空室を埋めるには適切な原因の特定と対策を! 改善事例で学ぶ賃貸経営の鍵
2025.04.20
賃貸アパートやマンションの空室は、オーナー様にとって大きな課題です。賃貸不動産ではどこかのタイミングで空室が出ますが、すぐに埋まればそれほど大きな問題にはなりません。
しかし、長期間空室が埋まらないようでは、賃貸経営に影響を与えてしまいます。空室を埋めるためにはどうすればいいのでしょうか。この記事では、空室が発生する原因や適切な解決方法はもちろん、実際の成功事例を通じてヒントを提供しますのでぜひ参考にしてください。
▼この記事の内容
●賃貸経営において空室の原因を特定するための方法としては、内見者の反応を記録する、過去の退去理由を分析する、不動産仲介会社の意見を聞く、競合物件と比較する、がある。
●空室を埋めるために取り組むべき対策としては、住宅情報サイトの画像変更と動画掲載、エントランスや廊下、ゴミ出し場の清掃を徹底する、オンライン内見を実施する、IT重説に対応する、敷金・礼金・更新料の条件を変更する、クレジットカード決済可にする、ペット相談可にする、2人入居可にする、女性限定のコンセプト賃貸にする、DIY可にする、外国籍可にする、地域の飲食店と提携する、がある。
●慎重に行うべき空室対策には、家賃の値下げ、入居条件の緩和、リフォーム/リノベーションがある。
●空室を埋める『4つの空室対策』には、【募集対応】入居者様の募集力、【仲介対応】仲介の対応力、【管理対応】入居者満足度を高める賃貸管理、【設備・工事対応】修繕/老朽化リスクへの対応力がある。
●空室を埋めた成功事例で学ぶ。どのような状況から何に注目し、どう改善することで空室を埋めることができたのか、成功事例を参照してヒントをつかんでください。
目次
- 1 空室の原因を特定するための方法
- 2 空室を埋めるために取り組むべき対策・12選
- 2.1 空室を埋める対策:住宅情報サイトの画像変更と動画掲載
- 2.2 空室を埋める対策:エントランスや廊下、ゴミ出し場の清掃を徹底する
- 2.3 空室を埋める対策:オンライン内見を実施する
- 2.4 空室を埋める対策:IT重説に対応する
- 2.5 空室を埋める対策:敷金・礼金・更新料の条件を変更する
- 2.6 空室を埋める対策:クレジットカード決済可にする
- 2.7 空室を埋める対策:ペット相談可にする
- 2.8 空室を埋める対策:2人入居可にする
- 2.9 空室を埋める対策:女性限定のコンセプト賃貸にする
- 2.10 空室を埋める対策:DIY可にする
- 2.11 空室を埋める対策:外国籍可にする
- 2.12 空室を埋める対策:地域の飲食店と提携する
- 3 慎重に行うべき空室対策とは
- 4 空室を埋める『4つの空室対策』とは
- 5 空室を埋めた成功事例の紹介
- 6 まとめ
- 7 関連する記事はこちら
空室の原因を特定するための方法
空室を埋めるためには、なぜ空室が発生するのか、その原因を正確に把握する必要があります。空室対策を施したとしても、的外れなものでは効果が上がりません。まずは、空室の原因を特定する具体的な手法を紹介します。
内見者の反応を記録する

