【事例付】中古アパートを購入するときの注意点と対策を事例と一緒に徹底解説

2024.08.13

不動産投資の中でも、アパート経営は人気がある投資方法の1つです。所有している土地に新築のアパートを建てる、土地付きのアパートを購入するなどさまざまな手段がありますが、特に注目を集めているのは中古アパートの購入です。新築と比べて利回りが高く、十分な節税効果も期待できます。

本記事では、中古アパートを購入する際の注意点や対策、メリット、購入前に確認しておきたいポイントなどを解説します。あわせて中古アパートの経営で実際に発生したトラブルと改善事例をまとめました。中古アパートの購入を検討している方や、ほかの投資方法と比較したい方はぜひ参考にしてください。

目次

中古アパートを購入する際の注意点・対策

不動産投資の中でも人気がある中古アパート経営ですが、購入する物件によってはリスクが高くなる可能性があります。以下では、中古アパートを購入するときに注意したいポイントや有効な対策方法を紹介します。アパートやマンションの購入手続きの流れや投資利回りなどについては、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
アパート購入と賃貸経営の流れ! アパート経営成功のポイント【保存版】
一棟アパート投資が不動産投資の成功者に選ばれる理由!判断基準を解説
賃貸マンションの一棟買いはあり? アパート経営・区分マンション経営との徹底比較

中古アパートは修繕費がかかりやすい

維持管理の状態や築年数などにもよりますが、中古アパートは修繕費がかかりやすい傾向にあります。建物の構造や基礎部分、設備などの経年劣化は避けられず、一見すると問題がないように感じるアパートでも、実際は問題を抱えているケースが少なくありません。

外壁塗装や防水工事などの「大規模修繕」、部分的な補修を行う「小規模修繕」、空室が出たときに行う「原状回復」などを行う回数が増えて費用が膨らみ、新築・築浅アパートと比べて多くのコストがかかる可能性があります。

中古アパートの修繕対策

突然の出費で悩まないためにも、修繕費の積み立てをしっかりと行うことが大切です。オーナー様が自分で積み立ての管理をするのが難しい場合は、賃貸管理会社に家賃収入から差し引いてもらうなどのサポートを依頼するとよいでしょう。

また修繕費を削減するうえで、日々の清掃やメンテナンスを怠らないことも重要です。日頃から賃貸管理会社と連携を取り、修繕箇所を確認したうえで適切な修繕計画を立てる必要があります。適切なアパートの内装リフォームを行い改善された事例として、以下の事例をご覧ください。

【改善事例】
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中古アパートは空室率が高くなりやすい

中古アパートは、新築や築浅物件と比べると入居者様が集まりづらくなる可能性があります。特に近隣に競合物件が多い地域や、賃貸物件が密集しやすい都市部などでは空室率が高くなりやすいでしょう。近くに同等の家賃で新築の物件があったり、条件が魅力的な物件があったりすると、入居希望者様はより魅力的な物件のほうに流れてしまいがちです。

中古アパート経営を始めたものの思うように家賃収入が得られず、ローンの返済が苦しくなってしまうケースも少なくありません。

中古アパートの空室対策

中古アパートの空室対策として重要なのは、購入前にしっかりと地域の市場調査を行うことです。人口が増加している地域であれば賃貸需要が見込めますし、単身世帯が多く住んでいる地域であれば、1人暮らし用のアパートの需要があるということになります。購入した後も賃貸管理会社に任せきりにせず、入居者ニーズに合わせて改善を行いましょう。

また、状況によってはアパートの一括借上など、適切な空室対策を行う必要があります。長期空室を改善した事例として、以下も参考にしてください。

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中古アパートは家賃下落の可能性がある

中古アパートは、築年数が経過するにつれて賃料が下がる傾向にあります。空室リスクを回避するには家賃を下げるのも有効な対策方法ではありますが、その分収益性も下がってしまう点に注意が必要です。

賃料をいくらに設定するとよいかは、建物の老朽化の状態や周囲の家賃相場などによって異なります。予想に反して周囲の家賃相場が著しく低下し、空室が目立つようになったり収益が悪化したりするケースも見受けられます。「適切な家賃を設定できなければ空室が増える」「賃料を下げると収益が減る」というバランスの調整が難しく、判断に悩んでしまうオーナー様も少なくありません。

