アパート経営の年収・収入・支出を事例で解説!アパート経営の暮らしとリスク回避のポイント
2026.02.03
これからアパート経営を始めようと考えている方や、副業としてのアパート経営を検討している方の中には、アパート経営を行うことでどのくらいの収入を得られるのか、賃貸経営による年収は結局いくらになるのか気にされる方も多くいるのではないでしょうか。
今回はアパート経営を行うことでどれくらいの年収になるのかについて紹介するとともに、年収の定義や統計上の平均額、さらに不動産収入を上げるポイントについても解説します。
これからアパート経営を始めてみようかと考えておられる方はぜひ参考にしてください。
▼この記事の内容
●アパート経営で家賃収入以外の収入は、礼金・更新料、権利金、共益費・管理費、駐車場代、自動販売機の売上、太陽光発電の売電収入などがある。
●アパート経営にかかる経費としては、火災保険・地震保険料、修繕費、管理委託料、仲介手数料、水道光熱費、アパートローンの利息、減価償却費などがある。
●アパート経営にかかる税金としては、固定資産税、都市計画税、事業税、所得税、住民税、復興特別所得税がある。
●アパート売却にかかる税金としては、譲渡所得税、印紙税、登録免許税がある。
●アパート経営の収入を上げるには、空室期間をなるべく減らす、物件の資産価値を維持する、経費をなるべく節約する、融資期間を長くする、事業規模を拡大がある。
目次
アパート経営の年収とは
この章では、アパート経営の年収とは何を指すのか定義について解説します。
アパート経営を行うにあたって、年収、売上、所得の違いと関連をしっかりと理解しておきましょう。
年収と売上
一般的に「年収」というと、給与所得者の「給与収入」を指すことが多いでしょう。給与収入は源泉徴収前の会社から支払われた給与や賞与をすべて合計した額面の金額で税込収入とも呼ばれます。
給与収入と給与所得は異なります。給与所得金額を求める際には、給与収入に応じた給与所得控除額を差し引く必要があります。この給与所得金額が所得税や住民税などの税金額を計算する基礎になります。
アパート経営の年収は不動産所得
アパート経営は不動産賃貸業に該当します。そして不動産賃貸業において給与収入のようにすべての収入金額に相当するのは「売上」です。ここからアパート経営にかかる経費を差し引いたものがアパート経営での利益=所得金額になります。ちなみに、アパート経営での売上の大半を占める要素は家賃収入です。
また、アパート経営で得られる所得は確定申告の区分でいうと「不動産所得」になります。
不動産所得金額の求め方は、アパート経営で得た総収入金額から必要経費を引いた額です。総収入金額には家賃収入のほかに更新料や共益費なども含まれます。また必要経費として計上できるものとしては、固定資産税や保険料、減価償却費や修繕費などがあります。
そして不動産所得金額を元に所得税や住民税が差し引かれ、差し引かれたあとの金額が手元に残る金額です。
アパート経営の平均所得は
国税庁が公表している「申告所得税標本調査結果」によると、不動産所得の平均額は以下のとおりとなっています。
| 年度 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
| 平均収入額 | 5,117,000円 | 5,181,000円 | 5,427,000円 | 5,425,000円 | 5,471,000円 |
また、所得の分布をみると、「300万円超500万円以下」が25万4,000人、全体の24.1%でもっとも割合が多い結果でした。その次が「500万円超1千万円以下」の24万7,000人で、全体の23.4%です。1,000万円超2,000万円以下の方も、9万3,000千人いることが分かっています。
アパート経営で家賃収入以外の収入
アパート経営における売上(収入)の大半を占めるのは家賃収入ですが、ほかにも売上金額に含まれるものがあります。具体的にどのようなものがあるのか、一つずつ見ていきましょう。
一棟アパートの購入事例は、こちらもご参照ください。
新規に土地を購入してアパートを新築する場合の事例は、こちらもご参照ください。