空室の内見を実施した際、見学者の反応から空室の原因が分かることもあります。入居を考えて内見に訪れた方の様子を観察してみてください。部屋の印象や設備の充実度、共用部分の評価など、指摘された点があれば記録しておくようにしましょう。
外部からどう見られているのか客観的に把握できると、現時点での問題点も浮き彫りになってきます。例えば、空室が目立つ物件では、共用部分が汚れているケースが少なくありません。設備がターゲット層のニーズに合っていない可能性もあります。
いくらほかの条件がよかったとしても、一つ不満点があるだけで選択肢から外れてしまうため、まずは何が空室発生の原因となっているのか特定しましょう。問題点はさまざまですが、掘り下げて分析する必要があります。指摘を受けた内容のうち、特にネガティブなフィードバックから改善の優先順位を決定するのがポイントです。
過去の退去理由を分析する
過去の退去理由から、空室が発生する原因が見えてくることもあります。退去の理由が大学卒業や転職などで生活拠点が変わったり、マイホームを建てて引っ越したりなど、特に物件に問題がなくてもライフステージの変化で退去する方はいます。しかし、中には明らかに退去の理由が物件にあると推定できる場合もあります。
騒音問題などの近隣トラブル、設備の問題や間取り・広さの不満などが理由で退去するケースも少なくありません。入居者様にとって家賃は毎月の出費になるため、物件への不満があると退去につながります。
退去者にアンケートを実施し、どのような退去理由が多いのかを抽出してください。退去に至るほどの原因を放置しておくと、今後も空室が発生する可能性が高いため見過ごせません。アンケートから改善すべき点が特定できれば、問題点に的を絞った対策も立てやすくなります。
不動産仲介会社の意見を聞く
客付けを不動産仲介会社に依頼しているのなら、担当者に「この物件が選ばれにくい理由」を直接聞いてみましょう。不動産仲介会社はオーナー様にとってパートナーであり、物件と入居希望者様をつないでくれる窓口です。
担当者は普段から住む場所を探してやってくる方の対応をしているため、入居希望者様の本音を聞いているかもしれません。そのため、なぜその物件が選ばれないのか、すぐに空室が埋まる物件とはどう違うのかを理解している可能性があります。
そもそも入居希望者様は、物件に興味を示してくれているのでしょうか。内見はしてくれたのでしょうか。内見してくれたにもかかわらず、成約につながらなかったのであれば、イメージと実際に目にした現状にギャップがあったとも考えられます。
空室の原因を突き止めずに対策を施しても、一時しのぎにしかなりません。現場で得られる貴重な生の声をもとにした対策の立案が重要です。
競合物件と比較する
空室が埋まらない理由が競合物件の存在であるならば、競合物件との比較が大事になります。具体的なチェックポイントとしては、立地や家賃、間取りや設備などが挙げられます。立地は交通の利便性はもちろん、周辺環境も含めて見直し、ターゲット層に合っているかどうかも含めて競合物件と比較してみてください。
家賃が相場からかけ離れていないか、適正な価格に設定されているか、競合物件の家賃設定も調べてみましょう。エアコンやシステムキッチン、ウォシュレットなど、最近では標準装備になってきている設備がないと選ばれにくい可能性も高くなっています。
インターネットの高速回線や宅配ボックス、TVモニターフォンなど、入居希望者様がチェックしそうなポイントについて、競合物件と比較しながら自物件の競争力を評価します。データだけではなく、競合物件の現場に赴いて、実際の様子や周辺の環境も見ておき、自物件とどう違うのか比較してください。
空室を埋めるために取り組むべき対策・12選
では、具体的に空室を埋めるために、どのようなことができるのでしょうか。入居募集の方法や物件の管理などを少し変えるだけでも、空室を埋めやすくなる可能性があります。取り組むべき対策として12個挙げて解説しますので、参考にしてください。
空室を埋める対策:住宅情報サイトの画像変更と動画掲載

物件の募集をする際、物件の魅力が十分伝わっていなければ、入居希望者様を逃してしまっている可能性があります。住宅情報サイト(SUUMO・HOME‘S・at-home)に掲載している画像は、適切でしょうか。魅力が伝わらない写真を掲載していても、集客は望めません。
また、最近では写真だけではなく、動画の掲載も多くなっています。動画は物件の様子がリアルに伝わります。広角の写真と臨場感のある動画を撮影し、掲載するようにしてください。露出が増えると訴求力も高まるため、空室を埋めやすくなるでしょう。
空室を埋める対策:エントランスや廊下、ゴミ出し場の清掃を徹底する
内見では第一印象が大事になるため、物件の管理が行き届いていることも重要です。内見に訪れる際、当然ながら共用部も目に入るでしょう。共用部、特にエントランスは物件の顔です。入居者様にとって日常の生活で利用する廊下やゴミ出し場なども含め、共用部が汚れていると内見で悪い印象を与えるため、入居者様に敬遠されます。
きちんと清掃されていると見た目が美しいのはもちろん、清潔な環境を保っていることもアピールポイントになるでしょう。日常的な清掃の徹底は、基本の管理でもあります。清掃状況に問題がみられた場合は、すぐにでも改善するようにしてください。
空室を埋める対策:オンライン内見を実施する