1-3-1 中古アパートの家賃下落対策

安易に家賃を下げると入居者様の質が悪化したり、訳あり物件と勘違いされたりする可能性があります。必要に応じてリフォームやリノベーションを行うなど、入居者ニーズを捉えた改善ができないかを慎重に検討することが大切です。そのうえで、周囲の家賃相場を参考に入居者様が集まりやすい適切な賃料を設定しましょう。

また中古アパートの賃料下落対策としても、一括借上は有効な対策方法です。不動産会社がアパートをまるごと借り上げてくれるため、オーナー様が家賃下落によるキャッシュフローの悪化に苦しむ必要がありません。賃料を減額することなく空室を改善した事例は以下を参考にしてください。

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中古アパートは入居者トラブルを抱えている可能性がある

中古アパートは家賃が低くなりやすく、中には入居者様同士のトラブルや家賃滞納などの問題が発生することもあります。オーナー様は対応に追われるだけでなく、アパートそのものの評判が悪くなり、収益が悪化するリスクにつながりかねません。

またマナーの悪い入居者様が1人いる影響で、周囲の部屋に住んでいる方が退去し、空室が続いてしまうケースもあります。さまざまな原因が考えられますが、「防音性が低く隣の部屋に音が伝わりやすい」など、建物の材質や構造などが影響を与えているケースもあります。

中古アパートの入居者トラブル対策

空室リスクを回避するには、入居者トラブルにしっかりと対応してくれる賃貸管理会社を選ぶことが大切です。ホームページなどで管理実績を調査し、入居者トラブルの解決に精通している賃貸管理会社に相談しましょう。また、入居者審査に力を入れたり、家賃滞納を防ぐために家賃保証会社を利用したりする方法もあります。中古アパートのトラブル解決事例については、こちらの記事をご覧ください。

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中古アパートはアパートローンの審査基準が厳しい

多くのオーナー様は、自己資金にローンの借入金を加えてアパートを購入します。中古アパートは住宅ローンが利用できず、投資用のアパートローンを組むのが一般的です。アパートローンは住宅ローンに比べて審査基準が厳しく、金利も高い傾向にあるため無理のない返済計画を立てることが大切です。

アパートローンは耐用年数内で融資期間を組むケースが多く、返済期間が短くなる傾向があります。借入額によっては月々の返済額が高額になるため、自己資金を増やしたりアパートの収益性を高めたりと対策を取る必要があります。アパートローンについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
アパートローンを上手に利用するコツと注意点|住宅ローンとの違いは?
不動産投資ローンと住宅ローンの違い!審査基準や注意点を徹底解説

中古アパートの融資対策

不動産会社が提携する金融機関を利用すると、優遇条件が適用されることがあります。オーナー様にとってよりよい条件で融資を受けられたり、審査に通りやすくなったりする可能性があるため、できるだけ多くの金融機関と提携している実績豊富な不動産会社に相談してみましょう。

不動産会社が決まったら、担当者に相談しながらローン審査に向けてしっかりと準備を進めていくことが大切です。中古アパートの融資対策事例や売買事例については、以下からご確認ください。

事例:売買事例・お客様の声

中古アパートは売却しづらい

将来アパートの売却を検討している場合、スムーズな売却が難しい可能性があります。中古アパートを購入する方の多くは投資目的であるため、実需と比べて買い手が少ないためです。

特に築年数が経過している中古アパートは買い手が付きづらく、売却に時間がかかったり希望どおりの値段で売却できない可能性があります。万が一アパート経営が赤字になっても、買い替えや売却ができず損失が膨らんでしまうかもしれません。

中古アパートの売却対策・出口戦略

中古アパートは、出口戦略をしっかり立てておくことが大切です。販売価格や広告戦略を見直したり必要に応じて大規模修繕を実施したりと、できるだけ希望条件に近い形で売却できるように、早い段階から計画を立てておきましょう。

販売活動が思うように進まない場合は仲介業者を変更したり、買取業者への売却を検討したりと、不動産会社選びを見直す必要もあります。仲介・買取どちらの方法を選ぶかによって、売却までの期間や査定金額などの条件が異なります。中古アパートの売却事例について、以下のような事例も参考にしてみてください。

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中古アパートを購入するメリット

中古アパートの購入は注意点も多い一方で、以下のようなメリットもあります。経営が軌道に乗れば多くの収益を獲得できる可能性があるため、初期費用を抑えてアパート経営を行いたい方や、節税対策を目的としている方などにとっては有力な選択肢となり得るでしょう。

