けに基礎知識を網羅!注意点も徹底解説
金利上昇・災害など自分でコントロールできないリスクがある
不動産投資では、個人では対応できないリスクがいくつかあります。
例えば、変動金利でローンを組んでいる場合、金利が上がれば返済額が増えます。金利を決めるのは日本銀行や金融機関であり、投資家個人ではコントロールできません。
地震や台風、豪雨などの自然災害も、投資家個人の努力だけでは避けられません。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で浸水や土砂災害のリスクを確認しても、不測の事態は起こり得ます。
悪質な不動産会社による強引な勧誘が報道されることがある

投資用マンションをめぐっては、強引な電話勧誘や、リスクの説明を省いて契約を急かす営業が一部の不動産会社で問題になっています。国民生活センターによると、投資用マンションに関する20歳代からの相談は、2013年度の160件から2018年度には405件と約2.5倍に増えました。
出典:国民生活センター 20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!
こうした問題が起こる背景には、買主側に不動産や融資の知識が乏しく、営業担当者から提示された収支シミュレーションの妥当性をその場で判断できないという「情報の非対称性」の問題があります。
不動産投資の種類
「不動産投資はやめとけ」と言われる理由やリスクの大きさは、投資する物件の種類によって異なります。ここでは、代表的な区分マンション投資・一棟アパート投資・一棟マンション投資の3種類について、特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
| 項目 | 区分マンション投資 | 一棟アパート投資 | 一棟マンション投資 |
| 投資規模の目安 | 比較的小さい | 中程度〜大きい | 大きい |
| 収入源 | 1戸の家賃 | 複数戸の家賃 | 多数戸の家賃 |
| 空室の影響 | 1戸なら収入がゼロになる | 複数戸で分散できる | 戸数が多く分散しやすい |
| 建物の管理・修繕 | 共用部は管理組合が管理 | オーナー自身で判断・負担 | オーナー自身で判断・負担(規模が大きい) |
| 主な注意点 | 管理費・修繕積立金の値上がり | 取得額・修繕費の負担 | 取得額・融資審査・大規模修繕の負担 |
※表は一般的な傾向を示したもので、個別の物件の条件によって異なります。
売買や購入のイメージをつかみたい方は、【リロの不動産】の改善事例も参考にしてください。
区分マンション投資
区分マンション投資とは、分譲マンションの1室を購入し、賃貸に出して家賃収入を得る投資方法です。投資用には単身者向けのワンルームや1Kが多く流通していますが、ファミリータイプの部屋を貸し出す区分マンション投資もあります。
区分マンション投資のメリット
区分マンション投資のメリットは、一棟物件に比べて購入価格を抑えやすく、初心者でも始めやすいことです。都心の駅近など、一棟物件では手が届きにくい好立地の物件も選択肢に入ります。
エントランスや廊下などの共用部分は、管理組合が管理会社に委託して維持管理するのが一般的です。室内の入居者募集や家賃の集金も賃貸管理会社に委託すれば、オーナー自身の手間は比較的少なく済みます。エリアの異なる複数の部屋を保有すれば、空室や災害のリスクを分散することも可能です。
区分マンション投資のデメリット
デメリットは、家賃収入が1戸分に限られるため、空室になると収入がゼロになることです。借入によって区分マンション投資を始めた場合、空室が発生しても毎月のローン返済は続きます。管理費・修繕積立金を加えると、毎月の手出しは大きな負担へとつながります。
管理費や修繕積立金の金額、大規模修繕の時期は管理組合で決まるため、オーナー様個人の判断では変えられません。築年数が進むと修繕積立金が値上がりすることも多く、収支を圧迫する要因になります。
マンション投資については、以下の記事も参考になります。
マンション投資を徹底解説!成功のポイントとメリット・デメリット!