オンライン内見も空室対策として使えます。オンライン内見とは、不動産仲介会社の担当者が現場へ行き、オンラインを使って別の場所にいる方に映像や音声で物件の紹介をするサービスです。手軽に内見できるうえ、遠方に住んでいても内見できるのは大きなメリットになります。
【リロの不動産】では、担当者とビデオ通話をしながらリアルタイムで対話して内見できる方法と、事前に撮影した動画を視聴する方法の2種類があります。物件や店舗によって、対応の可否があったり、必要なデバイスなどを用意しなければならなかったりするものの、入居希望者様の幅が広がる可能性は高くなるでしょう。
空室を埋める対策:IT重説に対応する
賃貸借契約を締結する前には、必ず宅地建物取引士が重要事項説明を行わなければなりません。以前は対面での実施が義務でしたが、現在ではオンラインで完結する「IT重説」があります。賃貸住宅を借りるためには、内見に訪れたり、重要事項説明を受けたりなど、入居者様にとっては何度も出向く手間や交通費がかかるでしょう。
忙しい方にとっては、日程を調整して都合を合わせるのも難しいところです。IT重説に対応すれば、入居者様のニーズにも対応しやすくなるでしょう。実際にIT重説を始めるためには、賃貸管理会社や不動産仲介会社に協力を求める必要があります。
空室を埋める対策:敷金・礼金・更新料の条件を変更する
入居者様にとっては、入居時の初期費用は大きな負担です。そのため、負担の軽減で差別化が図れ、空室が埋まりやすくなる可能性が高まります。例えば、敷金・礼金をなしにする「ゼロゼロ物件」や更新料の負担を抑えるのも対策の一つです。
オーナー様にとって避けたいのは、長期間空室が埋まらず、その分の家賃収入が得られない事態です。敷金は入居者様が家賃を滞納したり、退去時に原状回復費用が発生したりする際に充当する保証金の役割を持つものなので、家賃保証会社への加入でリスク対策が可能です。
礼金や更新料を失うのは、オーナー様にとって損失と感じられるかもしれません。しかし、礼金をゼロにしても、早く入居が決まったほうがトータルでの損失は抑えられるとも考えられます。
空室を埋める対策:クレジットカード決済可にする
初期費用や家賃の支払いに関して、クレジットカード決済にしてほしいという要望は少なくありません。従来は初期費用を現金で支払うのが一般的でしたが、まとまった出費になる初期費用を手元に用意しておくのは大変でもあります。
クレジットカード、しかも分割で支払えればハードルが下がり、気に入った物件が見つかったタイミングですぐに契約まで進められるチャンスも増えるでしょう。クレジットカードでの家賃支払いが可能になれば、毎月ポイントも貯まります。
クレジットカード決済方法を採用すると手数料が発生するというデメリットもありますが、入居者様の新しいニーズをつかまえるためにも、空室対策として考慮しておきましょう。
空室を埋める対策:ペット相談可にする

ペットを飼っている方や、これからペットを飼いたいと思っている方は多くいるはずですが、まだまだ賃貸アパートやマンションでペットを飼えるところは多くありません。ペット相談可の物件にすることで、より幅広い入居希望者様の選択肢に入りやすくなります。
ペットといっても犬や猫、ウサギ、鳥などさまざまな動物が考えられますが、最初は猫や小型犬のみ・1匹のみとするなど、様子を見ながら始めます。
通常の物件から入居条件をペット相談可へと変更する際は、既存入居者様の合意が必須となります。また、原状回復のルールづくりをきちんと整備し、敷金を相場より多めに徴収するなどの対策が必要になります。
空室を埋める対策:2人入居可にする
単身者向け物件の場合、通常は1人で住むことを想定しています。そのため、多くの単身者向け物件では2人入居不可として、原則同居や同棲を認めていません。ただ、広さや間取りによっては、当初の想定では単身者向けとして提供を始めた物件でも、2人で生活するのに十分なところもあります。
可能であれば親族関係や婚約済みの間柄など、一定のルールを設けたうえで、単身者向け物件を2人入居可とします。これまでなら入居を諦めていた層もターゲットとして取り込めるため、賃貸ニーズを広くキャッチできます。
空室を埋める対策:女性限定のコンセプト賃貸にする
ターゲットを女性に絞った女性限定のコンセプト物件は、防犯意識の高い女性入居者様の支持を集めます。新築物件であったり、既存入居者様が女性だけであったりするならば、女性限定のコンセプト賃貸も検討しましょう。
女性限定であれば、盤石のセキュリティ対策をアピールします。具体的には防犯カメラやオートロック、TVドアホンの設置やサムターン回し対策など、防犯設備を充実させる必要があります。
また、内装を優しい、柔らかい色調のものにするなど、女性の関心を集めるように工夫します。
空室を埋める対策:DIY可にする