糀谷新築アパートの購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
杉田新築アパートの購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
新築アパート商品を購入する場合の事例は、こちらもご参照ください。
鶴見新築アパートの購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
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中古アパートを購入する場合の事例は、こちらもご参照ください。
ヴェンヴェール日吉の購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
駒澤大学アパートの購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
西川口1棟アパートの購入事例|不動産投資・投資用不動産・収益物件
礼金・更新料
賃貸住宅に入居する際には、敷金や礼金、また更新時には更新料が必要です。入居時に預かる金銭のうち、返還しないものについては収入に含まれます。
そもそも敷金は賃貸住宅に入居する際の、入居期間中に家賃の滞納が発生した場合の担保的な意味や、退去する際に入居者様が負担することになった原状回復費用にあてる費用としての意味を持っており、利用しなかった分は当然入居者様に返還する必要があります。家賃の滞納や原状回復費用が発生し、賃貸経営の継続に必要な対策に充当させたあと残額となる敷金額を計算して返還しなければなりません。
逆に礼金とは、賃貸借契約が成立したことに対して支払うもので、入居者様への返還義務はありません。そのため、礼金は収入に含まれます。
更新料も契約更新手続きが成立したことに対して支払う費用とみなされるため、入居者様への返還義務はなく、収入に含まれることになります。
権利金
権利金とは、賃貸借契約時に入居者様がオーナー様に賃料の一部の前払いや賃借権を設定する際の対価として支払うものです。こちらも礼金と同じ意味を持ちますので入居者様への返還義務はありません。賃貸住宅ではあまりみられませんが、テナントや貸事務所などの事業系の賃貸借契約の際によく見られます。
共益費・管理費
共益費や管理費は入居者様から毎月支払われるもので、共益費は、主にアパートの共有部分の施設を維持および管理する費用として利用しされます。共用部分の電気代や水道代、備品の修繕費用などが該当します。
管理費は主にアパートを管理するための費用として利用されるもので、アパートの共有部分の清掃費用や管理人の人件費などが該当します。
ただし両者の内容について法令などでは定められていませんので、その使用方法はオーナー様に委ねられています。
共益費と管理費は家賃と含めて徴収するケースもあれば、家賃とは別で徴収する場合があります。
駐車場代
アパートに駐車場を用意しており、車を所有している入居者様が利用できるようにしているなら、駐車場代も収入に含めることが可能です。また、入居者様以外の駐車場経営(コインパーキング、月極駐車場など)がある場合も家賃外収入となります。
自動販売機の売上

アパートのエントランスや駐車場などに設置することで得られる収入です。コインパーキングの支払いのために両替が必要になる時に重宝されるため、コインパーキング経営と相性がいいという側面があります。
太陽光発電の売電収入
アパートの屋根や余った敷地に太陽光パネルを設置し、売電を行って得る収入で、売上に含められます。
太陽光発電の固定価格買取制度(FIT制度)は2020年度に新規要件が追加され、10~50kW未満の低圧太陽光発電の認定にあたっては、地域活用要件が設定されることとなりました。また、全量買取ではなく、10kW未満の太陽光発電と同様に余剰買取制度のみしか選択できなくなりました。
アパート経営にかかる支出・費用
不動産所得金額を計算する際には、収入から経費を差し引く必要があるため、どのような支出や費用が経費になるのかも知っておく必要があります。
この章ではアパート経営にかかる費用について、経費と税金とに分けて解説します。
アパート経営にかかる経費