一棟アパート投資

一棟アパート投資とは、アパートを建物ごと購入または建築し、各部屋を賃貸して家賃収入を得る不動産投資です。「一棟もの」と呼ばれ、木造や軽量鉄骨造の2〜3階建て程度の物件が中心です。不動産投資の中でもポピュラーな手法といえるでしょう。
一棟アパート投資のメリット
一棟アパート投資のメリットは、複数の部屋から家賃収入が入るため、1室が空室になっても収入がゼロにならないことです。収入源が分散されることで、区分マンション1戸よりも空室リスクを抑えやすくなります。
建物全体を所有するため、リフォームの内容や募集条件、管理会社の選定などをオーナー自身の判断で決められる点も魅力です。建物が古くなっても土地は残るため、建て替えや売却など出口の選択肢を持ちやすい面もあります。
一棟アパート投資の詳しい内容については、以下の記事が参考になります。
一棟アパート投資が不動産投資の成功者に選ばれる理由!判断基準を解説
一棟アパート投資のデメリット
デメリットは、区分マンションに比べて取得額が大きく、融資を受けるハードルも上がることです。住宅用の木造建物の法定耐用年数は22年と短く、築年数が経過した物件では、融資期間が短くなって毎月の返済額が大きくなることがあります。
外壁や屋根、給排水設備などの修繕費は、すべてオーナー様の負担です。修繕の計画と資金の準備をすべて自身で行わなければなりません。戸数が増えれば、入居者対応や退去時の原状回復などの手間とコストも増えていきます。
一棟マンション投資
一棟マンション投資とは、賃貸マンションを建物ごと購入し、各部屋を賃貸して家賃収入を得る投資方法です。鉄筋コンクリート造(RC造)など堅牢な構造で、資産規模も大規模になります。
一棟マンション投資のメリット
一棟マンション投資のメリットは、戸数が多いぶん、一部に空室が出ても家賃収入全体への影響を小さく抑えやすいことです。住宅用の鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は47年と長く、木造アパートに比べて長期の融資を受けやすい場合があります。
規模が大きいため、清掃や設備の保守などを一括で発注しやすく、1戸あたりの運営コストを抑えやすい点も特徴です。
資産価値が維持しやすいため、家賃収入によるインカムゲインだけでなく、物件売却時のキャピタルゲインも期待できる可能性もあります。ただし、資産価値は立地や管理状態、市況によって変わるため、キャピタルゲインを前提にした投資判断は避けましょう。
一棟マンション投資のデメリット
デメリットは、取得額が数億円規模になることも多く、融資審査が厳しくなりやすいことです。十分な自己資金や、ほかの保有資産を求められるケースもあります。
エレベーターや受水槽などの設備が多く、外壁や屋上防水といった大規模修繕には多額の費用がかかります。価格が高額なぶん、売却時に購入できる買主が限られ、希望のタイミングで売りにくい点にも注意が必要です。
一棟マンション投資の詳しい内容については、以下の記事が参考になります。
マンション一棟買いの成功ポイントと指標にする利回り!メリット・デメリットや注意点
不動産投資で失敗した5つのパターン
不動産投資で後悔する人には、共通する失敗パターンがあります。典型例を取り上げ、「なぜ失敗するのか」と「何を確認すればよいのか」をセットで解説します。
パターン1:表面利回りの高さだけで物件を選んでしまう
不動産広告に掲載される利回りの多くは、満室時の年間家賃を物件価格で割った「表面利回り」です。表面利回りには、空室による損失や管理委託費、固定資産税、修繕費といった経費が反映されていません。
例えば、価格2,000万円・満室時の年間家賃160万円の物件なら、表面利回りは8.0%です。しかし、空室・滞納による損失を5%(8万円)、年間の運営費を40万円と見込むと、手元に残る営業純収益(NOI)は112万円になります。購入時の諸費用150万円を加えた総投資額で割ると、総収益率(FCR)は約5.2%まで下がります。
物件を比較するときは、表面利回りから実質利回り、総収益率、ローン返済後のキャッシュフローまで順に確認しましょう。利回りの種類と計算方法は以下の記事で詳しく解説しています。
【徹底解説】不動産投資の利回り計算! 賃貸経営を成功に導く指標とは