中古アパートは新築と比べて安く購入できる

アパートに限らず、建物の価値は築年数の経過とともに下がる傾向があります。中古アパートは同条件の新築物件よりも安く購入できるため、初期費用を抑えられるでしょう。アパートローンの借入額は比較的少額で済み、入居者様の定着率を維持できれば短期間で完済することもできます。

借入額が膨らむリスクを減らせることから、かぎられた資本で不動産投資を始めたい方や、できるだけ早く残債をなくしたい方などに適しています。

中古アパートは高利回りを期待できる

先述のとおり、中古アパートは新築よりも安く購入できるため、その分高利回りが期待できます。利回りとは、投資額に対してどれくらいの収益があるのかを表す指標の1つです。中古アパートは「年間収入÷物件購入価格」で算出される「表面利回り」が高くなりやすく、新築と比べて2〜3%ほど異なるケースも見受けられます。

ただし、いざ購入したものの修繕費が高額で「実質利回り」で見たときに高利回りとはいえないケースも少なくありません。建物の劣化状態などから修繕費を算出し、事前におおよその収支計画を立てておくことが大切です。アパート経営における利回りの目安については、以下の記事もあわせてご覧ください。

参考記事:【総集編】アパート経営の利回りの目安は?不動産投資の指標と注意点

中古アパートは短期間でローンを返済できる

中古アパートは同条件の新築と比べて物件価格が安くなるため、その分ローンの借入額が少なくなり返済期間も比較的短めです。短期間で完済しようとすると月々の返済額が多くなる注意点もありますが、そもそも借入額が抑えめであれば、無理のない返済プランを組みやすくなるでしょう。

「借入期間を短縮したいものの、キャッシュフローがマイナスになってしまう」「高い返済額を長期間払わなければならない」といったリスクを回避しやすいことも中古アパートならではのメリットといえます。

中古アパートは資産価値が減少しづらい

中古アパートをはじめとする不動産は、そのものに価値がある「実物資産」です。実物資産は現金や株式、債券などの「金融資産」と比べるとインフラの影響を受けづらく、価値が下がりにくいといわれています。

加えて、中古アパートは新築に比べて資産価値が急に下がることがありません。新築は入居者様が入ってある程度の築年数が経つと、新築ならではの価値がなくなってしまいます。一方、中古アパートは建物や設備の老朽化が進んだり、近隣の賃料相場が変化したりといった問題が発生しないかぎりは、安定した収益を獲得しやすいでしょう。

中古アパートは高い節税効果を期待できる

減価償却とは、建物の購入費用などを数年にわたって分割で経費計上していく仕組みです。資産の種類によって減価償却する期間である「法定耐用年数」が異なり、RC造のマンションが47年であるのに対して木造アパートは22年と決められています。

木造アパートは、ほかの構造の建物よりも短期間で減価償却を行えることが特徴です。中古の木造アパートはさらに減価償却の期間が短く、例えば築10年の木造アパートは簡便法による算定で耐用年数は14年となり、減価償却を行います。期間が短くなると1年で計上できる減価償却費も多くなるため、高い節税効果が期待できるでしょう。

しかし耐用年数が一定以上経過した物件は、返済額が減価償却費を上回ってしまうことがあります。デッドクロスの状況に陥ると資金繰りが悪化しかねないため、収支シミュレーションをしっかりと行いリスクを回避することが大切です。

中古アパート投資は投資規模の拡大に有利

賃貸経営にはさまざまな方法があり、アパートやマンションなどを1棟まるごと買い取る方法のほかに、区分マンションや戸建てを賃貸経営する方法もあります。区分マンションや戸建ては1室のみから収益が発生するのに対し、1棟の中古アパートは複数の部屋から収益が発生します。入居率を維持できれば、区分マンションや戸建てに比べてまとまった収益を得やすいでしょう。

加えて中古アパート経営は、基本的に土地・建物両方の資産を所有することになります。金融機関の与信アップが期待でき、投資規模の拡大を検討している方にとっては大きなメリットとなるでしょう。

中古アパートは空室リスクを分散しやすい

区分マンション1戸や戸建ての場合、入居者募集できるのは基本的に1世帯のみです。入居者様がいれば稼働率は100%となりますが、空室になれば0%になってしまいます。入居者様が退去すると家賃収入がなくなるため、毎月のローン返済やランニングコストの支払いなどが苦しくなる可能性も少なくありません。