アパート経営にかかる経費には何があるのかを見ていきましょう。
火災保険・地震保険料

火災保険や地震保険の保険料は経費計上できます。契約の方法は1年毎の契約と複数年契約(物件購入時に一括)がありますが、複数年契約を行った場合でも、経費計上は1年単年の費用で行います。
ちなみに火災保険は最長5年の契約が可能です。これまでは最長10年契約が可能でしたが、2022年10月より最長5年となっています。5年契約を行い、一括で保険料を支払う方が費用の節約になるため、取り入れてもいいかもしれません。
修繕費
アパートの設備や屋根、外壁などの修繕や改修費用も経費として計上できます。ただし、経費として計上できるのは、20万円未満の工事までとなることが多く、それ以上は「資本的支出」となる点に注意が必要です。
資本的支出とは、法人が固定資産を修理した場合に、その修理が固定資産の価値を高めるものである場合に適用されるもので、単年の経費とは別に減価償却費として経理処理をする必要があります。
管理委託料
アパート経営における管理業務を賃貸管理会社に依頼するケースがあります。その際、賃貸管理会社へ支払う管理委託料は経費計上可能です。管理会社によって費用は異なるものの、共有部分の清掃や設備のメンテナンス、入居者様の契約更新対応なども行ってもらえるため、管理になかなか時間が取れない方や賃貸経営のリスクヘッジを任せたい方は賃貸管理会社に管理を依頼することをおすすめします。
仲介手数料

アパートの入居者様の募集を不動産仲介会社に依頼している場合は、入居者様を見つけてくれた不動産仲介会社に仲介手数料を支払います。不動産仲介会社が得られる仲介手数料は、オーナー様および入居者様の手数料を合わせて家賃1ヶ月分まで受領できます。
オーナー様が不動産仲介会社に支払った仲介手数料は費用として計上できます。
水道光熱費
共有部分の電気料金や水道代も経費計上が可能です。毎月発生する費用ですので、忘れずに計上するようにしましょう。
アパートローンの利息
収益物件であるアパートを金融機関から融資を受けて購入した場合、毎月ローンの返済があります。返済額の内訳に含まれる、利息分については経費計上が可能です。毎月の返済額は元本と利息をあわせた額になりますが、元本部分の返済額は経費計上できません。
減価償却費
アパートなど固定資産を購入した場合、資産の取得金額を固定資産の法定耐用年数に応じて、各年分の必要経費として計上できます。この経費計上の仕組みを減価償却費といい、実際の支出は発生しないにもかかわらず、経費計上できる会計上の仕組みを利用して最終的な節税効果を生み出します。
アパート経営にかかる税金
次に、アパート経営にかかる税金にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。説明を簡略化するために、物件購入時にかかる税金は除き、運用にかかる税金についてのみ解説します。
固定資産税

収益物件であるアパートを所有している以上、固定資産税の支払いが毎年発生します。固定資産税は毎年1月1日の所有者に対して課税されるもので、課税標準額 × 税率(1.4%)で計算されます。
ただし、固定資産税には軽減措置が用意されています。
戸建て住宅の場合、新築から3年間は固定資産税の2分の1が減額され、マンションなど(地上階数3以上の中高層耐火建築物)では5年間2分の1が減額されます。
また、土地にも軽減措置が用意されており、小規模住宅用地の場合は評価額の6分の1に、一般住宅用地なら評価額の3分の1に減額されます。
なお、細かい要件が設定されていますので、必ず自治体に確認するようにしましょう。
都市計画税
市街化区域にあるアパートであれば基本的に固定資産税と合わせて支払うもので、課税標準額 × 税率(0.3%)で計算された額になります。
都市計画税にも軽減措置が設けられており、土地の場合、小規模住宅用地の場合は評価額の3分の1に、一般住宅用地なら評価額の3分の2に減額されます。都市計画税には住宅の軽減措置はありません。
事業税
10室以上のアパートの貸付を行った場合は、不動産賃貸業の事業規模とみなされ、事業税の徴収がかかります。事業税の額は以下の計算式で求められます。