パターン2:立地調査が不十分なまま契約してしまう
資料や写真だけで判断し、現地を確認せずに契約すると、周辺環境や将来の賃貸需要の問題に気づけません。
判断の精度を高めるためには、実際に現地を歩き「駅からの距離」「周辺にどのような入居者層がいるのか」「競合物件がどれくらいあるのか」「その間取りに需要があるのか」「実際に暮らしやすそうか」といった点まで確認する必要があります。
人口や世帯数の推移、周辺の再開発計画なども調べ、10年後・20年後も借り手が見込めるかという視点で判断しましょう。現地では、昼と夜の雰囲気や、周辺の賃貸物件の空室状況も確認しておくと安心です。
パターン3:フルローンで無理な借入をしてしまう
自己資金をほとんど入れず、物件価格の全額を借入でまかなう「フルローン」そのものが悪いわけではありません。問題は、借入比率が高いほど返済負担が重くなり、空室や家賃下落への耐性が低くなることです。
例えば3,000万円の物件を35年・金利2.5%で購入する場合、全額を借り入れると毎月の返済額は約10万7,000円です。2割にあたる600万円を自己資金で入れると、返済額は約8万6,000円まで下がります。月2万円強の差ですが、空室が出たときや金利が上がったときの余裕は大きく変わります。
大切なのは、「借りられる額」と「返済できる額」を区別することです。家賃収入に対する返済額の割合(返済比率)や、手元資金で何ヶ月分の返済をまかなえるかを確認し、無理のない借入額を決めましょう。
不動産投資ローンについては、以下の記事をご参照ください。
不動産投資ローンと住宅ローンの違い!審査基準や注意点を徹底解説
パターン4:管理を任せきりにして状況を把握していない
賃貸管理会社やサブリース会社にすべてを任せきりにすると、物件の状況や収支の変化に気づくのが遅れます。空室が長引いていても募集方法が見直されていなかったり、修繕費や原状回復費が相場より高く請求されていたりしても、オーナー様が把握していなければ改善できません。
管理を委託していても、入居率や成約家賃、毎月の収支、修繕の内容と費用はオーナー様自身が定期的に確認しましょう。
サブリース(一括借上)契約にも注意が必要です。サブリース会社はオーナー様から見て借主にあたるため、借地借家法第32条にもとづいて賃料の減額を求めることができます。
「家賃保証」と聞いて一定の収入が続くと考えていても、契約後に保証家賃を引き下げられ、ローン返済に収入が足りなくなるおそれがあります。一方で、オーナー様側から契約をやめたい場合は、借主であるサブリース会社が借地借家法で保護されるため、正当事由がなければ解約できず、売却や管理方法の変更が思うように進まないこともあるのです。
2020年12月に施行された賃貸住宅管理業法では、家賃減額の可能性などを契約前に書面で説明することが義務づけられましたが、契約内容を自分で確認する姿勢は欠かせません。
管理会社の変更により収支を見える化した事例も参考になります。
前管理会社の不透明な支出が気になり管理会社変更!入退去時の支出削減
パターン5:出口戦略を考えずに購入してしまう
不動産投資は購入して終わりではなく、最終的な損益は売却して初めて確定します。保有中の家賃収入が順調でも、売却価格がローン残高や売却費用を下回れば、投資全体では損失になりかねません。
収益物件の価格は、家賃収入と期待利回り(キャップレート)から逆算される「収益還元法」で決まることが多いため、家賃が下がれば売却価格も下がりやすくなります。売却時期によって、譲渡所得の税率が変わる点も加味しなければなりません。
購入する前から、5年後・10年後のローン残高と想定売却価格、売却費用、税金を複数のケースで試算しておきましょう。「売れるかどうか」ではなく、「売った後にいくら残るか」を確認することが大切です。
出口戦略については、以下の記事も参考になります。
収益物件の売却|高値売却する出口戦略の立て方と注意点を事例で解説
サラリーマンが「不動産投資のカモにされる」と言われる理由
サラリーマンの副業として不動産投資を検討すると、「カモにされるからやめとけ」という声を耳にすることがあります。もちろん、会社員だからといって必ず「カモ」になるわけではありません。