築古の物件になってくると、リフォーム・リノベーションを検討しなければならない時期になってきます。そこで、入居者様が自分好みに部屋を改修してもいい、DIY可物件とするのもおすすめです。
DIY可物件にすればリフォーム費用は入居者様負担となり、オーナー様が費用を負担する必要がなくなります。入居者様にとっては自分の要望を叶えられるため、双方にメリットが生まれる対策です。
トラブルを防止するためには、原状回復の範囲の設定、工事の責任所在の確認など、あらかじめしっかりルールを決めておく必要があります。DIY可も安易に対応しないほうがいい場合もあるため、ノウハウのある賃貸管理会社に相談しつつ、よく考えて対応してください。
空室を埋める対策:外国籍可にする
近年では在日外国人が増加している傾向があり、長期滞在を見すえて賃貸アパートやマンションを探している方も増えてきました。まだまだ外国籍不可の物件が多いため、賃貸住宅に対する外国人のニーズは根強く、賃貸需要をつかめる可能性が高まります。
在日外国人の入居者様が、家賃滞納のまま帰国してしまうと回収は絶望的です。入居審査をしっかりするのが前提なのはもちろん、連帯保証人を用意するなど受け入れる準備体制を整えます。
外国籍可とする場合は、ノウハウのある賃貸管理会社によく相談したうえで決定しましょう。
空室を埋める対策:地域の飲食店と提携する

近隣に立地する飲食店と提携し、割引クーポンなどを発行してもらうのも空室を埋めるのに役立ちます。入居者様にとっては、クーポンによって割引サービスを受けられるのが大きなメリットです。飲食店にとっても、その地域にあるお店を知ってもらい、新規の顧客獲得につながるのがメリットです。
クーポンのプレゼントが好評であれば、オーナー様にとっても空室を埋められるため、ウィン・ウィン・ウィンの関係になります。
慎重に行うべき空室対策とは
空室を埋めるためとはいえ、焦って不適切な対策をとってしまうと、かえって賃貸経営に悪影響を及ぼしてしまいます。空室対策は無計画に行うものではありません。空室対策の中でも、特に慎重に取り組むべき空室対策を3つ解説します。
慎重に行う空室対策①家賃の値下げ