(総収入金額-必要経費-290万円)✕5%
所得税
確定申告で、各所得金額を計算し、さらに各所得控除を適用させた最終的な課税所得金額に対し、所得税がかかります。所得税率は所得金額が大きいほど税率も高くなる累進課税を採用しています。最終的に所得税がどのくらいかかるのかについては、国税庁の所得税率一覧表を参考にしてください。
住民税
住民税は、所得金額にかかわらず一律の額が課税される均等割と所得金額の10%で計算された所得割の合計額です。均等割額は自治体によって異なりますが、多くの自治体は5,000円を採用しています。
復興特別所得税
現在では東日本大震災からの復興ための施策実施の目的で、財源確保の手段の1つとして「復興特別所得税」が課税されています。2037年までの各年分の基準所得税額が対象です。復興特別所得税の税額は以下の計算式で求められます。
基準所得税額✕2.1%
賃貸管理については、以下の記事もご参照ください。
賃貸経営を成功に導く不動産管理とは? 信頼できる管理会社の選び方を解説
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管理会社の変更はあり?賃貸経営安定化のためにオーナー様がなすべきこと
管理費削減の改善事例については、こちらもご参照ください。
アパート売却にかかる税金
アパートの購入時や所有している期間だけではなく、売却する際にも税金がかかってきます。具体的には「譲渡所得税」と「印紙税」、「登録免許税」の3つです。ここからは、アパート売却時にかかる税金をそれぞれみていきましょう。
収益物件の売却事例については、こちらもご参照ください。
譲渡所得税

譲渡所得税は物件を売却し、譲渡所得(売却益)を得たときに課税される税金です。まず、譲渡所得金額は以下の計算式で求められます。
収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=課税譲渡所得金額
売却時に買主の方から受け取った金額(収入金額)から、購入・売却時にかかったそれぞれの費用と特別控除を差し引いた額が課税譲渡所得です。
この課税譲渡所得金額をもとに、課税所得税を計算することになります。譲渡所得は物件の所有期間により「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」に分かれ、税率も異なります。所有期間が売却した年の1月1日時点で5年以下の場合は短期譲渡所得、5年を超えていれば長期譲渡所得です。
譲渡所得税の内訳は短期譲渡所得税が所得税30%と住民税9%、長期譲渡所得税が所得税15%と住民税5%となっています。ここに2037年までは、復興特別所得税の2.1%が加算されています。
税率の合計は物件の所有期間が5年以下の短期譲渡所得で39.63%、所有期間が5年超の長期譲渡所得が20.315%です。
印紙税

印紙税は「課税文書」に対して発生する国税です。課税文書にはさまざまな種類があり、不動産売買の際に作成される不動産売買契約書も該当します。印紙税の金額は、契約書に記載されている金額に応じて定められています。
印紙税には軽減措置が適用されていることがあるため、契約書の作成時に確認してください。2026年時点では、2027年3月31日までの期間、不動産売買契約書は軽減措置の対象となっています。印紙税は税額分の収入印紙を貼付し、消印することで納税が完了します。
登録免許税
売却時にまだアパートローンが残っている場合、物件を引き渡す前にローンを完済し、抵当権を外さなければなりません。抵当権抹消登記にかかる税金として、登録免許税がかかってきます。
抵当権抹消登記の税率は、登記する不動産1個につき、1,000円です。例えば、アパートの土地と建物の両方に抵当権が設定されている場合、1,000円×2個で2,000円が登録免許税となります。なお、抵当権抹消登記の手続きを司法書士などの専門家に依頼する場合は、合わせて司法書士報酬がかかってきます。
【保有戸数別】アパート経営の暮らしイメージ
アパート経営を行った際に、どれくらいの戸数を保有すればどれくらいのキャッシュフローを得ることができ、どのような暮らしを得られるのか、概略をまとめてみました。簡単な数式にすると、以下のようになります。