営業担当者の提案を自分で検証しないまま契約してしまうことが、本当のリスクです。ここでは、3つの背景を解説します。
安定した属性が融資審査で有利になりやすい
安定した給与収入があり、勤続年数が長い会社員や公務員は、金融機関から見て融資しやすい属性とされます。年収が高いほど多額の融資を受けやすいため、一部の不動産販売会社にとっては、営業をかけやすいターゲットになりやすいのです。
融資が通ることは、物件の収益性に問題がないことを意味しません。2018年には、シェアハウスなどの投資用不動産向け融資で、不動産会社による家賃や入居率の改ざん、預金残高などの資料の改ざんが行われていた問題が明らかになりました。
金融庁は同年10月5日、融資を行っていた金融機関に対し、新規の投資用不動産融資について6ヶ月間の業務停止命令を出しています。
「銀行が貸してくれるから大丈夫」ではなく、物件の家賃収入だけで返済と運営費をまかなえるかを自分で確認することが大切です。
「節税」「年金対策」という営業文句に弱い

「税金が戻ってくる」「年金代わりになる」といった言葉は、資産形成に関心のある会社員にとって魅力的に聞こえます。確かに、不動産所得が赤字になった場合は、給与所得などと損益通算して所得税を減らせる場合があるのは事実です。
ただし、節税で戻る税金よりも毎月の持ち出しの方が大きければ、手元の資金は減っていきます。「ローン完済後は年金代わりになる」という説明も、完済時には建物が古くなり、家賃の下落や修繕費の増加が見込まれる点を割り引いて考えなければなりません。
仕組みを十分に理解しないまま契約すると、期待したほどの効果が得られません。
不動産投資による節税については、以下の記事が参考になります。
不動産投資の節税効果とは?仕組み・向いている人・失敗事例を解説!
本業が忙しく不動産会社まかせにしがち
本業が忙しい会社員は、複数の会社を比較したり、物件を自分の目で確認したりする時間を十分に取れないことがあります。その結果、担当者の提案をそのまま受け入れてしまい、後から「もっと調べておけばよかった」と後悔するケースも少なくありません。
面倒に感じても、物件の収支や周辺の家賃相場、不動産会社の実績といった基本的な情報は、自分で調べる姿勢を持ちましょう。数千万円の借入をともなう判断を他人に委ねるリスクに比べれば、休日を1〜2日使って現地を見に行く手間は決して大きくありません。
不動産投資が資産形成の選択肢になり得る理由
ここまでリスクを中心に解説してきましたが、不動産投資にはほかの投資にはない特長もあります。具体的なメリットを、注意点とあわせて簡潔に整理します。
不動産投資のメリットとリスクについては、以下の記事も参考になります。
不動産投資のメリット・リスク10選!成功ポイントと仕組みを事例で解説
安定した家賃収入が期待できる

入居者がいる限り、毎月一定の家賃収入が得られる点は、値動きの大きい株式にはない特徴です。賃貸管理を管理会社に委託すれば、本業を続けながら比較的手間をかけずに運用を続けられます。
ただし、この「安定」は入居者が確保できていることが前提です。賃貸需要のあるエリアで、適切な家賃設定と募集活動を続けられるかどうかが、収入の安定性を左右します。
生命保険代わりになる
不動産投資ローンを組む際に団体信用生命保険(団信)に加入する場合、契約者に万が一のことがあると、保険金でローン残高が弁済されます。家族に借入のない収益物件を残せる点が、生命保険代わりと言われる理由です。
ただし、団信の加入条件や保障の範囲は、ローン商品によって異なります。健康状態によっては加入できないこともあるため、保障内容を事前に確認し、既存の生命保険とのバランスを見直しましょう。
節税・相続対策につながる場合がある
相続税の計算では、建物は固定資産税評価額をもとに評価され、賃貸していれば借家権割合などを差し引いて評価されます。土地も「貸家建付地」として評価額が下がるため、同じ金額の現金で持つよりも相続税評価額が低くなりやすいのです。