家賃の値下げは、一時的には空室を埋める効果があるでしょう。しかし、長期的にみると、トータルでは収益の悪化を招きかねません。一旦家賃を下げてしまうと、後に元の金額に戻したいと思っても、なかなか戻せません。
もし、家賃設定が相場よりも高くなっていて、家賃を下げて入居者様から選ばれやすくなるのであれば、定期制な家賃調整といえるでしょう。しかし、相場よりも低い水準の家賃に下げてしまうと、入居者様の質や物件価値を低下させるリスクも高まります。
家賃の値下げを検討する際は、まず精度の高い家賃査定を行います。逆に適正価格よりも低い家賃設定になっているケースでは、ほかに強みがあれば家賃を上げても、アピール次第で空室を埋められる可能性もあります。
どうしても空室が埋まらない場合は、家賃の値下げをするかわりに、フリーレントや敷金・礼金など初期費用の軽減といった施策から検討します。
賃料をアップして空室を埋めた具体的事例もあります。こちらを参照してください。
適正賃料をご提案し平均家賃5,000円UP!収益を最大化する満室経営
家賃を上げて入居促進!入居者募集力でもネット募集の強さが決め手
賃料を見直して、空室を埋めた事例はこちらです。
1年以上の長期空室!募集方法・適正家賃の見直しで2ヶ月で空室改善
お客様の希望家賃と向き合う基準を持ち適正価格で入居率100%維持
繁忙期と閑散期で『決まる家賃の上限』設定を変更して安定の満室経営
慎重に行う空室対策②入居条件の緩和
入居条件を緩和すれば入居を希望する方が増える可能性はあるものの、安易に緩和するとトラブルのリスクが高まることも考えられます。トラブルが多発するような状況にあると、長期的な物件の評判も損ねてしまうでしょう。先述した「空室を埋めるために取り組むべき対策・12選」で取り上げた施策も、準備をせずに実施するとかえって負担が大きくなります。
例えば、ペット可物件に変更すれば競合物件と差別化できるメリットがあるものの、準備をせずに変更すると、退去時の原状回復費用が大きくなりがちです。入居者様同士のトラブルが増加する可能性もあります。リスクを避けるためには、既存入居者様との合意形成やルールづくりが大切です。
外国籍の入居者様についても、言葉や文化的背景の違いなどから、トラブルにつながることがあり得ます。人物も重視した事前審査の仕組みづくりを整える、保証会社を通す、ルールの徹底を行う、生活のサポートや手続きのフォローを行うなど、しっかりとした対策が大切です。
ペット可物件にしたことで空室を埋めた事例は、こちらを参照してください。
ペット飼育可で競合物件と差別化!高い家賃で入居率100%の賃貸経営
通常仕様と同等のコストで対応!ペット飼育可で競合物件と差別化!
新築から4年間長期空室の物件!特殊な募集条件でも半年で満室稼働!
外国籍可にしたことで空室を埋めた事例は、こちらを参照してください。
外国人留学生を積極的に受け入れて満室!管理業務の入居審査に自信あり
慎重に行う空室対策③リフォーム/リノベーション

リフォームやリノベーションは空室対策として効果的ではあるものの、入居者様のニーズを無視した過剰な投資は費用対効果が低くなる懸念があります。例えば、こだわったデザインにしたところで、入居者様にとって使いづらい導線では生活しにくいのではないでしょうか。
実際にリフォームやリノベーションを手がけようとすると、多額の工事費用が発生します。コストがかかりすぎて収益を圧迫してしまえば、本末転倒です。効果的なリフォームやリノベーションとしては、近年ではあまり人気のない2DKの間取りを1LDKに変更したり、和室をフローリングにしたりといった具体例が挙げられます。
設備の入れ替えやイメージの刷新も、ニーズにマッチしていれば集客につながります。ただし、大がかりな工事を実施してしまうと、費用を回収するためには、家賃に上乗せしなければなりません。リフォームやリノベーションを検討する場合は市場調査をしっかり行い、必要最低限の改修で物件を高められるかどうか見極めることが重要です。
間取り変更のリノベーションで空室を埋めた事例としては、こちらを参照してください。
2DKから1LDKで賃料1万円UP!空室が出るたびにリノベーション
20年間お住いの方の退去を機にリノベーション!相場より高い賃料で契約
築35年の和室2Kをフローリング1LDKに変更で賃料30%アップ!
3DKのお部屋が”マリンリゾート”をコンセプトに変身して賃料UP
価値向上(リノベーション)で空室を埋めた事例は、こちらを参照してください。
築33年の長期空室8部屋がリノベーション完了後、2ヶ月で5部屋決定!
9部屋の空室を全て満室にしたクールな賃貸経営リノベーション!
長期空室のリノベ完了後に即日入居!次入居申込が入る大変人気物件へ
1階の特性を活かした、遊び心のあるお部屋!賃料アップで満室経営!
数年間空室のままだった遠方物件!賃貸経営リノベーションで空室改善
空室を埋める『4つの空室対策』とは
『4つの空室対策』とは、【リロの不動産】が考案した空室発生の代表的な要因を解決するフレームワークです。ここではオーナー様にとって課題となる空室対策について、【リロの不動産】が提案する『4つの空室対策』を詳しく解説します。
『4つの空室対策』に関しては、以下の記事も合わせてご覧ください。
空室の原因を解決する『4つの空室対策』とは?14種類の手法を徹底解説!
アパート経営者必見! 空室が埋まらない理由と効果的な空室対策を詳しく解説
【入門編】テナント誘致の基礎知識や誘致方法、成功のポイントを解説
【募集対応】入居者様の募集力
空室対策で大事な4本柱の一つは、空室が発生した際に入居希望者様の問い合わせを増やせる募集力です。入居希望者様が物件を探す際、近年はインターネットを通じて賃貸住宅を探すのが主流になってきました。そのため、不動産仲介会社には従来の方法に加えて、インターネットを活用した募集力の向上が求められています。
住宅情報サイト(SUUMO・HOME‘S・at-home)を活用する際の掲載方法も見直し、場合によっては物件が魅力的な印象になるように改善することも大事です。自社のWebサイトやSNSも使い方次第で集客をアップさせられるほか、法人や大学などと連携を図ることで集客ネットワークも広げられるでしょう。
また、賃貸不動産は地域によってターゲット層が違ってくることもあるため、地域特性を考慮した競合調査も求められます。ターゲットの選定と募集内容の精査を通じて、効果的な募集活動ができる力が必須です。安定的に賃貸経営を続けていくためには、閲覧数や問い合わせ数などを数値化し、データをもとに改善策を練っていく必要もあるでしょう。
【仲介対応】仲介の対応力