月額賃料5万円(1戸当たり)✕12ヶ月✕保有戸数✕粗利率(85%)
※「粗利率」は(家賃収入-経費)÷家賃収入の計算式で85%と仮定
この章では、想定される生活シーンごとに保有戸数を試算してみます。ただし、シンプルに計算するため、空室率は考慮せず、また借入金の残債もないものとします。
衣食住には困らない暮らしを目指す
衣食住に困らない暮らしを目指すなら、2戸保有することで、年間収益102万円を得られます。そうすると、給与所得に加え、月額8.5万円の収入が増加する生活ができることになります。月収がプラス8.5万円となれば、少なくとも衣食住には困らない暮らしは送れるといえるでしょう。
リタイア後の老後であれば、年金プラス8.5万円となり、とりあえず安心して暮らすことができます。
実際に1~3戸(年間賃料収入:60万~180万)の物件を保有した場合、粗利率85%で得られる想定年間収益は年間51万~153万円です。月額にして4.25万~12.75万円となりますので、衣食住に困らない暮らしを目指すにはこの額で十分でしょう。
趣味を我慢しない暮らしを目指す
趣味を我慢しない暮らしを目指すなら、5戸の収益物件を保有することで年間収益255万円が得ることができます。月額に換算すると約21万円ですので、給与・年金と合わせればかなり余裕のある額になります。
実際に4~7戸(年間賃料収入:240万~420万)を保有すると考えると、粗利率85%で得られる想定年間収益は年間204万~357万円、月額17万~29.75万円です。
自由気ままに旅行をする暮らしを目指す

自由気ままに旅行をする暮らしを目指すなら、収益物件を8戸保有することを目指しましょう。8戸保有した場合の年間収益は408万円、月額にすると34万円です。さらに年金がありますので、自由に旅行に行けて旅先の楽しみを押下する余裕が生まれるでしょう。
実際に8~12戸(年間賃料収入:480万~720万)の物件を保有したとすると、粗利率85%で得られる想定年間収益は年間408万~612万円、月額にして34万~51万円です。
好きなことを我慢しないセレブな暮らしを目指す
好きなことを我慢しないセレブな暮らしを目指すなら、12戸以上は保有しておきたいところです。12戸以上保有することで、年間収益は612万円、月額に換算すると51万円となり、年金とあわせるとかなりセレブな暮らしができるのではないでしょうか。
実際に13戸以上(年間賃料収入:780万以上)を保有した例では、粗利率85%で得られる想定年間収益は年間663万以上、月間55.25万円以上です。給与・年金以外でここまでの収入があれば、好きなことを我慢することもないでしょう。
アパート経営は儲からない? 注意すべきリスクとは
アパート経営は安定した年収が期待できる一方で、事業である以上、損失が出るリスクもあります。具体的には、「家賃滞納リスク」と「修繕/老朽化リスク」、「入居者トラブルリスク」の3つです。以下の段落で、それぞれ詳しくみていきましょう。
家賃収入が途絶える空室リスク
アパート経営において、もっとも警戒すべきは空室リスクです。アパート経営は投資手法の中でも、ミドルリスク・ミドルリターンといわれています。株式投資やFX投資のように得られるリターンが大きいかわりに、リスクも大きい投資手法とは違い、比較的安定した収益を得やすいのがメリットです。
アパート経営は家賃収入で成り立っています。空室期間が長引けば家賃収入が減少し、キャッシュフローの悪化につながります。物件のメンテナンス費用や突発的に発生する修繕費、固定資産税などの税金なども収入から支払っていかなければなりません。
家賃収入が途絶えれば年間の収益計画が根本から崩れてしまい、さまざまな費用の支払いやローンの返済に支障がでる可能性もあるでしょう。家賃を下げざるを得なくなるかもしれません。結果的に空室リスクが家賃下落リスクや、資産価値下落リスクにもつながる懸念もあります。
空室が発生する理由には物件自体の経年劣化や周辺の環境変化など、いくつか考えられますが、原因を把握できれば対策を立てることも可能です。
関連事例については、こちらもご参照ください。
解決までが大変! 家賃滞納