例えば、現金1億円をそのまま相続すれば評価額は1億円ですが、同じ1億円で土地5,000万円・建物5,000万円の賃貸アパートを取得した場合を考えてみましょう。土地は路線価をもとに評価されるため、自用地評価額4,000万円と仮定すると、そこからさらに貸家建付地として借地権割合60%・借家権割合30%・満室であれば18%が減額され、評価額は約3,280万円になります。建物の固定資産税評価額が3,000万円と仮定すると、そこから借家権割合30%を差し引いて約2,100万円となり、合計約5,380万円と、評価額を半分近くまで抑えられる計算です。
ただし、2026年度税制改正により、2027年1月1日以後の相続では、相続開始前5年以内に取得した貸付用不動産は原則として通常の取引価額で評価されます。取得価額をもとに計算した価額の80%で評価することも認められていますが、従来の方法に比べると評価額の引き下げ効果は小さくなります。相続税対策だけを目的に購入すると期待した効果が得られないおそれがあるため、税理士に確認したうえで判断しましょう。
インフレに強い資産である

不動産は現物資産のため、物価が上昇する局面では、家賃や物件価格も上昇することが期待されます。現金や預金だけで資産を持つ場合に比べて、インフレによる目減りへの備えになる可能性があります。
ただし、家賃や物件価格が物価と同じように上がるとは限りません。人口減少が進むエリアでは、物価が上がっても家賃が下がることもあります。一方で、修繕費や建築資材の価格はインフレの影響を受けやすいため、支出側が先に増えることも想定しておきましょう。
借入によるレバレッジ効果を活用できる

不動産投資は金融機関の融資を活用できるため、自己資金以上の規模の資産を運用できます。例えば、NOI(営業純収益)が年250万円の5,000万円の物件を現金で買えば、利回りは5.0%です。
自己資金1,000万円に4,000万円の借入(30年・金利2.5%)を組み合わせると、年間返済額は約190万円で、手残りは約60万円、自己資本利回り(CCR)は約6.0%になります。
一方で、この効果は損失側にも働く点に注意が必要です。同じ条件でNOIが10%下がると手残りは約35万円に、金利が3.5%に上がると約34万円に減り、両方が重なれば約9万円まで落ち込んでしまいます。
レバレッジの仕組みとリスクは、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
不動産投資のレバレッジ効果を事例で解説!自己資本利回りの仕組みとリスク・注意点
株式などとは異なる値動きをするため分散投資に役立つ

不動産の価格は、株価のように日々の値動きに直接連動しにくい性質があります。株式や投資信託とあわせて保有することで、資産全体の値動きを分散させる効果が期待できます。
ただし、景気が大きく悪化する局面では、不動産価格も株式と同じように下落しかねません。また、不動産は売却までに時間がかかり、すぐに現金化しにくい資産です。分散投資の一部として、無理のない割合で組み入れることが大切です。
不動産投資に向いている人・向いていない人の特徴
不動産投資は、資金力や知識だけでなく、考え方や行動のスタイルによっても向き不向きが分かれます。安定した収入があり、長期的な視点で行動し、学び続けられる人は向いている一方、短期志向の人や他人任せにしがちな人は注意が必要です。
不動産投資が向いている人
不動産投資に向いているとされる人には、資金面・考え方・行動面でいくつかの共通点があります。以下の4つの特徴に、ご自身が当てはまるかを確認してみてください。
安定した収入があり、資金計画に余力を持てる人
安定した収入があれば、融資審査で有利になりやすいだけでなく、突発的な修繕や空室にも対応しやすくなります。大切なのは、生活費の数ヶ月分にあたる生活防衛資金とは別に、投資用の余裕資金を確保できることです。
家賃収入が一時的に途絶えても、本業の収入と手元資金で返済を続けられる状態であれば、焦って不利な条件で売却するといった事態を避けられます。資金に余力を持つことは、不動産投資を無理なく続けるための土台です。
長期的な視点でコツコツと資産形成に取り組める人
不動産投資は、短期間で大きな利益を狙う投資ではありません。家賃収入を少しずつ積み上げながら、ローンの元金を減らし、長い時間をかけて資産を築いていくのが基本です。
保有中には、空室や修繕が重なって収支が悪化する年もあります。そうした時期に一喜一憂せず、10年・20年という単位で収支と資産の推移を見られる人ほど、この投資スタイルに向いています。