仲介業務では地域需要を理解したうえで、顧客管理を徹底することが入居者様紹介の質を高める鍵となります。物件に合う入居者様を紹介するためには、地域の需要はもちろん、近隣の競合物件の状況も把握しておかなければなりません。加えて、入居希望者様のニーズも汲み取り、希望に沿う物件を紹介する提案力も必要です。
仲介の現場では、長年培ってきたノウハウが発揮されることもあるでしょう。独自のネットワークや集客方法が強みになることもあります。場合によっては、ほかの客付け業者に募集を広げ、集客を図れるルートを持っているのも空室対策として有効です。
担当者の印象が顧客満足度をアップさせることもあります。データに裏打ちされた情報をもとに迅速なフォローができることもあるため、アンケートを実施して顧客満足度を調査することも重要です。
近年では、覆面調査で対応力を把握する取り組みも求められるようになってきました。蓄積したデータをもとにしながら客観的に対応を見直し、改善策を実行していくことでさらに仲介力を高められます。
仲介対応に関しては、以下の記事も合わせてご覧ください。
入居者募集のコツとは?契約形態別のメリット・デメリットを解説!
客付けでお困りの不動産オーナー様必見!仲介会社と上手に付き合うコツとは?
【管理対応】入居者満足度を高める賃貸管理
入居者様の満足度向上を目的とした管理対応を行っていれば、自ずと空室率低下に寄与します。賃貸管理には大きく分けて入居者様のサポートをするソフト面の「入居者管理」と、建物や設備の維持・管理を行うハード面の「建物管理」があり、どちらも欠かすことができません。
賃貸アパートやマンションではさまざまな価値観を持った方が入居しているため、少しのことでもトラブルに至るケースや、対応が難しいケースも起こり得ます。近年では24時間対応窓口を設けるところが増え、トラブルが発生した際のスムーズな対応が可能になってきました。また、顧客満足度を高める優待サービスを提供しているところもあります。
物件は入居者様にとって生活の場です。入居者様が日常生活を快適に送れるようにするためには、定期的な清掃や設備のメンテナンスなどの管理も適切に実施しなければなりません。清掃が行き届き、しっかり管理されている印象がある物件は、入居者様にとって住み心地がよく、満足度向上につながります。
管理対応に関しては、以下の記事もご覧ください。
アパート経営の管理費って必要?自主管理と管理委託の大きな違いとは
賃貸経営に欠かせない建物管理とは? 信頼できる賃貸管理会社を見極めるポイント
賃貸経営サポートとは? 不動産投資の成功を左右する管理会社の実力
アパート経営・マンション経営で必要なメンテナンス!費用と注意点を解説
【設備・工事対応】修繕/老朽化リスクへの対応力
原状回復工事は、退去者が出るたびに発生するコストです。加えて、経年劣化や競合物件との差別化のため、リフォームやリノベーションが必要になることもあるでしょう。場合によっては、退去のタイミングでプラスアルファのメンテナンスを施すことも可能です。
具体例として、近年では敬遠されやすい3点ユニットバスから、バス・トイレ別のユニットバスに交換するなどの工事が挙げられます。築年数が経過すると、建築当初とは入居者様のニーズが変わってくることも考えられるため、新たなニーズを反映した費用対効果の高いリフォームが求められます。
日常的なメンテナンスや定期的な点検などをしっかり実施することは、物件の価値を維持するためにも重要です。それでも時間の経過とともに、建物や設備が老朽化してくるのは避けられません。
安定した賃貸経営を継続するためには、12~15年に一度の大規模修繕も実施する必要があります。工事には多額の費用が発生することもありますが、割賦対応を活用すれば、資金の負担を軽減することが可能です。
設備・工事対応に関しては、以下の記事もご覧ください。
アパートのユニットバス交換で収益改善!補助金やリフォーム事例を紹介
【事例付き】賃貸アパートの内装リフォームで収益改善する方法を解説
満室経営にする賃貸経営リフォームとは? 4つのリフォーム事例を紹介
アパート経営で設備投資やリフォームする理由とは?ミニマム投資の秘訣
不動産投資成功の鍵はリフォームにある! 戦略的なリフォーム投資で資産価値向上を
賃貸経営リノベーションで両立する空室対策と収益改善
無料インターネットで空室対策!管理会社が入居者ニーズの高い設備を紹介
空室を埋めた成功事例の紹介
最後に空室を埋めた成功事例として、以下で5つのケースを紹介します。どのような状況から何に注目し、どう改善することで空室を埋めることができたのか、成功事例を参照してヒントをつかんでください。
【空室を埋めた成功事例】1年以上の長期空室!募集方法・適正家賃の見直しで2ヶ月で空室改善