空室が発生していなくても、家賃が入ってこなければ空室リスクと同じです。入居者様がいるにもかかわらず、家賃が支払われない場合、収入が得られないだけでは収まりません。
単に空室が出ただけならば、すぐにでも入居者募集をかけられます。しかし、家賃を滞納されている場合は、まず電話や書面などで連絡を入れる督促業務を行う必要があります。単に支払を忘れていただけならば、すぐに入金される可能性が高いでしょう。
しかし、督促しても入金されないようならば、建物明け渡し請求や強制退去などの法的措置を取らなければならない状況に発展することも考えられます。解決までに多大な労力を要することになり、弁護士などの専門家に依頼する必要性もでてきます。
そもそも入居者様の家賃滞納を理由として賃貸借契約を解除する場合、3ヶ月以上の滞納がなければ正当事由には該当しません。すぐに新しい入居者様を募集することもできず、その期間は家賃収入が途絶えてしまいます。
家賃滞納の関連事例については、こちらもご参照ください。
想定外の費用も発生する修繕/老朽化リスク

実物資産であるアパートは、それ自体に価値があり、インフレなどの状況下でも価値が保たれやすいのがメリットです。ただし、築年数が経過すれば建物の老朽化は避けられず、外壁塗装や給排水設備の交換といった高額な修繕費用が必要となります。
民法606条では「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と定められています。
入居者様が毎日生活していれば自然損耗が発生したり、設備が壊れたりすることも珍しくありません。そのため、こうした自然損耗や入居者様に責任のない偶発的な設備の故障などに関する修繕費用は、原則としてオーナー様の負担です。
また、経年劣化への対応として、おおよそ12~15年程度の間隔で定期的に大規模修繕を実施することも求められます。大規模修繕は工期が長期間にわたるうえ、かかる費用も多額です。
オーナー様は突発的に発生する修繕はもちろん、経年劣化や自然損耗による修繕、さらには大規模修繕に必要な費用を計画的に確保しておく必要があります。
出典:e-GOV法令検索「民法(明治二十九年法律第八十九号)」
近隣にも迷惑をかける入居者トラブルリスク
アパート経営で注意すべきリスクとしては、入居者トラブルリスクも考えられます。よくある入居者トラブルとして挙げられるのが、騒音とゴミ出しマナーの違反です。どちらもほかの入居者様や近隣住民からのクレームが入る可能性があります。
また、アパートの契約にあたって取り決められている禁止事項の違反も、ほかの入居者様からの苦情を招きかねません。例えば、「禁煙を守らない」、「ペットの飼育が禁止されているにもかかわらず内緒で飼っていた」、「契約者以外が住んでいた」などの違反です。
こうしたトラブルが日常化していると、優良な入居者様の退去を招く原因ともなります。トラブルを起こす入居者様がたった1人いるだけでも、結果的に空室リスクや資産価値下落リスクにつながる可能性があるのです。
トラブルに発展したり、ほかの入居者様に迷惑をかけたりすることがないよう、入居者トラブルには早急に対応しなければなりません。また、入居者トラブルリスクを防ぐためには、入居審査をしっかり行うことが重要です。
アパート経営の収入を上げるには
アパート経営の収入は、規模や経営状況によって変わります。アパートオーナー様であれば、できるだけ収入を上げていきたいと思うでしょう。アパート経営の収入を上げる方法としてどのような方法があるのでしょうか。
空室期間をなるべく減らす
アパート経営の最大のリスクは空室リスクです。したがって、空室リスクに対してどのような対策を講じて満室にするかが収入を上げるもっとも重要なポイントになります。一時的な入退去は必然的に発生するため仕方がありませんが、長期の空室はなるべく避けることを心がけましょう。
また、物件を選ぶ段階で賃貸需要のある立地を選ぶことや、入居者様にとって魅力のある物件づくり、時代の流れをふまえた設備選定やお部屋の改善など、適正コストで収支を改善することが重要です。
空室リスク対策として、『4つの空室対策』(①入居者募集力、②賃貸仲介の対応力、③管理対応(入居者管理/建物管理)、④設備・工事対応)を意識してみましょう。