自分で情報収集や物件の現地調査ができる行動力のある人

物件選びの成否は、自ら現地に足を運び、情報を集める行動力に大きく左右されます。担当者の説明や資料だけに頼らず、周辺環境や建物の状態を自分の目で確認できる人は、判断の精度を高められるためです。
レントロールや修繕履歴といった資料の開示を求め、疑問点を担当者に質問できる姿勢も大切です。複数の不動産会社を比較し、提案内容の違いから物件の良し悪しを見極める力にもつながります。
不動産や税務の勉強を続けられる人
不動産投資に関わる税制や法律は、改正されることがあります。制度変更によって投資の前提が変わることもあるため、継続的な情報のアップデートが欠かせません。
不動産そのものに興味を持ち、関連する法令を学び続けられる人ほど、変化に対応しやすくなります。
不動産投資が向いていない人
一方で、不動産投資にあまり向いていないとされる人にも、共通する特徴があります。当てはまる項目が多い場合は、始める前に準備を整えるか、見送ることも検討しましょう。
短期間で大きな利益を得たいと考えている人
不動産投資の家賃収入は、短期間で大きな利益を生むものではありません。購入時には諸費用がかかり、所有期間が5年以下で売却すると譲渡所得の税率も高くなるため、短期売買で利益を出すのはハードルが高いのが実情です。
すぐに高い収益を求める人にとっては、期待とのギャップを感じやすい投資といえます。「数年で資産を倍にしたい」といった目標を持っている場合は、不動産投資以外の方法も含めて検討し直しましょう。
収入基盤が不安定な人
転職直後や収入が不安定な人は、融資審査で不利になりやすく、借入ができても返済が滞るリスクが高まります。空室や修繕が重なったときに、本業の収入で返済を補えないためです。
生活防衛資金まで頭金に回さなければ買えない状態であれば、今は見送る判断も必要です。自己資金の確保や収入の安定化を優先したうえで、改めて検討する方がよいでしょう。
物件選びやパートナー選びなどを他人任せにしてしまう人
物件選びや管理会社選びをすべて他人任せにしてしまうと、割高な物件を購入したり、収益改善の機会を逃したりするリスクが高まります。賃貸管理を委託していても、入居率や家賃、キャッシュフロー、修繕費などの数字を確認するのはオーナー様自身の役割です。
また、空室・家賃下落・金利上昇を織り込んだ悪条件のシミュレーションを見たくない人も要注意です。都合の悪い数字から目をそらさず、自分自身で一定の判断基準を持つ姿勢が求められます。
勧誘の言葉をそのまま信じてしまう人
「絶対に儲かる」「今だけの限定物件」といった営業トークを鵜呑みにしてしまうと、リスクを十分に理解しないまま契約してしまうおそれがあります。そもそも将来の利益について断定的な判断を示す勧誘は、宅地建物取引業法で禁止されています。
「毎月赤字でも節税になるから大丈夫」という説明にも注意が必要です。節税額ではなく、税引後のキャッシュフローで判断しましょう。複数の情報源を比較し、冷静に判断する姿勢が欠かせません。
どのような人が不動産投資に向いているのかを、目的や属性の面からさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
不動産投資は難しい?向いている方の目的や属性から分かる特徴とは
不動産投資の失敗を防ぐためにできる対策
ここまで紹介した失敗パターンの多くは、事前の準備で防げるものです。ここでは、5つの対策を解説します。会社選びの基準となるチェックリストもあわせて紹介します。
自分のリスク許容度を知る
不動産投資を始める前に、本業の収入や自己資金に対して、どの程度のリスクなら許容できるかを把握しておきましょう。例えば「年間の手残りがゼロになっても生活に支障はないか」「修繕で100万円の支出が発生しても手元資金で払えるか」といった形で、具体的に考えることが大切です。
あわせて、投資の目的も明確にしておきましょう。老後の収入づくりなのか、相続対策なのか、資産の分散なのかによって、選ぶべき物件や借入の仕方は変わります。リスク許容度と目的を踏まえずに投資規模を決めると、想定外の事態に対応できなくなります。
表面利回りだけでない判断基準を持つ