一方、1棟の中古アパートは複数の部屋を貸し出すことができます。いずれかの部屋が空室になってもある程度の稼働率を保てるため、空室リスクを分散しやすいでしょう。

中古アパートの賃貸経営が成功しやすい人

先述のとおり、中古アパートの賃貸経営は管理面などで注意点があるものの、リスク回避や節税面などで大きなメリットがあります。ほかの投資方法とは異なる特徴があるからこそ、「どのようなオーナー様に適しているのか」「どのような状況で効果を発揮するのか」を把握することが大切です。

以下では、中古アパートを購入してアパート経営を行うのに向いている方の特徴を紹介します。

十分な自己資金がある

中古アパート経営が適しているのは、多くの自己資金がある方です。年収が高く、自己資金がある方ほど高い節税効果が期待できます。また、アパートローンは審査が厳しく、ある程度の自己資金がないと審査を通過できないことも考えられます。

現金や預貯金、投資信託、株式などの金融資産が多い方ほどアパートローンの審査を有利に進められるでしょう。審査に有利な条件として、年収1,000万円以上、金融資産3,000万以上を目安にするとよいでしょう。

もちろん、上記の自己資金の目安よりも低いからといって、融資が受けられないわけではありません。アパート経営の資金繰りについては以下の記事も参考にしてください。

【参考記事】
アパート経営に必要な自己資金はいくら? 成功に導く出口戦略と資金計画
不動産投資ローンなしで賃貸経営?現金購入と比べるメリットと判断基準

資産形成を早く行いたい

投資規模を拡大してスムーズに資産形成を行いたい方も、中古アパート経営に適しています。中古物件にかぎったことではありませんが、1棟アパートの経営は土地・建物の両方を保有するのが一般的です。多くの資産を保有していると金融機関の信用が上がるため、融資を受けやすくなるでしょう。

自己資金に融資を加えて元手を増やすと、投資のレバレッジ効果を高めることができます。その分リスクも増えるものの、アパートの入居率が上がればまとまった収入を得られる可能性も少なくありません。2棟目・3棟目のアパート購入を検討している方や、できるだけ早く収益を上げたい方などは、中古アパート経営で多くのメリットを享受できるでしょう。

中古アパート経営の改善事例

中古アパート経営ではさまざまなトラブルが発生する可能性があります。あらかじめ事例や対策方法を知り、いざというときに備えておくことが大切です。以下では、中古アパートの賃貸経営で実際に発生したトラブルの内容と改善事例を紹介します。

想定外の改修工事に対応したアパートの改善事例

東京都にある築46年の中古アパートを経営するオーナー様のトラブル改善事例です。部屋でボヤが発生し、大掛かりな改修工事が必要となってしまいました。入居者様も退去し対応に悩んでいるとの相談を受け、現地点検や保険会社への交渉を行いました。大掛かりな工事となったもののオーナー様の費用負担は25万円ほどですみ、次の入居者様を迎え入れやすい間取りも実現できています。

事例:入居者様がお料理中にボヤ発生!保険会社・工事・集客対応をサポート

アパートの賃貸管理会社変更による空室改善事例

福岡県で築21年の1棟アパートを経営するオーナー様は、1年続く空室で悩んでいたそうです。これまで依頼していた賃貸管理会社からは改善の提案がなく、空室対策に強いところへの変更を検討していました。賃料相場の調査や条件・設備の見直しなどを行ったところ、問い合わせが増加し、同時にガス会社を切り替えたことで経費も削減でき、無事に満室で稼働中です。

事例:1年以上の長期空室を解消し経費削減する提案力と仲介力で満室経営!

アパートの入居者トラブルの改善事例

神奈川県にある築29年の木造アパートでの改善事例です。入居者様が許可なく同居を始めてしまい、オーナー様は騒音や近隣からの苦情などで悩んでいました。相談を受けたサポートチームは不法行為に関する確認を行い、訪問や手紙などで交渉を行いました。

近隣の方々にも進捗を報告しながら少しでもご安心いただけるような対応を心がけたところ、最終的には入居者様から退去の申し出があり、トラブルの解決に至っています。

事例:勝手に同棲をはじめたカップルを…。真摯に対応する入居者管理で改善

中古アパートを購入する前に確認しておきたい5つのポイント

中古アパートでの賃貸経営を成功させるためには、購入前に以下のポイントを押さえておくことが大切です。特に物件の管理は賃貸管理会社に任せることが多いため、「どのような会社を選ぶか」「賃貸管理会社との相性はよいか」などによって経営のしやすさが大きく異なる点に注意しましょう。