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物件の資産価値を維持する
物件の資産価値を守るための修繕費用は、将来に向けた投資になります。こまめにメンテナンスされていたり、最新の設備が採用されている物件は資産価値が高く、空室リスクや家賃下落リスクを低減することにつながります。
そのためにも、賃貸経営に必要な大規模修繕やリフォームを計画的に行うようにしましょう。建物管理の質と定期的な診断などの取組により、問題を早期発見できることもあります。
経費をなるべく節約する
築年数が浅いうちは自然損耗も少なく、それほど設備が故障することはないでしょう。しかし、築年数が増えるほど修繕を必要とする箇所が増えていき、建物の劣化も進みやすくなります。その分、修繕費用がかかってくるのは避けられません。
ダメージが小さい時期に比べると、劣化が進んでからでは大規模な修繕が必要になることも考えられます。普段から定期的なメンテナンスや修理を効率的に行っておけば、大きな故障が発生する頻度も下がります。そのため、適切な修繕計画を立てることは、長期的な修繕コストを抑えることにつながるのです。
また、賃貸管理会社の変更によって、経費を削減できる可能性もあります。賃貸管理会社に支払う管理手数料は、一般的に家賃収入の5%程度です。
ただ、賃貸管理会社によって、料金体系や対応してくれる範囲に違いがあるため、本当に必要な管理業務かどうかを検討してみるといいでしょう。不必要な管理業務が含まれていたら、賃貸管理会社の変更によって経費を削減できる可能性もあります。
融資期間を長くする
融資期間を長期に設定してもらうことで、毎月の返済額が抑えられ、結果として収入を上げることができます。融資期間の設定については金融機関との相談になりますので、必ず実現できるものではありませんが、融資期間はなるべく長くしてもらったほうがキャッシュフローは良くなります。
ただし、借入金の減少スピードは低下しますので、早期に純資産を築きたいと思っているオーナー様は別の戦略を図る必要があります。
事業規模を拡大する

1棟目のアパート経営が軌道に乗ってきたら、物件数を増やして事業規模を拡大することを考えましょう。結果的に収入の拡大につながります。また、物件のポテンシャルが高く、利回りや地域性もマッチする優良物件に出会えた場合は、資金に余裕のある方なら、初めから複数の物件を保有することもありえます。
事業が一定規模になったら、個人事業から法人成りをすることも考えるとよいでしょう。金融機関との融資折衝や節税に役立ちます。資産拡大スピードを早めたい場合にも有効です。
アパート経営の収入については、以下の関連記事もご参照ください。
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まとめ

アパート経営が軌道に乗れば、平均でも給与所得者と同じくらいの所得を得ることができます。本業がある方は、本業と合わせたダブルインカムにもなるでしょう。さらに本業がある方なら、節税しながらの資産形成も可能です。
アパート経営の成功のためには信頼できる賃貸管理会社への委託が重要なポイントになります。アパート経営を成功させるためには、経営上のメリットだけでなく、リスクにも目を向ける必要があります。リスクを把握し、対策を計画的に実行していく賃貸管理会社の力が不可欠です。
【リロの不動産】の管理戸数は国内上位に位置します。
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【事例付き】アパート経営の修繕と費用相場!収益を生み出す修繕内容
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この記事を書いた人
秋山領祐(編集長)
秋山領祐(編集長)
【生年月日】昭和55年10月28日。
【出身地】長野県上田市。
【趣味】子供を見守ること。料理。キャンプ。神社仏閣。
【担当・経験】
デジタルマーケティングとリブランディングを担当。
分譲地開発のPMや家業の土地活用などの経験を持つ。
リノベした自宅の縁の下に子ども達の夢が描かれている。