表面利回りには、経費や空室による損失が反映されていません。物件を比較するときは、空室損や運営費を差し引いたNOI、ローン返済後のキャッシュフロー、NOIを年間返済額で割ったDCR(債務支払い安全率)などの指標で、収益性と安全性を確認しましょう。
表面利回りだけでなく、収益指標まで落とし込んで購入を判断した事例としては、以下が参考になります。
上大岡一棟アパートの購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
立地・物件情報を自分の目でも確認する
資料や写真だけで判断せず、可能な範囲で現地に足を運び、周辺環境や建物の管理状態を確認しましょう。共用部の清掃状況や掲示板、ゴミ置き場、郵便受けの様子からは、管理の質や入居者層が見えてきます。
外壁のひび割れや雨漏りの跡、給排水設備の状態も、将来の修繕費を見積もるうえで重要な手がかりです。現地に行くのが難しい場合でも、ハザードマップや地図サービス、賃貸情報サイトなど複数の情報源から確認する姿勢が欠かせません。
無理のない資金計画を立てる
自己資金をまったく入れないフルローンは、空室や家賃下落、金利上昇の影響を受けやすくなります。一定の自己資金を入れて返済比率を抑え、突発的な修繕費にも対応できる余裕資金を確保したうえで、投資を始めることが望ましいでしょう。
購入後も、家賃収入の一部を修繕費として計画的に積み立てておくと安心です。大規模修繕の時期と費用をあらかじめ見積もり、資金が不足しないように準備しておきましょう。
8-5 信頼できる不動産会社・賃貸管理会社をパートナーに選ぶ
不動産投資の成否は、物件選定・資金計画・管理運営・出口戦略など複数の要因で決まりますが、その多くに関わるのがパートナーとなる会社です。物件を売ることだけを目的にする会社ではなく、購入後の賃貸管理や将来の売却まで一貫して相談できる会社を選ぶと、判断の軸がぶれにくくなります。
会社選びでは、以下の点をチェックしてみてください。
- 収支シミュレーションに空室・家賃下落・金利上昇の条件を入れて説明してくれるか
- 想定家賃の根拠(周辺の成約事例など)を示してくれるか
- 入居者募集の方法や掲載先を具体的に説明できるか
- 修繕費や原状回復費の内訳を事前に示し、承諾を得てから実施するか
- 収支や空室状況の報告が定期的にあるか
- 購入後の管理から売却まで相談できる体制があるか
長年任せていた管理会社を見直し、長期空室を解消した事例も参考になります。
35年間依頼してた賃貸管理会社を変更!長期空室を3ヶ月で満室に!
すでに物件を保有していて「不動産投資をやめたい」と感じている場合は、その原因が物件そのものにあるのか、募集や管理の方法にあるのかを切り分けてみましょう。「今の物件をやめるべきか」と「今の管理方法をやめるべきか」は別の問題です。
賃貸管理会社を見直すタイミングや手順は、以下の記事で解説しています。
賃貸管理会社を変更するベストなタイミングは?事例で学ぶ手順と注意点
初心者のための不動産投資の始め方・7ステップ
最後に、不動産投資の始め方を中古物件の購入を例に、7つのステップで解説します。目的の設定から、複数社の比較、現地確認、シミュレーション、金融機関選び、契約、購入後の運用まで、各段階で確認すべきポイントを押さえておきましょう。
不動産投資の始め方については、以下の記事も参考になります。ぜひご参照ください。
不動産投資家になるには何から始める?必要なステップや注意点を紹介
ステップ1:投資の目的と予算を明確にする
まずは、何のために不動産投資をするのか、どの程度の予算で始めるのかを整理します。あわせて、最悪の場合にいくらまでの損失なら許容できるかも決めておきましょう。
目的と予算、許容できる損失があいまいなままだと、担当者の提案に流されやすくなります。条件に合う物件が見つからなければ「買わない」という選択肢を持っておくことも大切です。
ステップ2:複数の不動産会社に相談・比較する

一社だけの意見を鵜呑みにせず、複数の不動産会社に相談し、提案内容を比較しましょう。同じ条件で相談しても、提示される物件や収支の見通しは会社によって異なります。
リスクまで含めて説明してくれるか、質問への回答がわかりやすいかといった対応の丁寧さも、長く付き合うパートナーを見極める材料になります。相談先の選び方は以下の記事も参考にしてください。