募集方法の見直しを中心に対策を施し、1年以上の長期空室を埋めた事例です。1Kが13戸、2DKが1戸の間取りで、1~2年は常に空室がある状態が続いていました。もともと35年間にわたって付き合いのある賃貸管理会社に管理をまかせていましたが、将来的な賃貸経営への不安から、客付けに実績のある【リロの不動産】に変更しました。
お客様向けの募集が疎かになっていたことが判明し、住宅情報サイト(SUUMO・HOME‘S・at-home)を含めて50以上のサイトに物件を掲載しました。また、1Kの間取りにニーズのある地域の学校に物件を紹介する取り組みも行っています。広告の間口を広げたことで、1年間空室だった部屋も2ヶ月で成約に至り、3ヶ月後には満室になりました。
詳細はこちらをご覧ください。
【空室を埋めた成功事例】ぽつぽつ出始めた空室。全部屋にエアコンを設備としてつけましょう

木造アパートで空室が目立つようになり、2DKの間取りを早期に成約できるようにしたいとのことで相談された事例です。対策としては、家賃の見直し以外にいい考えがないかという要望でした。似た条件で募集が出ている部屋との差別化を図り、かつ、オーナー様と入居者様の双方にプラスとなる対策を模索した結果、エアコンの増設が挙がりました。
2DKの間取りではエアコンの設置が1台のみしかない物件が多いため、空室が出たタイミングで1台設置することを提案しています。募集時にエアコンが2台備わっていることで、入居者様が自分で追加のエアコンを1台用意する負担がないのは大きなメリットです。結果として、空室だった部屋は早期に成約しました。
詳細はこちらをご覧ください。
【空室を埋めた成功事例】入居促進のためターゲットを見直し花柄のアクセントクロスで成約に!

鉄筋コンクリート作りの1棟マンションで、2DKの間取りが3戸の空室を埋めるために対策を施した事例です。施工前の入居率は80%という状況でした。大掛かりなリフォームを行わずに、早期の入居率アップを目指したいというのがオーナー様の要望です。
検討の結果、アクセントクロスを導入することが決まり、オーナー様との打ち合わせで物件名にちなんだ花柄のクロスを選びました。同じ花柄でも部屋ごとに変化を持たせ、さまざまな印象になるよう工夫しています。
もともとファミリー層をターゲットとしている物件であることから、同時に水回りを強化する工事も実施しました。施工後は希望どおり早期に成約できたため、オーナー様も満足されています。
詳細はこちらをご覧ください。
【空室を埋めた成功事例】入居者様のご要望に応えたらコストを抑えつつお部屋の魅力UPに成功