中古アパートを購入して賃貸経営を行う目的を明確にする

物件の購入前に「なぜ中古アパートで賃貸経営を行う必要があるのか」という目的を明確にしましょう。例えば「節税対策のために賃貸物件を所有したい」「できるだけ借入額の少ない投資がしたい」など、アパート経営を検討するオーナー様の事情はさまざまなものがあります。

中古アパートを購入するために多くの物件を見ていると、当初の目的を忘れてしまい、適切な物件選びができなくなってしまうケースも少なくありません。物件選びはアパート経営の成功に影響を与える重要な役割があるため、賃貸経営を行う目的をもとに、物件選びの軸を決めておきましょう。不動産投資の注意点については、あわせて以下の記事も参考にしてください。

参考記事:失敗しない不動産投資の秘訣とは?メリットとリスクを徹底検証!

余裕のある資金計画を立てる

賃貸経営では、余裕を持って資金計画を立てておくことが重要です。特に中古アパートは新築に比べてリスクやトラブルが発生する可能性が高いため、予想外の事態に備えて自己資金をしっかりと確保しておきましょう。むやみにローンの返済期間を短くしたり、月々の負担額を増やしすぎたりすると、突然のトラブルに対応できない可能性もあります。

早くローンを完済することにこだわりすぎず、無理のない資金計画を立てることが大切です。不動産投資の損益分岐点に関する考え方は、以下の記事をご覧ください。

参考記事:【保存版】不動産投資の損益分岐点で着目するポイントは運用と売却!

中古アパートの維持管理状況を把握する

中古アパートは、築年数や管理状態によって購入後にかかる修繕費の額が異なります。維持管理状況を確認せずに購入してしまうと、建物の劣化や設備の不備などが後から発覚し、予想以上の費用がかかってしまう可能性があります。購入後に外装が劣化していることが分かり、屋根や外壁の大規模修繕を実施しなければならないケースもあるでしょう。

購入前は必ず管理状況を確認し、「定期的に修繕が行われており、管理が行き届いているか」「すぐに必要な修繕箇所はないか」などを確認しましょう。

中古アパートの入居者情報を確認する

購入を検討する中古アパートの入居者情報は、分かる範囲で細かく把握しておきましょう。「どのような属性の方が住んでいるのか」「家賃滞納歴はないか」「各入居者様の入居期間はどれくらいか」などを確認することで、発生する可能性がある入居者トラブルを予想できます。

事前に情報を集めておくと購入後すぐに対策を講じられ、リスクを最小限に抑えられるでしょう。購入後は日頃から賃貸管理会社と密に連携を取り、トラブルが発生したときに相談しやすい関係性を築くことが大切です。

適切な賃貸管理会社を選ぶ

アパートの購入後は、維持管理を賃貸管理会社に依頼するケースが多い傾向にあります。中古アパートの場合は、元々管理を任されていた賃貸管理会社がそのまま引き継ぐケースもあり、基本的にはオーナー様が新規で依頼する賃貸管理会社を探さなくてもよい状態です。

しかし、中には管理契約の内容に問題があったり、希望するサービスを受けられなかったりするケースも見受けられます。賃貸管理会社によってアパート経営の成功は大きく変わるため、管理を任せられる会社かどうかをしっかりと見極めることが大切です。管理実績やコミュニケーションの取りやすさなども確認し、必要があれば変更を検討しましょう。

まとめ 中古アパートを購入する際は注意点ごとに有効な対策を取ろう

中古アパートの購入はメリットが多くありますが、その分いくつかの注意点もあります。アパートの維持管理状況や入居者情報、老朽化の程度などによってはトラブルが発生する可能性があるため、1つひとつ有効な対策を取り、リスクを回避していくことが大切です。中古アパート経営に精通した賃貸管理会社にサポートを依頼し、プロのアドバイスをもとに適切な対応を取るのが望ましいでしょう。

【リロの不動産】は不動産投資家の方はもちろん、地主のオーナー様にも多くご利用いただいています。相続対策、売却、賃貸管理、すべて対応できるからこそ、収益物件の相続対策を含めたアパート経営についてお任せいただけます。中古アパートの購入や経営などでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

秋山領祐(編集長)

秋山領祐(編集長)

【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。