不動産投資は誰に相談する? 損をしないための準備と売却・相続事例から学ぶポイント
ステップ3:エリア・物件情報を収集し、現地を確認する
気になる物件が見つかったら、周辺環境や治安、人口・世帯数の推移、競合物件の状況などの情報を集めます。可能であれば現地に足を運び、建物の管理状態や周辺の雰囲気を自分の目で確かめましょう。
中古物件の場合は、レントロールで各部屋の家賃や入居時期、契約条件も確認します。入居時期が売却直前に集中していないか、家賃が相場とかけ離れていないかは要チェックです。
レントロールについては、以下の記事もご参照ください。
レントロールとは? 収益物件の購入前に必ず確認したい確認事項を解説
ステップ4:綿密な収支シミュレーションを行う
実質利回りやNOI、DCRなどの指標をもとに、毎月・毎年のキャッシュフローを具体的にシミュレーションします。不動産会社が用意した試算は、満室・家賃据え置き・金利据え置きといった楽観的な前提で作られていることもあるため、自分でも条件を変えて確認しましょう。
空室が続いた場合や家賃が下がった場合、金利が1〜2%上がった場合、大規模修繕が発生した場合など、複数の悪化シナリオを想定しておくことが大切です。どのシナリオでも手残りが大きく赤字にならないかが、判断の分かれ目になります。
ステップ5:金融機関に融資を相談する
融資は一つの金融機関に絞らず、複数の金融機関に相談して、金利や借入期間、自己資金の条件を比較しましょう。都市銀行や地方銀行、信用金庫、ノンバンクなど、金融機関によって融資の考え方は大きく異なります。
金利だけでなく、事務手数料や保証料、繰上返済の手数料なども含めたトータルのコストで判断する必要があります。変動金利か固定金利かも、金利上昇への耐性を踏まえて選びましょう。
ステップ6:売買契約書を交わす
物件と融資の条件が固まったら、宅地建物取引士から重要事項説明を受けたうえで、売買契約を結びます。重要事項説明では、物件の権利関係や法令上の制限、契約解除の条件などが説明されます。
契約内容に不明点がある場合は、署名・押印の前に必ず確認して解消しておきましょう。融資が承認されなかった場合に契約を白紙に戻せるローン特約が付いているかも、重要な確認ポイントです。
ステップ7:引き渡し後は賃貸管理会社と連携しながら運用する
物件の引き渡し後は、賃貸管理会社と密に連携しながら、入居率や成約家賃、収支を定期的に確認します。必要に応じてリフォームや募集条件の見直しを行い、長期的な運用につなげていきましょう。
運用中に「思ったほど儲からない」と感じた場合も、すぐに売却を決める必要はありません。空室・家賃・支出のどこに原因があるのかを分解し、改善できる余地があるかを確認しましょう。管理方法を見直しても収益が見込めない場合は、売却も選択肢になります。
サブリースから管理委託へ切り替えて収益を改善した事例も参考になります。
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まとめ 「やめとけ」という声だけで判断せず、自分に合う投資かを見極めよう

「不動産投資はやめとけ」と言われる背景には、借入額の大きさや空室、金利上昇といった実際のリスクがあります。ただ、その失敗の多くは、知識不足や準備不足、パートナー選びの誤りから生まれています。購入前に数字で確認し、条件に合わなければ「買わない」判断をすることが、後悔しない不動産投資の第一歩です。
すでに物件を持っていて「やめたい」と感じている場合も、まずは空室・家賃・支出・管理体制のどこに問題があるのかを確認し、改善・管理の見直し・売却の順に選択肢を比べてみてください。
物件選びや収支の確認、購入後の賃貸管理や売却まで、不安がある方は、全国で12万戸を超える賃貸住宅の管理実績を持つ【リロの不動産】にぜひご相談ください。
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この記事を書いた人
秋山領祐(編集長)
秋山領祐(編集長)
【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。