鉄筋コンクリート造、1Kの間取りを対策した事例です。築年数が18年経過していたこともあり、フローリングが黒ずみ、一部にささくれが発生している状況でした。
入居者様から廊下のフローリングが劣化してきたため、替えて欲しいとの連絡をいただいたのがきっかけです。フローリングの張り替えも検討したものの、コスト面を抑えられるクッションフロアでのリフォーム工事実施を決定しました。
白系タイル調の部材を使うことで明るさを演出でき、オーナー様はもちろん、入居者様にも気に入っていただき、施工後も5年間住んでもらってます。入居者様の要望に応えながらコストも抑え、同時に部屋の魅力もアップしたことで、その後も女性の入居者様が決まりました。
詳細はこちらをご覧ください。
【空室を埋めた成功事例】長期空室となった広い1階テナントを分割提案。全室満室に!

2DKが4戸、4LDKが1戸に加え、1階部分にテナントが入っている1棟マンションの事例です。2~4階の居室部分は満室の状態を保っていたものの、1階のテナントで契約につながらない状態が続いていました。1階のテナントが広すぎる点を踏まえ、早期に客付けしてほしいというオーナー様の要望に応えて、テナントの分割を実施しました。
分割後の広さにマッチする業種に的を絞って募集をしたところ、ほどなくして成約につながりました。事業用なので、テナントの分割にかかる工事費用はテナント様負担となります。実質オーナー様の手出しはなく、2部屋になったテナントも埋まって満室の状態を保てるようになりました。
詳細はこちらをご覧ください。
ご紹介した5つ以外の成功事例は以下をご参照ください。
35年間依頼してた賃貸管理会社を変更!長期空室を3ヶ月で満室に!
1年以上の長期空室を解消し経費削減する提案力と仲介力で満室経営!
新築から4年間長期空室の物件!特殊な募集条件でも半年で満室稼働!
【ホームステージング】管理物件を見て問合せ。長期空室を早期契約!
長期空室のリノベ完了後に即日入居!次入居申込が入る大変人気物件へ
長期空室で入居率63%の物件が条件改定後3ヶ月半で入居率95%に空室改善
0円で長期空室と入居者対応を改善!近隣大学から早期成約しました!
1年以上の長期空室を2ヶ月で改善!空室対策に強い管理会社変更で収益改善
1年以上の長期空室!募集方法・適正家賃の見直しで2ヶ月で空室改善
まとめ

空室は賃貸経営における大きなリスクであり、放置していると収益性の低下はもちろん、物件価値の損失にもつながります。空室を埋めるためには対策を施す必要がありますが、空室が発生する原因が分からないままでは、効果は期待できません。
まずは内見者の反応や過去の退去理由、不動産仲介会社の意見や競合物件との比較から、空室の原因を特定する必要があります。そのうえで、原因に合った取り組みに力を入れます。安易に実行すると賃貸経営に悪影響を与える可能性もあるため、空室対策は慎重に行いましょう。
【リロの不動産】では、①入居者募集対応、②仲介対応、③管理対応(入居者管理/建物管理)、④設備・工事対応という賃貸経営に不可欠な『4つの空室対策』で賃貸経営をサポートしています。安定した賃貸経営を実現するためには、『4つの空室対策』に通じた【リロの不動産】にお任せください。
関連する記事はこちら
空室の原因を解決する『4つの空室対策』とは?14種類の手法を徹底解説!
不動産投資の大敵・空室をなくす! 空室改善の方法をわかりやすく解説
空室保証を使う賃貸経営でリスクヘッジ!一括借上や家賃保証との違いも解説
無料インターネットで空室対策!管理会社が入居者ニーズの高い設備を紹介
アパート経営者必見!空室対策の成功事例と問題解決の優先順位を徹底解説
マンション経営の空室対策を成功事例で解説!一棟・区分の違いと共通点とは?
おすすめのサービス
おすすめのお役立ち情報

この記事を書いた人
秋山領祐(編集長)
秋山領祐(編集長)
【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。